ぴこさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ぴこ

ぴこ

映画(450)
ドラマ(0)
アニメ(0)

パリのナジャ(1964年製作の映画)

3.9

語りは物語を創設する。パリという街に魅力され想像力を掻き立てられ続けたのがエリックロメール。女学生の散策と言葉は分離された後、作者の想像力により繋ぎ合わされる。(たとえば買い食いしながらフランス人は食>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

4.0

ゴダールの中では観やすい方。雰囲気は軽快だが登場人物たちがいる状況は悪質で、共謀、裏切り、密告、殺人、逃走などを経ていく。世界はばらばらにできているがヒロインはダンスの中で共に生きることができるという>>続きを読む

勝手に逃げろ/人生(1980年製作の映画)

3.9

やっとみれた。80年代を知らない私はフラットにみることができる。あるシーンからあるシーンに移る仕方が独特であり「非合理的切断」であるかもしれないがやはりなんらかの連環が存在しているようでもある。音は延>>続きを読む

囚われの女(2000年製作の映画)

3.8

時代設定は違えども原作に比較的忠実である。人物名などもほぼ一緒。やはり異性愛に隠れた普遍的ゴモラの世界とシーニュの解読がテーマである。愛する者の眼差しが引き起こすのは嫉妬であり、女友達の名を聞いて感じ>>続きを読む

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

3.8

放浪人の男が何かに囚われ、破滅に向かっていく。何かとは女ではなく、おそらく生としかいいようがないものだろう。ラストの砂浜から逃走まで、愛を確信でき全てが成就しそうな瞬間が訪れるが、それはいつも「遅すぎ>>続きを読む

イメージの本(2018年製作の映画)

4.0

言葉や音のイメージは決して視覚的イメージと連合することはない。イメージはコラージュであり、まるで一冊の書物をランダムにめくるように進行していく。死者は決して言葉では表せない。

ジュリアス・シーザー(1953年製作の映画)

4.0

カエサル暗殺後、ローマ市民に対してアントニウスが演説する有名なシーンがある。この作品において、ブルータスは共和国への思いにより周囲から利用され、破滅への道を歩んでいく人である。このイメージは他の作品に>>続きを読む

ホームワーク(1989年製作の映画)

3.7

子供たちのインタビューが流れるのだが、たまに出てくる大人のそれと好対照をなしている。大人たちは確立した知性、社会的立場から自分の考えをカメラに向かって述べるが、子供たちは問いに対する装備を持たずただそ>>続きを読む