aminさんの映画レビュー・感想・評価

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追憶の女(1942年製作の映画)

4.5

ホント、今の映画好きの人にはもっとベティ・デイヴィスを知って欲しい! 観て欲しい! 最高のエンタメ映画です。
ネタバレを含みつつ書くけど、悪いことをしてるのに、振り返るな! 逃げちゃえ! って思う女優
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賭博の町(1948年製作の映画)

3.7

シナリオがとても丁寧で、主人公がのし上がっていく感じがよく伝わり良かった。細かく場面展開するのに、110分の映画とは思えない重厚感があったと思っ。それに合わせたシーンごとのセットも良かった。終盤から、>>続きを読む

復活(1915年製作の映画)

3.4

船の火災のシーンが良かった。色んな人が指摘しているけど、ラオール・ウォルシュは大勢の移動・動きがとても良い。日本の監督だとマキノ雅弘みたいな動きで、マキノ雅弘もまた観たくなる。ラストあたりの洗濯紐を伝>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

2.2

長過ぎる。最初の2時間は丸々カットでいい。全体的に接写での会話シーンが多く、また会話の内容も分かりにくいので、鬱陶しい。心地良さの真逆。
原爆のカウントダウンのシーンは、さすがに高ぶるものがあったが、
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

2.8

怖がりの癖に、怖いもの見たさが止まらない5歳の甥と観に行った。終演後、彼に感想を聞くと👍とやっていたので、面白かったんだと思う。隣で見ていた僕の方が、大丈夫かな、退屈してないかな、中盤何も起こらな過ぎ>>続きを読む

サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

3.6

三部作とは知りつつも、前作、前々作の続編で、これまでのあらすじを知っているか否かで、今作を楽しめるかがかなり作用される。他の2本を観ていない人は、履修必修なので、何とかして観てからの方が良いです。
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レイクサイド マーダーケース(2004年製作の映画)

3.2

別荘の階段を降りてくるショット、3人の子供の違和感や、夜の山の中を走っていく車など、良いショットもあるのだが、設定に無理があるため、入り込めなかった。東野圭吾が原作であるところも、ちょっとノイズになっ>>続きを読む

ロイドの要心無用(1923年製作の映画)

3.9

今週、結構疲れていて、19時45分からこの映画を観るべきか、家に帰って寝るべきか結構悩んだ。結論、これからも「迷った時は観る」を貫こうと思った。
日々の疲れや鬱憤を晴らしてくれるのは、僕にはもう映画し
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MONTEREY POP モンタレー・ポップ(2017年製作の映画)

3.0

1967年にカルフォルニアで開催された音楽フェスティバルの映画。このフェスが現在の様々な音楽フェスティバルの先駆けである。断片的に知っている映像や知識はあったが、あぁ、これモントレー・ポップ・フェスだ>>続きを読む

男女の戦(1928年製作の映画)

3.9

よく出来たコメディだった。登場人物それぞれの性格と行動がちゃんと一致していて分かりやすい。テンポもいい。楽しかった。
よく出来ているので、久しぶりに物語を楽しみながら観られて、ふと思ったのは、現代との
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ニューヨーク・ハット(1912年製作の映画)

3.0

良かったけど、引っかかるものが無くて、ストーリーも分かりやすいので、特に何の感想もない。でも、それだけ気になるところのない映画をこの時代に作ってることがすごいのかもね。チャプリンだともっとコテコテにな>>続きを読む

ドリーの冒険(1908年製作の映画)

3.2

連れ去られて、閉じ込められて、載せられる。そこから馬車で移動して、転がり、川に落ちる。流れ流れて、元いたところに戻ってくる。樽が川を流れるのが良かった。これが始まりの一作なんだなぁとしみじみと思った。

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記(1967年製作の映画)

3.1

うーん、流石に分からなかった。演奏とモノローグ、たまに設定に応じた小芝居が入るのが繰り返される。心地よくバッハを聴いていると眠くなる。この映画が蓮實重彦の映画特集セレクションの一つであることが、いつか>>続きを読む

コロッサル・ユース(2006年製作の映画)

3.2

オープニングシーンの、窓から家具を棄てていくシーンがいい。画面の奥行きが常に先細りに見えるようになっており、それがやや下手側に尖っている。またローアングルからの見下ろし、見上げが多いのも特徴的である。>>続きを読む

ゴールキーパーの不安(1971年製作の映画)

3.5

ヴィム・ヴェンダースの監督作品をまだあまり観ていないので、評価しづらいって書き出しちゃったら、どんな映画もその監督の過去作全部観てないと感想言えない、みたいになるので、そんなことは気にしなくて良いはず>>続きを読む

童年往事 時の流れ(1985年製作の映画)

3.8

家族の生きることと死ぬことを力強く映画にしていた。山田洋次には絶対に撮れない家族の生き死にである。エドワード・ヤンと比較すると、この映画ではハッとするようなショットの繋ぎはそこまでなかったけれど、太陽>>続きを読む

坊やの人形(1983年製作の映画)

3.4

一本目
サンドイッチマンが街中を歩きながら、でんでん太鼓をぺこぺこ鳴らす哀愁が良かった。男が道化師のメイクをしたり、コスチューム(商売道具)を子供に盗られる、このシチュエーションを観て、トッド・フィリ
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台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

3.9

体育館のステージで下着姿になって踊る中学生、それをバスケットゴール越しに猫背で見ている主人公を、後ろから長回しで撮る。バラック小屋みたいなボロい家の屋根に石を投げるシーン、校舎や部屋の中のカメラの横移>>続きを読む

陽炎座 4Kデジタル完全修復版(1981年製作の映画)

4.0

二度目の鑑賞。一度観ているし、前に見た時もみんなが言うほど難解ではないという印象だった。序盤からセリフも中身もよく理解できて、ほら、やっぱり難しい話じゃないじゃないか、と高を括っていた。何処で付いて行>>続きを読む

ツィゴイネルワイゼン 4K デジタル完全修復版(1980年製作の映画)

4.6

素晴らしい。何度目かの再見だが、感動した。

『夢二』のレビューにも鈴木清順の良さに付いて書いたので、お時間があれば、そこを読んでください、でレビューは実際のところ終了である。

よく分からない、どう
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夢二 4Kデジタル完全修復版(1991年製作の映画)

4.3

始まって1分で鈴木清順の映画だと分かる、鈴木清順以外でこんなことはやらない、というショットと繋ぎと向き合う。あとはどう抵抗しても無理なので、ひたすら受け身というか、鈴木清順を浴びるしかない。鈴木清順の>>続きを読む

限りなき追跡(1953年製作の映画)

3.6

この日劇場で観た映画が残念だったので、仕切り直しでBSでやっていた西部劇を観た。ラオール・ウォルシュなので、馬とかショットとかで良いところもあるけれど、全体的には緩慢で、一本調子感は否めない。

ただ
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

2.3

ハマりきらなかった。その理由は明確なんだけど、こんな事を書くと怒られるし、バッシングされるけど、まぁ、BANされてもいいか。個人の感想だし。批判される覚悟を持って公に文章を晒してるしね。
一言で言える
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

2.0

他殺か自殺かをめぐり裁判が始まる訳だけど、多分この夫婦には何かあるんだろう、仕事も絡んでくるだろう、子供がキーに違いない、犬もいるし、、と予告編で情報が入ってきていて、観る前にどんなことになるのかなぁ>>続きを読む

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

映画撮影中に主演俳優が失踪してしまい、そこから22年間、動くことが出来なくなってしまう人たちの物語。この構造が31年間の沈黙を守っていたビクトル・エリセの人生のようで、そこに『ミツバチのささやき』のア>>続きを読む

刺青一代(1965年製作の映画)

3.7

新潟の港と、山や川など自然に囲まれたロケーションであったため、鈴木清順にしてはとても明るい絵の多い映画であった。
主人公の弟の性格が結構頑固で、よくよく考えると色んな問題の発端でもある。
その弟の、奥
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すべてが狂ってる(1960年製作の映画)

3.8

鈴木清順の映画としては、割と普通の演出が多い。ただ、女が階段から転んで、その上を男が主人公を探しながら歩き、そのままカメラを引くと、主人公の車が交差点を猛スピードで左折していくシーンや、決定的な誤解を>>続きを読む

河内カルメン(1966年製作の映画)

3.9

序盤のハーフパンツに自転車のシーンで、トリュフォーの『あこがれ』を思い出す。序盤の強姦へのくだりが、あまりにもあっさりとコメディで描かれていて、むしろちょっと怖い。生家の中での母親の不貞と、その母親の>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

1.4

このレビューはネタバレを含みます

あー、つまんなかった。何度時計を見たことか。
ちょっと心配してはいたけれど、アリ・アスター監督は、やっぱり全作に於いて物足りない。

映画的なショットの繋ぎもないし、シーンやエピソードも(おそらくあえ
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

当然のことなんだけど、自分の抱えていることの大変さは、自分にしか分からない。誰にも分からない。分かり合えないことが根底にある映画で、とてもシビアで、正直で、まともな映画だと思った。よく、分かる〜とか、>>続きを読む

リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

4.1

河の流れと、乱反射する太陽光、その間を美しく交差するフライフィッシングの糸が、なんと言っても良い。動くもの、煌めくものを撮ってこそ映画である。シンプルなストーリーの中に、花火や、線路を走る車、激流の川>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

1.0

かなりつらい2時間半だった。開始10分でこれはひどい映画だと分かり、その予感は最後まで裏切られなかった。原作小説はメタフィクションの構造になっているのだが、映画ではそうなっていない。ウェス・アンダーソ>>続きを読む

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ(2023年製作の映画)

2.6

5歳の甥がどうしても観たいと言って駄々を捏ねている映画。仕方がないので、代わりに観て感想を今度伝えることに…
普通なら絶対に観ない映画。
でもまぁ、5歳児が観たがるような内容と雰囲気かもしれないなぁと
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雪夫人絵図(1950年製作の映画)

3.0

人物描写や設定もよく作り込まれているし、旅館内のカメラの横移動も気持ちがいい。ただ、もう愛だの恋だのをみんながごちゃごちゃやってて、他人の恋話を聞かされている感じがして、終盤はどうでもいいよ、とちょっ>>続きを読む

鬼畜(1978年製作の映画)

3.5

夫の愛人の子供に憎たらしく接するところとか、汗だくで働く小さい町の印刷所とか、電車で色々出掛けるところが、まさに松本清張の世界で楽しい。しかし、幼い子供三人にとっては地獄で、今だとコンプライアンス的に>>続きを読む

女囚さそり 701号怨み節(1973年製作の映画)

3.0

梶芽衣子は良かったけど、あとはあまり特出して書くこともない。細川俊之の最後もなんか不自然だし、田村正和の殺され方もなんだかなぁと思ってしまい、もはや松島なみが超能力者みたいに見えてきて、エコエコアザラ>>続きを読む

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