alchemistさんの映画レビュー・感想・評価

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夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)

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複雑な男女たちの恋愛を鮮やかに密度高く描いている。とても良かった。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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なかなかスリリングで面白かった。「計画」というキーワードがとても良い。

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

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コメディタッチだが割とプロットなど作り込まれていて楽しめた。

万引き家族(2018年製作の映画)

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家族の在り方、人とのつながり方、さまざまなことを考えさせられる映画だった。

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

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スリルのあるサスペンスの古典といったところ。随所に工夫が凝らされていて楽しめた。

おとうと(2009年製作の映画)

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皆から除け者にされるアウトサイダーとしての弟と、姉・姪との愛情の物語。山田洋次が愛してやまなかったダメ庶民。それと対置される非情なエリート。とても良かった。

レオン 完全版(1994年製作の映画)

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殺し屋と少女との間の緊迫した心の交わし合い。割と単純な作りだったが胸にグッとくる作品だった。

白いカラス(2003年製作の映画)

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白い肌で生まれてきて自分が黒人であることを隠してきた元大学教授と不幸をたくさん背負い込んだ女の恋の話。なかなか複雑で充実した内容だった。

アーティスト(2011年製作の映画)

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時代の移行期にはこのような新旧交代劇がつきものなのかもしれない。老兵は去り後進に道を譲る。だがそれはそれほど単純な出来事ではなく、関わった人たちの複雑な思いを引き起こす。面白かった。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

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宮崎の飛行機愛に満ちた作品。仕事と家族という現代的なテーマも含まれていると思う。果たして菜穂子は幸せだったのか、という問いを残す。作品としては美しく終わらせているが。

秋のソナタ(1978年製作の映画)

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母と娘との確執がドラマチックに演出される。身勝手な母親に翻弄され、娘の憎しみは積もっていく。父親と息子にはこの類の確執が少ないと思う。母娘だからこそだろう。

皆殺しの天使(1962年製作の映画)

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ホラー的要素も感じられる不条理劇で面白かった。なぜか屋敷から出られない人々の崩壊していくモラル。示唆に富む映画だった。

招かれざる客(1967年製作の映画)

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まだ黒人差別が根強かった1960年代、結婚しようとする黒人と白人の親たちの心の葛藤がリアルに描かれる。現代ではこの問題はだいぶリアリティを失っているだろうが、似たような問題はたくさんあるだろう。普遍的>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

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非常に緻密に作り上げられた作品だった。こういったコメディもありなんだな、と。

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

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ドイツ占領下フランスでゲシュタポに逮捕された主人公の脱出劇。実話ベースのためかなりリアルで緊張感があった。一切の修飾を配した禁欲的な構成が素晴らしかった。

下町の太陽(1963年製作の映画)

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女性の自立や恋愛結婚といった現代的な価値観がすでにこの時代に現れていたことが面白かった。筋はありきたりかもしれない。

三度目の殺人(2017年製作の映画)

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カタルシスのない現代風の法廷サスペンスだが、犯人の哲学的な思想が面白かった。生まれてこなければよかった自分がどう生きるか。非常に倫理的な問題を提起する作品だった。

幸せな時間(2011年製作の映画)

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人生が圧縮された濃密なドキュメンタリー。愛と病と死とが大きなテーマだが、だれもが通過するはずのこのきわめて平凡なドラマが胸を打つ。深かった。

春琴抄(2008年製作の映画)

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ものすごく深いストーリー。春琴の姿に観音様を見た佐助は春琴を宗教的に崇拝し、ことごとく尽くしていく。衝撃のラストの後の後日談がまた良い。

鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)

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愛する人を救うためにあらゆる手を尽くしていく主人公の熱意が胸を打つ。極めて現実的で感動的だ。BGMが一切ない素材感も好き。

光にふれる(2012年製作の映画)

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トラウマがあったり生活が苦しかったりで夢に向かって一歩踏み出せないピアニストとダンサー。それぞれが影響を与え合いながらその一歩を踏み出していく感動の物語。

秘密の花園(1993年製作の映画)

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映像も音楽も物語も素晴らしかった。大人の事情で諸々こじれていた家庭に光が射しこみ、幸せが取り戻される感動のストーリー。

審判(1963年製作の映画)

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不条理な社会の機構に対して敢然と立ち向かうヨーゼフ・K。しかし最後にはダイナマイトで爆破される。これは社会そのもの、組織そのものの寓話となっている。

パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト(2013年製作の映画)

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天才の孤独な生涯を悲劇的に描いている。破綻し堕落した生き様をしながらも彼には純粋な心があった。その純粋な心から発する純粋な愛も無残に破壊される。恐ろしいまでに残酷だ。

ツォツィ(2005年製作の映画)

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幼児に親から離れ愛情に飢え、人間や社会を憎むようになった不良少年の物語。社会的な悪が社会的な悪を生む連鎖に巻き込まれた一人の少年の純粋さが胸を打つ。不変性を持つ問題提起の作品だと思う。

ガンジー(1982年製作の映画)

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映像で見ると、ガンジーの生きた時代が暴力であふれていたことが実感としてわかる。ガンジーがなぜ非暴力を訴えたのか、その理由がよく分かった。圧倒的な作品だった。

世紀の光(2006年製作の映画)

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何とも淡いストーリーが変奏される。色彩がとてもまぶしく、音響が澄んでいる。意味ではなく間違いなく映像を語っている映画。爽やかな後味。

愛と死をみつめて(1964年製作の映画)

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泣くしかない物語。ここまでくるともはや暴力的ですらある。だがここまで死というものを突き付けられると、己の死にまで思いが及び、とても俯瞰的な気持ちになる。吉永小百合めっちゃ美人。

老人と海(1958年製作の映画)

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漁、カジキとの戦い、サメとの戦いはそのまま人生の比喩になっている。どこまでも深い寓意が込められた作品だ。単純でありながら骨格がしっかりしており、普遍的な作品だ。

砂丘(1970年製作の映画)

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ロックの世界観や衝動をそのまま映画化したかのような作品。ロックをさらに根底まで掘り下げ、ストーリー化し映像化した圧倒的な作品だと思う。

にがい米(1948年製作の映画)

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イタリアの田植え出稼ぎを舞台とした女の闘い的要素の強いドラマ。社会派に徹していず、むしろメロドラマとして作られているのだろう。女を翻弄する悪党と、その悪党に人生を狂わされた女の間の復讐劇が基本。

(1954年製作の映画)

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とてもよくできた映画だった。キャラクターの配置、ストーリーの流れ、必然的に感動を迫るラスト。性格劇として古典的ながら一流だと思いました。

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

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終始上品で風刺のきいたユーモアにあふれていて好感を持った。動物たちや子供たちがよく出てくるが、主人公はそういう純真な存在と深刻ぶる大人たちとの媒介者なのかもしれないと思った。深刻ぶる大人たちも、主人公>>続きを読む

エル・スール(1982年製作の映画)

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静かな感動を呼ぶ緻密に構成された映画だった。政治的な分断によって生み出された父の深い悩みを娘の視点から見た作品。スペインの歴史について知りたくなった。