ハルさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ペパーミント・キャンディー 4Kレストア(1999年製作の映画)

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良い映画だった。何が具体的な悲劇というより、どんよりと、少しずつ、崩壊していく様が描かれいて、うまい。繊細にストーリーに入れ込んでいく形。
社会を描くのがうまい。

オアシス 4K レストア(2002年製作の映画)

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最初、脳性麻痺を演じるというところに、違和感があった。気を衒っている。作りやすい悲劇であり、痛々しさを武器に映画撮るなよ、感動ポルノにするなよ、と思った。

しかし、違う。個人を描くのではなく、関係性
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悪魔が夜来る(1942年製作の映画)

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おとぎ話のような、簡潔な落とし方。それでもその簡素さを上回ってしまう、圧倒的な愛の力。良い。
当時のフランスの状況と照応する作りもすごい。わかりやすいし、社会を描いているし、かつ芸術。このアルレッティ
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死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

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脚本すごい。問題は誰を犯人を仕立て上げるか、これを後半に持っていき、悟らせないことだと思った。

THX-1138(1971年製作の映画)

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わかりやすい。逆に映像表現、芸術、として鑑賞した。話の筋は別として、世界を描けている。

ママと娼婦(1973年製作の映画)

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長いけど、よかった。すごく。
徐々に違和感を感じる、主人公の描き方。屈折の仕方。当時のパリをうまく写したらしい。サルトルが喫茶店で会話しているのも良い。アプリゲールの中の人々の地に足つかない感じがわか
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一晩中(1982年製作の映画)

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初期の、je,tu,il,ellの良さが出ています。
いきなり抱き合うとか、良い。アケルマンの撮り方、と主題があっていると思う。

ゴールデン・エイティーズ(1986年製作の映画)

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慣れるのに時間がかかる。ジャック・ドゥミと比べると、リズムがいまいち合わんかった、、、。
一つの建物で、全てを描こうとする発想は、良いが、それもドゥミのロシュフォールの方が、テンポが早いし、うまい、と
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東から(1993年製作の映画)

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映像綺麗だけど、眠いね。、撮り方を探しにいった。静かに動かす。

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

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映画の始まり方、ユーモア、アニメーションの挿入。作り方がかっこいい。スタイリッシュ。後半のアクションはグダるけど、それがやりたかったんだもんな。

恋におちたシェイクスピア(1998年製作の映画)

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シェイクスピア演劇論を学んでいて、息抜きで。
当時の芝居小屋の雰囲気、客層がわかる。
ケルト音楽で踊る。
亡霊という、ユーモア、ケルト文化ではよく出てくる。(ハムレットとかもそうだが)
女性が演じては
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

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人を撫でるように描く。映画だから会話と表情で見せるわけだけど、描く、とあえて言いたい。
人物描写の素晴らしさ、微妙な会話、気まずさ、親切さ、など、間を取りながら切り取る。
手法なのだろうか、このレベル
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小さな兵隊(1960年製作の映画)

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シークエンスの前に、理想のカットがある。まあ、当たり前なんだけど。

音楽の切り方、映像の切り方。

物質的な趣向と、国との連関、など別に面白くもない話は思考をなぞるように流れていく。クールさ、ポップ
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マイ・ビューティフル・ランドレット(1985年製作の映画)

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テンポ良く進む。
無駄がない。もうちょいゆっくり友情を描いても、、、と思いつつ。
階級、民族、愛、友情、すべたが脚本に含まれていてよかった。
主人公オマールの精神設定がよく、屈折した時代と国の中で前を
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(1997年製作の映画)

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そういえば、父と子の物語として、相互理解の関係を描く映画として、芥川賞の選評で引用されていましたね。驚きました。

卒業(1967年製作の映画)

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サイモン&ガーファンクルの音楽が良すぎる。
展開が早いのと、象徴的なカットを多分に含む。
ストーリーは後半にいくに従い、大胆になるが、急展開、快活さとして「青春」なのだろう。

逃げた女(2019年製作の映画)

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イントロダクション同様の手法だと思う。
カットの仕方と、ズーム。視覚的誘導はそれしかない。なぜここを切り取るか、意識する。会話の場面一つで、人の過去、記憶、を遡及させられる。何から逃げたのか。漠然とし
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イントロダクション(2020年製作の映画)

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日常の会話に潜む、過去とか記憶への感傷を、表面的に映し出す。うますぎる。この感覚はどう磨かれるのか。

青春神話(1992年製作の映画)

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行き場のない孤独な青年たち。主人公の青年と親の関係が、一方的で閉ざされた関係性による歪ではなく、すれ違いであったのが良い。

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

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良い。
固定で取ること、短い語りで説明すること、で人間の人生が”神の視点”で語られる。人間存在の虚しさを全体で感じた。

パリはわれらのもの(1961年製作の映画)

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これを見てようやく雰囲気を掴んだ。
錯綜した観念を描く。
明確な理由をはっきりさせず、シリアスな雰囲気を最後まで持続させて全体を包む。