徹底的に「誰かの視点に立つ」ことを目指された映画。
PMSやPTSDを抱える人々の苦労は今まで理解できていなかったが、この映画を観たことで、理解とまではいかないが、知ることはできたという点が最大の評価>>続きを読む
20年前の出来事だが、知っておくべき日本史の一部と言えるのではないだろうか。
ホリエモンの逮捕やひろゆきの書類送検等の2000年代~2010年代前半の前時代的な雰囲気がたまらない。
インターネット黎>>続きを読む
観るコンセプトアート。
新たな神話の誕生を観た気持ちだ。
前作に比べて、「信仰・カリスマに従う大衆」が一つのテーマとして描かれているものの、全体としてはロマンティックなファンタジーSFという毛色が強>>続きを読む
サスペンスと思って観たら法廷ドラマだった。
中盤以降は本当に裁判の傍聴にでも来たかのような気持ちで画面を見つめていた。
どんでん返しもないし、白黒もないし、映画としては多めの分量のテキストを追うのに>>続きを読む
中国版RRRと呼ぶべきか、RRRがインド版カンフーハッスルと呼ぶべきか。
エンタメとしてのクオリティが非常に高いアクション・コメディ映画。
他の映画であったらモブキャラとして片付けられるであろう町中>>続きを読む
1991年のオアシスのデビューから、1996年のKnebworthのライブまでを描く。
90sUKカルチャーの象徴的存在であり、当時のブルーカラーが感じていた閉塞感と、ドラッグによる開放を理解できる>>続きを読む
アンダーワールドのBorn Slippyを始めとした音楽、役者、90sUKの雰囲気が最高な映画。
ラストシーンでのBorn Slippyが場面に合いすぎている。
「世間の幸福なんかどうでもいい。ヘロ>>続きを読む
オーウェルの『1984』を彷彿とさせるディストピアSF。
徹底的な管理社会を描く。
均一化されればされる程、人間が持って生まれた差異は消しされないという反対の事実に気付かされる。
持って生まれた環境>>続きを読む
なんと言っても映像美がすごい映画。
もののけ姫のような色彩と風景を実写で撮影している。
「人は安定より不安を求める」というセリフと、仏教の入り混じった死生観が独特。
自然に対しての配色が浮いていたり>>続きを読む
均質的なな空間特有の緊張感に満ちている。
北野武、『首』に通底する死と衆道の美学を感じた。
吉祥寺プラザで鑑賞。
アニメーションとしての完成度の高さに圧倒された。
室町時代という時代設定もさることながら、リアリティとファンタジーのバランスが奇跡と言っていい。
ただただ圧倒され、エンディン>>続きを読む
「トータルリコール」の監督のヴァーホーヴェン2作目。
フィルム・ノワールの傑作。
訳あり刑事が作家・心理学者の女性に人生を狂わされていく。
映像、台詞回し、役者の質が高く、理想のハードボイルドという>>続きを読む
久しぶりに面白いSF映画を見た。
流石フィリップ・K・ディック原作なだけはある。
「記憶を改竄できるようになったら自らの正当性はどこにあるのか」というテーマが描かれている。
記憶の編集が可能になっ>>続きを読む
20世紀初頭、資本主義が神を殺した。
資本主義が浸透する以前のアメリカ西海岸は、植民者にとって、キリスト教を布教し未開の地を文明化するまさに「フロンティア」であった。
しかし、資本主義の象徴たる「石油>>続きを読む
当時としては革新的だったのだろうが、正直に言って内容は陳腐に感じてしまった。
あとは、タイムトラベルにおける「タイムパラドックス」が脚本的に考慮されていない点が気になってしまった。
展開が早いので、>>続きを読む
実写映画的要素を取り入れたアニメ映画。
当時としては斬新だったのだろうが、個人的にはあまりハマれなかった。
バイオレンスなコメディあり、グロありな大河ドラマ
「お前ら綺麗事ばっか言ってるんじゃねえ」という世間へのメッセージが込められているように感じた。
生きるか死ぬかの「万人の万人に対する闘争」が、人間>>続きを読む
きれいな恋愛モノ
同性愛という点を除けば特筆すべき点は少ない
同性愛に偏見がない、そして、強い共感を覚えない私からすれば、綺麗だなぁという印象が強かった
逆に言うと、物語としての新規さには欠けるよう>>続きを読む
100年前の日本を描いているようで、構造的には今の日本も変わっていないんじゃないかと思わせられる映画。
初見時は不要に感じた東出も、不倫した彼を映画会から追放し、村八分にした現代が反映されているよう>>続きを読む
セル画アニメの最高到達点という意味では映画『AKIRA』に負けず劣らずいい映画だった。
独特の世界観や、絵としてのインパクトは一度見たら忘れられない。
内容に関しては、「王道ジュブナイルもの」と言っ>>続きを読む
エミネムの半自伝的映画。
生まれ持った家庭環境というハンデや、黒人中心のラップ社会での逆境を、マイク一つでひっくり返す生き様が格好良かった。
不幸自慢をしてただ不幸な方が勝ち、というわけではなく、いか>>続きを読む
2023年度で一番のSF映画というキャッチコピーに惹かれて鑑賞したが、あえて厳し目にレビューをするのであれば、『5000円払って焼きそばを食べた』ような映画だった。
AI(シミュラント)の人間性を主張>>続きを読む
原題は『Gravity』
小学生の頃映画館で鑑賞したが、優美な映像イメージは鮮明に残っている。
普段は意識されない地球のありがたみのようなものに気づかせてくれる映画。
傑作。
ここまで登場人物が自分と重なると感じた映画は初めてだった。
永田の持つ、才能への憧れ、劣等感、嫉妬といった感情を表した「春の気配に吐き気を感じた」という言葉は本当に的を得ているし、一度絶望や諦めを経験>>続きを読む
日本にもこんな時代があったのかという、いい意味でのカルチャーショックを受けた。
もちろん、この映画が当時の決して楽ではないサラリーマン生活に対する偶像としての役割を担っていたということは想像に難しくな>>続きを読む
なんでこんなに胸を締め付けられるんだろう。
僕たちのコミュニケーションはいつも不完全で、思いを100パーセント伝達することなんてできなくて、ただお互い分かった気になっているだけかもしれない。
コミュニ>>続きを読む