子供にとって境界というのは曖昧である。大人と子供、狂気と正常、善と悪。白痴の女はただ境界を越えてしまっただけであり、少女はそれに気づいてしまったのだ。だからこそ少女は周りに促されても立ち止まり、ここに>>続きを読む
静止した空間が映し出される。これはしばしば我々をうんざりさせるイメージの過剰さの拒否である。この抑制は直接的な時間が画面内に現前することを妨げない。日常生活こそ美学的なイメージに適しているのを発見し実>>続きを読む
いつものヒッチコック節は薄め。細かなモンタージュはグリフィスの影響が感じられる。
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福島正則の脳筋ぶりがひどい。全体的にまぁまぁよくできてる。結局三成は武将向きじゃなかったんだよ。今の時代だったら弁護士とかで活躍してそう。ペースが駆け足で消化しきれなかった。随所に史実の有名なエピソー>>続きを読む
さすが巨匠の作品だけあって細部まで見ごたえがある。狩りの場面の動物たちが狩られる瞬間は表現に新しさすら感じる。パーティにおけるカオスの増大は破滅への前触れか、それとも新世界の誕生を目撃しているのか。
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柳楽君は好きな役者。でも絶対的な悪じゃないという人に言いたい。あなたは絶対的な悪が何かを知ってるのか?と。レイプ犯に同情の余地はないね。
コロナの影響でAmazonプライムに登録してみたら巨匠の最新作があったので見てみた。とても難解。男と女の非対称性のまわりでぐるぐるカメラと言葉が周っている。お気軽に映画を楽しみたい層にはおすすめできな>>続きを読む
イタリアでのコロナの猛威により本作を思い出した人は多いのではないか。私もその1人であり、これで3回目の視聴となる。
本作の主人公は、むろんトーマスマンが原作なのだが、美に魅入られた者として提示される。>>続きを読む
エドワードヤン監督。期待を裏切らず、何もかもが素晴らしい。とりわけカメラの位置や動きが洗練されている。廊下の壁のわずかな明暗のクロースアップによって、子供たちの出会いや感情すら表現することができる。音>>続きを読む
丸みのセリーが存在する。茶器、所作、人生、樹木希林。丸くなること、それは時間の謎である。