&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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ポエトリー アグネスの詩(うた)(2010年製作の映画)

4.5

【2012/8/4:早稲田松竹】見えないからこそ見えてくるもの、残らないから刻まれること。詩として、心を遺す。なんと美しいラスト、このラストの画を撮りたいが為に、この作品を創ったのでは、とすら思える。>>続きを読む

シークレット・サンシャイン(2007年製作の映画)

4.8

【2012/8/4:早稲田松竹】鑑賞中から「凄いもの観てる」感にゾクゾク。宗教の持つ矛盾について考えるうち、聖書を熟読しないとその本質はつかめないかもなあ、と思い至った。映画が描くべきところの先まで行>>続きを読む

007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.8

【2013/4/13:早稲田松竹】007シリーズといえば番外編おバカ映画の67年カジノロワイヤルしか観ておらず、そもそもアクション映画自体苦手なのですが、オープニングアバンまでのスタイリッシュさだけで>>続きを読む

僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

4.0

【2012/8/8:ユーロスペース】少年の短い人生そのもののメタファーとして観せているであろうラストが秀逸。初見では、ホーリンの女好きキャラ描写必要?と思ったけど、結果、あのくらいの息抜きがないと重す>>続きを読む

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

3.8

【2012/8/8:ユーロスペース】交わることのないはずの二人の、一瞬の邂逅を描いたとっても可愛らしい小品。持たないものへの憧憬と、抱えているものへの誇り。パンを投げつけるシーンは印象的。ファンタジー>>続きを読む

ノスタルジア(1983年製作の映画)

4.5

【2012/8/8:ユーロスペース】この映画を理解しているか?と聞かれたら「いいえ、全く解りません」と答えると思う。ただわかったのは、「言葉にできない」と感じる作品は多々あれど、こちらは作品そのものが>>続きを読む

ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.0

【2013/4/9:バルト9】左右対称のグラフィカルな構図が執拗に繰り返される絵作りは、この映画が描く対象の「普通じゃない」感を示唆し、一見笑えるようなシーンでもなんとなく不穏な思いで観てしまう。話自>>続きを読む

the Future ザ・フューチャー(2011年製作の映画)

4.0

【2013/4/8:アップリンク】もうちょっと軽く観れるオシャレ映画かと思いきや、案外ガツンときた。あんまり救いがないし。何だろこの感じ、しばらく抜けられなそう。

ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.5

【2013/4/8:ユーロスペース】すごい…。言語化できない。生きることそのもの、あるいは映画という概念の、その先を語った作品なのかな。ちゃんと消化できないけど、何度もゾクゾクして、何度も背筋が凍った>>続きを読む

パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年製作の映画)

3.5

【2013/4/8:TOHOシネマ六本木】アニメ全般が苦手なので食指動かず…でしたが、あまりにも良い評価ばかりが耳に入るので観てきた。みんなが騒いでる理由がわかりました。人間の醜さと赦し。少し泣いた。>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

4.3

【2013/4/7:ピカデリー新宿】「戻らない過去」のキラキラ感。これから何かが起きる、何者かになれる直前の高揚感。そういったものに揺さぶられながら、食い入るように観た。吉田修一が描く「都会の若者たち>>続きを読む

3人のアンヌ(2012年製作の映画)

3.5

【2012/11/23:有楽町朝日ホール(東京フィルメックスオープニング)】ホンサンス作品のつかみどころなさはそのままに、ダメ男の駄話感はちょっと抑えられて、すこし不思議な感覚が残る作品。何もないから>>続きを読む

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)

2.0

【2013/3/18:TV】山下監督作品は好きなのですが、これは全くのってけなかったです。ラストのライブシーンは感動どころか興ざめてしまうし。好みの問題でしょうが、私は“その外側にあるもの”を描いてな>>続きを読む

ぼっちゃん(2012年製作の映画)

2.0

【2013/4/4:ユーロスペース】評価も高めだし期待して観たけど、、うーん。どこに視座がおかれてるのか不安定なまま、理由付に乏しい唐突な展開が続き、終わる。鑑賞後???が残りました、、役者さんたちの>>続きを読む

ミヒャエル(2011年製作の映画)

4.0

【2012/8/4:渋谷ヒューマントラスト】徹底的に冷徹で潔癖な視点。狂気と表裏一体の平凡、凡庸。一見素敵だな~と思わせてしまうような、東欧のシンプルで丁寧な暮らし、そして秘密。心の微細な変化。俳優の>>続きを読む

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

4.0

【2013/4/2:ユーロスペース】ただただボーイ/ミーツ/ガールな作品。つかみどころのないエネルギーが鬱屈、時々爆発。ストレートかつ難解。けど。若いって、青いって、男子と女子が出会うって、そういうこ>>続きを読む

TOKYO!(2008年製作の映画)

3.0

【2013/4/2:ユーロスペース】ゴンドリーは「超ゴンドリー」だし、カラックスはちゃんと後味悪いし、ポンジュノは完璧!だったけど、結局のところ、3本を反芻しながらHASYMOに耳を傾けつつ眺めるエン>>続きを読む

汚れた血(1986年製作の映画)

4.0

【2013/3/30:ユーロスペース】とにもかくにもModern Love。あのシーンのためだけにでも観たい。「若さとは」、そんな問いの、最もソリッドな答え。

ポーラX(1999年製作の映画)

3.5

【2013/3/30:ユーロスペース】公開当時劇場で観て、序盤で寝たことがトラウマとなり、それ以来観てなかった。今回久々に観て、これのどこで寝たんだろ、寝るタイミングないじゃん?と思った。イザベルの顛>>続きを読む

ポンヌフの恋人(1991年製作の映画)

4.5

【2013/3/30:ユーロスペース】「完璧な映画」のひとつでは。最高。

櫻の園(1990年製作の映画)

4.5

【2012/3/25:TV】少女たちの熱情が跳ねっ返り、美しく輝く刹那な瞬間を最高のカメラワークで切り取っている。観客も少女たちも、次の瞬間には失われてしまうかもしれない一瞬の輝きであることを知ってい>>続きを読む

愛、アムール(2012年製作の映画)

4.0

【2013/3/26:ル・シネマ】悲しくて苦しくて優しい。冷徹な視座はハネケさん炸裂。「社会派映画」として問題提起する、そういう作品ではなくもっとパーソナルなふたりの関係性を軸に描いているけど、やはり>>続きを読む

アメリカの影(1959年製作の映画)

4.5

【2012/8/14:バウスシアター】これ1959年の作品なのか。なんとモダーンな…。後のカサヴェテス作品と比べてしまうと、そりゃ当然未熟さが目立つわけですが、そんな事は重要ではない。グッドなセンスが>>続きを読む

こわれゆく女(1974年製作の映画)

5.0

【2012/8/14:バウスシアター】「ラヴ・ストリームス」にも言えるけど、子どもづかいが最高。名だたる映画人がこの作品をオールタイムベストに挙げる理由が、よーーくわかった。何度でも観たいなあ。にして>>続きを読む

ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

5.0

【2012/8/14:バウスシアター】完璧な映画。「俺は大人だからひとりでは眠れないんだ。言ってる意味がわかるか?」粋で洒脱。最高。

台風クラブ(1985年製作の映画)

4.5

【2012/8/21:早稲田松竹】架空の青春の描写から、自分事の青春を呼び起こすような作品。生々しくも俯瞰に視座をおくような。観終えたあとは不思議な熱量とザラっとした質感が残る。大西結花はすごい演技を>>続きを読む

お引越し(1993年製作の映画)

4.0

【2012/8/21:早稲田松竹】とにもかくにも子役の田畑智子。生身の人間とは思えん…。細田版「時かけ」に出てくる女の子たちみたいな、実写では表現し得ないであろう瑞々しさが、この作品の田畑智子に宿って>>続きを読む

フィッシュタンク〜ミア、15歳の物語(2009年製作の映画)

3.5

【2012/8/21:ヒューマントラスト渋谷】そうそう、母親とふたりで暮らしてた時って、こういう血生臭さがあったわーと思い出させられた。血縁なんてものは、それ以上でも以下でもないのだ。

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

5.0

【2012/9/5:バルト9 他早稲田松竹等計6回】首根っこ掴まれて揺さぶられて、抱えてるもの落っことさないように必死で、観終わったらその抱えてるものの異常な重さに気づく、そんな105分。ラストの前>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

4.8

【2012/9/5:新宿武蔵野館】重たーい題材なのに、ちゃんと面白くて、画作りがスタイリッシュ。というか、映画としてそのくらいのクオリティを保たないと、観るに耐えない実話を元にした、本当に酷い話。法廷>>続きを読む

巨神兵東京に現わる(2012年製作の映画)

3.0

【2012/9/16:東京都現代美術館】誘われるがままに庵野秀明特撮博物館。こちら関連、一切知識ないわたしのような者でも、展示は興味深く作品も面白かった。疎すぎてどう解釈すべきか明確ではないのですが、>>続きを読む

ライク・サムワン・イン・ラブ(2012年製作の映画)

4.8

【2012/9/23:ユーロスペース】表面張力ギリギリ液体を張ったグラスに一滴一滴雫を垂らす緊張感、でもグラスから液体が零れ落ちる瞬間は見せない、みたいな作品。生活音等の音や電話の扱い巧い。タクシーの>>続きを読む

夢売るふたり(2012年製作の映画)

2.5

【2012/9/25:ヒューマントラスト渋谷】「ゆれる」がかなり好きな作品だったので期待してたんですが…、あんまり入っていけない感じの作品でした。あまりにも唐突な展開で話が決着してしまった(それ今まで>>続きを読む

モンサントの不自然な食べもの(2008年製作の映画)

3.5

【2012/10/1:アップリンク】これ、願わくば映画館ではなく、テレビでやって欲しい内容。映画館なんてわざわざ行かない、子育てがあるから行けない、映画は行くけどドキュメンタリーなんて観ない、…そうい>>続きを読む

レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(1994年製作の映画)

3.0

【2012/10/5:ユーロスペース】ゴーアメリカより先にこちらを観てしまったので、モーゼとレニグラとの関係性が解らず、現れた瞬間の出オチ感を味わえなかったのは残念。あんなマネージャー嫌だ!カウリスマ>>続きを読む

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.0

【2012/10/5:ユーロスペース】赤ちゃんもあの髪型だったりとか、いちいち細かいとこで笑える。変化していく彼らの音楽もイイ。