銀の森さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

銀の森

銀の森

映画(375)
ドラマ(20)
アニメ(0)

サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

3.8

夫からDVを受けていたサンドラが、そこから逃げて娘二人のために自分で家を建て始めちゃうという物語。過去の暴力シーンや元夫に子どもたちを合わせに会いに行くときに起こるフラッシュバック、冷たい行政支援など>>続きを読む

スペース・スウィーパーズ(2020年製作の映画)

3.6

疲れてるときでも見れる、元気がもらえるSFアクション映画。
何より俳優陣が豪華。お父さんをやっているソンジュンギ、口が悪くてがさつだけど強くて優しいキムテリなど見所満載です。

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.8

抑圧される女性たちの静かな抵抗が非常に美しい映像で描かれていく。
物語としては家父長制の残酷さと暴力性を無慈悲に描いているのに、映像の美しさもあり最後まで見てしまう。不思議な魅力のある作品だった。
>>続きを読む

風たちの午後(1980年製作の映画)

3.8

80年代にレズビアンの女性を主人公にしたこと、それだけでも先進的だったのではないか。こんな映画が日本に眠っていたのかと驚いた。
閉まりきらない水道からぽたぽたと落ち続ける音が耳から離れない。
それは止
>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.8

最強なキムダミが最高です。

チェウシクの堪能な英語と怪しげな雰囲気の役が見られて最高。
ここで終わるの?と思ったら続編がある前提なのね。

恋人はアンバー(2020年製作の映画)

3.6

とてもエンパワメントされたが、あくまでエディ目線で進むのでなんだろう少し物足りなさも感じた。アンバーはすでに自分の性的指向をきちんと把握していて自分自身を認めている。一方でエディはまだまだ認められてい>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

3.7

統合失調症と向き合う男の子の話。
統合失調症の表現がわかりやすく、ポップに描かれていて症状を知らない人でも理解できるのがよかった。そして最後のスピーチは泣かざるを得ない。
マヤがとてもいい子で彼女の存
>>続きを読む

チィファの手紙(2018年製作の映画)

3.8

姉の人生を思わずにはいられない。
日本版は未視聴なので、時間がたったら見たいと思います。

2つの人生が教えてくれること(2022年製作の映画)

3.7

どちらの道を選んでも必ず苦労はあるし、成功も待っている。けれど、経験するものはきっと違うもので……という子どもがいなかったらという人生と子供を産んだらという2通りの人生を軽快に見せてくれる。

どっち
>>続きを読む

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

3.8

時間がたってどうしても変わらざるを得ないこと、時間がたっても変わらないこと、その二つのことが残酷に、ときに輝かしい宝物として描かれていてとても楽しく涙ありで見られた。

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

3.8

ネイディーンの駄々をこねたくなる気持ち、もやもやしてそれを誰かにとにかくぶつけたいという衝動、大人になったら感じても外には出せない感情を彼女が代わりに発してくれている気がして、とても救われた気がした。>>続きを読む

THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~(2018年製作の映画)

3.5

香港と他地域との境界を渡っていく、という中国ならではの政治情勢を利用した密輸、というテーマがまず非常に面白い。
ペイとハオの絶妙な距離感がエモい。山の上から見た夜景もとてもよくて…そしてそれがこの後の
>>続きを読む

パレードへようこそ(2014年製作の映画)

3.8

ゲイ・レズビアンに対する偏見が強い時代、権力に酔て権利が制限され奪われている炭坑労働者が彼らの支援活動と直接の交流を通して団結していく話。「未知のあの人たち」から一人ひとりの「人間」へと関係が変容して>>続きを読む

あの娘は知らない(2022年製作の映画)

4.0

喪失に向き合う男女の出会い、恋愛ではない深いつながり、どんなに好きでも相手のことはわからないこと、そしてそれは絶望ではないこと。二人の間で交わされる言葉は多くない。そこにある共感は同情ではなく、時には>>続きを読む

アメリカから来た少女/アメリカン・ガール(2021年製作の映画)

3.7

日常に潜む不満や抑圧、女性として生きることのやるせなさ、そういうものをみずみずしく、ナイフのような鋭さをひそめながら描いていた作品だった。
アメリカで暮らし英語で話すのが当たり前になっていた姉妹と英語
>>続きを読む

モキシー ~私たちのムーブメント~(2021年製作の映画)

4.1

最強のエンパワメントフェミニズム映画!!!

男子偏重の学校のシステムや空気のおかしさに気がついていく過程、恐る恐る声を上げ始め、それがやがて大きなムーブメントとなり学校を変えていく。
立場や家庭環境
>>続きを読む

29歳問題(2017年製作の映画)

3.7

働く女性たちにとても刺さる映画なのでは、と思った。
ワンはもうすぐ30歳になるキャリアウーマン。長く付き合っている恋人がいて、仕事では出世し順風満帆、と思いきや……というところからストーリーが動きだす
>>続きを読む

エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.4

いなくなった母を探しに旅に出る話。
女性の参政権獲得を目指すというフェミニズムの大きい命題がストーリーの後ろに据えられつつ、描かれるフェミニズム的な事象は主人公エノーラの等身大の悩みや生き方で、エンタ
>>続きを読む

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.3

ほんとうにすごくよかった。こんな素晴らしいシスターフッド映画に出会えて感謝。

この映画を見て気が付いたのが、血が付いたナプキンを映像でみるって今までほとんどなかったな、ということ。
現実ではあらゆる
>>続きを読む

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

シイノがけだるそうに煙草を吸う姿、上司に悪態をつく姿、マリコに怒りながらもいつも気にしている姿、そういういろんなシーンが見終わった後もずっと頭に残り続けてる。

どうして救えなかったのか、どんな背景が
>>続きを読む

リベンジ・スワップ(2022年製作の映画)

3.5

なんというか、評価が割れるだろうなという映画だった。
ドレアとエレノアの関係にはエンパワメントされつつ、復讐に復讐で返していく爽快さがひっくり返されるところで、げんなりしてしまった。
でも、展開は面白
>>続きを読む

青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

3.7

北欧暮らしの道具展が好きだったのでなんとなく見始めたが、思った以上によかった。
子どもと大人の境目なんてなくて、みんなが一人の「人間」として目の前の事に向き合っているのが非常に印象的な映画だった。大人
>>続きを読む

子猫をお願い(2001年製作の映画)

3.6

ペ・デュナはやっぱりかっこいい。そして双子がめちゃくちゃ好きだった。

親愛なる君へ(2020年製作の映画)

3.5

警察や叔父がひどすぎるという怒りを覚えつつ、祖母とジエンイー、息子のヨウユーの繋がりに泣かされる。ヨウユーの最後の歌は、真実を教えてもらえなかった悔しさ、ジエンイ―と離れる寂しさ、何もできない無力感、>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

ストーリーにすごい起伏があるわけでもないのに、途中からずっと泣いてた。シーンが展開するときの編集や音楽の入るタイミングなどがものすごいうまい。映画としての完成度が高すぎる。

ネリーとマリオンが無邪気
>>続きを読む

西北西(2015年製作の映画)

3.5

ケイを演じる韓英恵がとにかくかっこいい。そしてサヘルローズの演技を初めて見たかもしれないが、そちらもすごくよかった。
最後の展開はちょっとキレイに収めようとした感があり、置いk手かれた感もあったが、ケ
>>続きを読む

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.7

育児がつらいと言っていいし、一人の時間が欲しいと言っていいんだともっと共有されてほしいし、社会もそうあるべきだと思わされる作品だった。

レダの過去のエピソードやニーナの現在の状況から、育児の重荷がい
>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.7

性暴力がいかに一人の人間の人生に影響し壊していくか、そして加害者が悪にもかかわらず被害者を責めるセカンドレイプがいかに頻繁に性別関係なく行われているかを知ってもらうために、最適の映画だと思う。

一方
>>続きを読む

Daughters(2020年製作の映画)

3.9

シスターフッド的な作品で、この作品に救われる人は大勢いるんではないかと思った。

女性のルームシェアが結婚や出産などにより「いずれ終わるもの」とされている今の世の中で、この作品の存在は多くの女性たちを
>>続きを読む

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

3.5

「バッドジーニアス」の監督にウォンカーウァイプロデュースということで思いっきりハードルを上げまくっての鑑賞。感想は、映像や音楽は抜群にかっこいいが物語構成はうーん…という感じ。

まずA面でウードがボ
>>続きを読む

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

3.6

新興宗教の教祖、再婚した両親、腹違いの弟…こう書くと複雑な事情に悩む物語が想像されるが、この作品はまったくそうではい。プールの水が日の光を浴びてきらきらしているそのさわやかさが全へ編を通して貫く、不思>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

3.6

静かで美しい映画。
出来事の日付まで覚えている異常に高い記憶力やコミュニケーションが苦手なところなど、マーリアはおそらく自閉症スペクトラム的なものを抱えているのかなと思いつつ、それに過度にとらわれず自
>>続きを読む

バスキア、10代最後のとき(2017年製作の映画)

3.4

バスキア本人と交流のあった人たちの話をまとめたもので、バスキアの映像自体は少なくドキュメンタリーとしては物足りない。あまりバスキアという人が見えてきた感触がなかった。

ただ、当時の街の風景や時代背景
>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

3.6

淡々と進んでいくのに絵がいいからか面白く見れた。
何にも動じない給士長がただただかっこいい。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.1

「カンニング」という題材をここまでスリリングに、かつ社会的テーマを真正面から盛り込みながら面白いエンターテイメントとして描けるものなのかと驚愕。テンポのいいスタイリッシュな編集も際立つ。

片親のもと
>>続きを読む