CHICORITA主任さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

CHICORITA主任

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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.1

シェイクスピア悲劇ハムレットの原型となったデンマークの伝説上の人物・アムレートの物語を下敷きにしたアクション大作。

これは大好きなやつ!
綿密な調査と研究に基づくリアルな歴史劇と、ファンタジックで象
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.2

元は同名の舞台作品で、監督・脚本・主演が続投した映画版。
恋人・友人・仕事・家族…ありとあらゆる人間関係から逃げて逃げて逃げまくるクズ男の姿をコメディタッチに、それでいて切実に、かつ突き放した視点で描
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.0

ソフトにて鑑賞。

コナンは初期に読んでいた程度で、公安やFBIが絡み始めてからのキャラや展開はかじった程度の知識しかない状態ながら、置いてきぼりされない初心者にも優しい作りで、人気シリーズならではの
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

5.0

かの有名なピノキオの物語を舞台を第一次・第二次大戦の戦間期に移し、少しダークかつ温かく笑えるタッチで描いた人形ストップモーションアニメ映画。

とにかく好き!大好き!

ピノキオはディズニーアニメ版も
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.7

ハワイ行きの旅客機内で発生したバイオテロを描くサスペンス。

地上にソン・ガンホ、空にイ・ビョンホンという二大スターを据え、刑事アクション・航空機パニック・政治サスペンスなど様々なジャンルの要素をマシ
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.2

聴覚障害で耳の聞こえないボクサー・ケイコを描く、実話を基にしたフィクション作品。

静謐にして豊潤、ことばでは言い表せない感情が描かれた「映画的」としか言えないような素晴らしい作品でした。

聾者から
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

4.0

ダニエル・クレイグが名探偵ブランを演じるシリーズ第二弾。今作からNetflix出資の配信作品となりました。

前作、そして『最後のジェダイ』もそうでしたが、ジョンソン監督はメタ的というか批評的なテイス
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

辻村深月の原作をアニメ映画化した作品です。

原監督はクレしんのオトナ帝国の逆襲など大好きな作品が多いものの、前作が微妙だったので今作は期待半分、不安半分といった気分で観たのですが、蓋を開けてみれば素
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.0

前作から13年の時を経て公開された続編。ジェイク・ネイティリと4人の子供たちを主役にした家族の物語。

いきなり余談ですが、当初109シネマズ川崎でIMAX3D版を鑑賞予定でしたが、機材トラブルでまさ
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そろばんずく(1986年製作の映画)

4.2

森田芳光70祭2022in新文芸坐にて。
森田芳光ファンのラップグループRHYMESTER宇多丸氏、監督の奥様でプロデューサーの三沢和子氏、森田組元助監督の原隆仁氏のトークショー付きで上映。

当時人
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それから(1985年製作の映画)

4.8

森田芳光70祭2022in新文芸坐にて。
森田芳光ファンのラップグループRHYMESTER宇多丸氏、監督の奥様でプロデューサーの三沢和子氏、森田組元助監督の原隆仁氏のトークショー付きで上映。

名作『
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.8

バスケットボール漫画の金字塔を原作者自らの手でアニメーション映画化。情報を絞った事前プロモーションやTVアニメ版からの声優総入れ替えなど悪い意味で前評判が盛り上がった本作ですが、蓋を開けてみれば、もう>>続きを読む

ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.9

ザ・ロック様ことドウェイン・ジョンソン主演のDCヒーロー映画。DCEUとしては11作目に当たります。

ドウェイン・ジョンソンの圧倒的な存在感による圧力・勢いによって、ストーリーの浅さやJSAヒーロー
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マッドゴッド(2021年製作の映画)

5.0

スターウォーズのAT-ATやランコア、ロボコップのAD209などの特殊効果で知られるフィル・ティペット監督が30年の制作年数をかけて完成させた狂気のストップモーションアニメ映画。
まさに地獄めぐりの具
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.8

吉田大八監督『桐島、部活辞めるってよ』。
2012年の公開から10年を記念した再上映。恥ずかしながら初見でした。
公開時期も劇中の日付・曜日の並びと一致する時期が選ばれており(11/25金曜日から始ま
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RRR(2022年製作の映画)

4.8

バーフバリ二部作を手がけた監督の新作にして、今年度最強クラスの傑作!
友情・アクション・筋肉・爆発・ダンス・音楽…血がたぎる要素が全てぶち込まれた上映時間3時間に及ぶ(体感時間は1時間ほど)観るタイプ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.9

ちはやふるシリーズの製作陣による、水墨画をテーマとした青春映画。
ある青年が水墨画制作を通じてかつて経験した重大な喪失と向き合い、再起していく姿を描きます。
ちはやのような賑やかさは抑えられ、静かで穏
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.8

家族の絆を主軸にしつつ、多様なテーマを内包した情報量の多い作品でした。作品としての手触りは優しく、どこか不思議な感触。
ヤンの記憶に触れ、自分自身と向き合っていく家族たちの姿が印象的でした。
終わりが
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

4.2

東京国際映画祭2022にて鑑賞。
「死の恐怖」がテーマの作品で重たい人間ドラマ系を想像するところですが、ブラックなユーモアたっぷりのめちゃくちゃ笑えるコメディ映画でした。
主演のアダム・ドライバー、グ
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バルド、偽りの記録と一握りの真実(2022年製作の映画)

4.0

東京国際映画祭2022にて鑑賞。
黒澤明賞を受賞し急遽来日したイニャリトゥ監督の舞台挨拶付きという贅沢な上映を楽しめました。
バルドとは、チベット仏教の言葉で「死と生まれ変わりの間の状態」を指す言葉。
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未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)

4.1

1974年公開の伝説的SF映画が約50年の時を経て4Kリマスターで復活。
昔、いちどTV放送で目にして忘れられない強烈な印象を与えられた本作をまさか劇場で観る日が来ようとは!
永遠の命を得て精神を磨耗
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アムステルダム(2022年製作の映画)

3.9

舞台は第一次大戦と第二次大戦の間、アメリカで実際に起きた親ナチ政権樹立を図ったクーデター未遂事件を虚実入り交ぜて描いた歴史コメディ作品。
ファシズム・ナチズムの台頭に対して、ユダヤ人・黒人・女性という
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.6

前作『ブックスマート』とは大きく雰囲気を変えたスリラー作品。
フローレンス・ピュー演じる専業主婦アリスと、ハリー・スタイルズ演じるイケメン夫ジャックとの理想的な夫婦生活…と見せかけて、文字通り悪夢的な
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

4.7

ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンの急逝による悲しみと混乱。それを作品内に取り込みその大きすぎる喪失に向き合い乗り越えていく人々を描いた、MCU作品でも屈指の傑作。
とにかく冒頭から涙
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.5

これはとんでもないやつが来てしまったんではないでしょうか。
ファンタジー・アクション・恋愛・家族ドラマに、ロードムービー・グルメ・乗り物・懐メロ、そして災害とその記憶…並の映画数本分の要素てんこ盛りで
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

4.0

マーク・マイロッド監督『ザ・メニュー』。

絶対に笑ってはいけない殺人レストラン24時。
完全にコメディですわこれ!
映像のルックはカッコよくて演出のテイストもホラー・サスペンス風味なので笑いづらい雰
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ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ第6作、ワールドシリーズとしては3作目となる完結編。
中盤にかけての一大アクション、終盤の肉食恐竜バトルなど娯楽作としては十分楽しめる内容。
ただ、シリーズ完結作としてのテーマへの踏み込みは浅
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.9

「ジョーカーの女」、男の付属物に甘んじていたハーレイが男たちに逆襲する、女だからってナメんじゃねぇ系ムービー。

アクションシーンてんこ盛りで男の膝を折ったり頭かち割ったりキンタマ蹴り上げたりとバラエ
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.0

オズの魔法使いで知られるジュディ・ガーランドの晩年を描いた伝記映画。
全盛期は回想やセリフで触れられるにとどまり、あえて落ち目の時期を中心としたストーリー。

幼い頃からドラッグ漬けにされ、40代にし
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

3.8

中国製のアニメ映画。
良い意味で思っていたのと違う内容で、アクション満載!

人間による開発で森を追われた妖精というテーマはジブリ映画、キャラデザや能力バトルのくだりはジャンプ漫画からの影響を感じまし
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

3.8

「貧乏の反対は正義です。」

人種差別が経済格差を生み、それが正義の不均衡を生む。
30年ほど前の実際の冤罪事件を描いた映画ですが、現在も変わらぬ問題を投げかけます。
マイケル・B・ジョーダン、ジェイ
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地獄の黙示録 ファイナル・カット(2019年製作の映画)

4.5

40年の時を経て再編集されたアポカリプス・ナウ。

川を登るたび狂気・野蛮に落ちていく人間の闇を描いた本作は、どこか『ミッドサマー』に通じる。狂気の王国に囚われたカーツ大佐。「恐怖…恐怖…」という断末
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スキャンダル(2019年製作の映画)

4.0

原題『Bombshell)』。

全米最大の極右放送局内の実際のセクハラ事件を題材とした作品。

主演のシャーリーズ・セロンの迫力が凄まじい。日本出身のカズ・ヒロ氏による特殊メイクも素晴らしく、実際の
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.3

奇祭にようこそ!なホラー作品。

白夜の明るさの中で行われる異様な儀式の数々は美しく、ときに滑稽で、不気味。

ある種の恋愛映画とも言える物語展開でしたが、一体監督のどんな体験が反映されているのやら。
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.2

IMAX劇場にて鑑賞。
(ほぼ)ワンカット撮影のWW1タイムサスペンス。

『ダンケルク』のようなレス・ドラマな映画と思いきや様々な伏線が張り巡らせられ、回収されるたびエモーショナルな感動を呼びます。
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ハスラーズ(2019年製作の映画)

3.2

リーマンショックを引き起こしたウォール街の男たちに逆襲するストリッパーたちの実話。
痛快さより切実さを強く感じたのは自分が男だからか。

男って本当にクソ、姉妹の絆こそ最強という映画でした。