&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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翔んだカップル オリジナル版(1982年製作の映画)

4.3

【2014/3/12:早稲田松竹】
これ好きだなー。
他の相米作品と比べたら過剰さは控えめな気がするんだけど、すごく正直でしつこい作品だと思う。原作があるんだからストーリー展開を撮っていけばいいものを
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夏の庭 The Friends(1994年製作の映画)

4.5

【2014/3/12:早稲田松竹】
人の死、感情の死。死によってトレースされる生。死への興味に始まって死へと帰結する、ひと夏の淡いお話。
蝶のCG(さすがに時代を感じる!)や病院のファンタジックさと、
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うたうひと(2013年製作の映画)

3.9

【2014/3/11:オーディトリウム】震災ドキュメンタリー「なみのおと」「なみのこえ(全2編)」と3部作をなす本作。「なみのこえ 新地町」ではふたりが対話形式で言葉を交換し合う様を見る「俯瞰する」要>>続きを読む

なみのこえ 新地町(2013年製作の映画)

4.0

【2014/3/9:オーディトリウム】
山ほどある「3.11ドキュメンタリー」を一つのジャンルと捉えるならば、これ異色作なのでは。
「口承」は関係性なくしては生まれない。ドキュメンタリー映画という手法
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何食わぬ顔(2003年製作の映画)

4.5

【2014/3/8:オーディトリウム】
処女作ですでに「濱口竜介」過ぎる作品。
映画制作の諸々をドキュメンタリックに映した前半と、制作した映画本編の後半からなる構成…と聞いて同監督作品である「親密さ」
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ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

4.8

【2014/3/5:ヒューマントラスト有楽町】
これは最高だった!
人生に於いて何を選択するか、また何を選択し貫くことを以って真の「生きる」とするか、についての話。マイノリティへの偏見やアングラ組織繁
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THE DEPTHS(2010年製作の映画)

4.5

【2014/3/1:オーディトリウム】世のBLモノが全部こんな感じなら、わたしは喜んで腐女子の称号を得たいです。
東京藝術大学と韓国国立映画アカデミーの共同製作作品。だからか濱口監督他作のように「こん
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鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)

3.8

【2014/3/1:シネマート新宿】少なくともこの映画を観ることができる日本人は、(ブレーンはグダグダながら)一応先進国な日本という国の社会に参加し、それなりの恩恵を受けている人たちだろう。つまり、こ>>続きを読む

コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)

3.8

【2014/3/1:イメージフォーラム】最高!!!!とはいかないまでも、とっても愛おしくてちょっと苦い、ステキな小品。この監督の名刺みたいなものになっていくんだろうなあ。
もらとりあむを浪費するニコが
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17歳(2013年製作の映画)

4.0

【2014/2/26:ピカデリー新宿】
全編に渡りジリジリとした焦りを感じるのは、成人年齢が18歳であるフランスゆえの空気感なのかな。東京の街中にいる女の子たちが、皆それぞれの17歳を抱えてるのかと思
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キューティー&ボクサー(2013年製作の映画)

4.2

【2014/2/22:ユーロスペース】
1960年代のNY、芸術家の篠原有司男(=ギュウちゃん)と恋に落ちた20歳下の妻・乃り子の、波乱の人生を追った「愛」についてのドキュメンタリー。
ギュウちゃんは
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.2

【2014/2/19:TOHO渋谷】
最初っから下衆で下品でおもしろかったけど、ロウソクポタポタSMプレイに興じるレオさんの演技というか顔芸と、その時のセリフ「Ohhhh…Jesus Christ!
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劇場版 テレクラキャノンボール2013(2014年製作の映画)

4.0

【2014/2/18:オーディトリウム】
最初に。
私は「観るけど食わない人生」を選びます。 winter,2014
映画館でここまで笑い転げたの初めてかも。観終わった直後は「くっだらね〜〜〜(褒)
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

【2014/2/17:バルト9】
私の心の中の「ここ押すと興奮します」ボタンを高橋名人並みに連打し続ける作品。つまり私にとってのAV。初めて買ったDVD。正規発売以前に旅行先のアジア某国で見つけ即買い
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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.9

【2014/2/17:バルト9】初見。めちゃくちゃおもしろかった。
次どうなるの?!なワクワクドキドキ感の瞬間最大風速を楽しむタイプの作品というかアトラクションだと思うので内容の言及は避けますが、特筆
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家族の灯り(2012年製作の映画)

3.9

【2014/2/17:岩波ホール】
105歳のオリヴェイラ監督が、103歳の時撮った作品。103年生きてる人が、人間の生業をどう捉え、どう表現するのか。人生103年目の世界なんて、自分の目では見ること
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

5.0

【2014/2/14:フィルムセンター】遺作であるこの作品で「結局のところ、人間はひとりです」とひょうたん先生に言わせ、そんな人生をも「秋刀魚の味」みたいなもんだよ、とメッセージを投げる小津さんの最期>>続きを読む

秋日和(1960年製作の映画)

4.0

【2014/2/14:フィルムセンター】
「晩春」B sideってことで。
娘を思う親、親を思う娘の心というのはいつの時代も不変であり、それをどのアプローチから切り取るか。どんな強度で映画に仕立てるか
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

4.0

【2014/2/12:渋谷シネパレス】ツッコミどころ満載。原作漫画の粗とはいえそれは間違いなく欠点だけど、どうでもよい。おもしろかったです。
ティルダさんの好演もさることながら、ここでもソン・ガンホを
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ニシノユキヒコの恋と冒険(2014年製作の映画)

4.3

【2014/2/12:渋谷HUMAX】不完全な人たちの、可笑みに満ちた恋愛群像劇、と言ったらいいのかな。
井口監督の掴みドコロなさげ演出にガッチリ摑まれ、猫の怪演に息を飲み、「東京ラブストーリー」の鈴
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.3

【2014/2/11:ユーロスペース】お恥ずかしながら初見では解釈しきれない。この長い映像詩をたった一度の鑑賞で理解するのは難しい。でも、繰り返し観て自分なりの解釈を探していきたいと思える作品。
テー
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.8

【2014/2/11:ユーロスペース】まさに映像詩と言える美しい画が魅力的で、観るたび新発見がある。今後も観続けたい作品。
キノコの件とかで政治的な背景も読めるけど、わたしはアナの成長譚として好き。
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メイジーの瞳(2012年製作の映画)

4.2

【2014/2/11:シネマライズ】周囲の大人たちは身勝手だったりもするけど、それらがみんな「愛」であることを理解し、「壊したくない」ゆえ本能的にバランスを保とうとするメイジー。メイジーが壊れてしまい>>続きを読む

ほとりの朔子(2013年製作の映画)

4.8

【2014/2/8:イメージフォーラム】これ最高。こういう映画をもっと観たい。
周囲に立つさざ波をただ何となく感じたりチラ見したりしながら過ごす、朔子の短い夏の日々。そんな、尊くも普通な日常が積み重な
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悦楽共犯者(1996年製作の映画)

4.2

【2014/2/7:ユーロスペース】シュヴァンクマイエル翁曰く「性交のない最初のエロティック映画」だが、どっちかというと「変態の、変態による、変態のための変態映画」だと思う。薬師丸ひろ子が「カ・イ・カ>>続きを読む

フェイシズ(1968年製作の映画)

4.8

【2014/2/7:ユーロスペース】カサヴェテス特集回数券、どれ観るか迷ったけど「ビフォア・ミッドナイト」観たばかりだからか倦怠期ものに引かれて久々の鑑賞。
ほぼ破綻した夫婦が笑い転げる顔。静寂が怖く
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

4.0

【2014/2/5:ル・シネマ】前2作をリマインド鑑賞しないまま観てしまったけど、却ってそれが良かった気がした。だって、彼らにしてみればサンライズなんてもうずぅっと昔の話だから。ディテールなんて覚えて>>続きを読む

気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.5

【2014/2/5:ユーロスペース】ガンバレフランス映画社さん!!!企画で。
アンナ・カリーナのPV。かわいすぎる。赤いワンピースで私の生命線の歌を歌うシーンが好き。ゴダールの赤は美しい。
映画自体は
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.5

【2014/2/5:ユーロスペース】ゴダールに特別思い入れがあるわけではない。どちらかといえば「女は女である」以降の作品の方が好みだし(だってジャンプカットはカラーの方が見応えあるじゃん)、当時として>>続きを読む

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.5

【2014/2/5:UPLINK】親友同士である女の子とゲイの男の子が、ひとりの美少年を好きになっちゃうという、なさそうでいて実はいちばんありがちな恋愛話。
”唯一の真実は愛の衝動だけ”というメッセー
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アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)

3.5

【2014/2/5:TOHO渋谷】サスペンスというより群像劇かな。お話は難しくないし、観てる最中はテンポ良く小ネタがいっぱいだし、「今誰が誰をどんな風に騙してるか?」ってことに集中してそれなり楽しんだ>>続きを読む

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)

4.2

【2014/1/29:ヒューマントラスト渋谷】これ「ドライヴ」より好き。「ドライヴ」の一シーンを延々引き伸ばした感じ。レフンさんのシネフィルというかキチGUYっぷりを堪能。鈴木清順と王家衛とホドロフス>>続きを読む

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

4.8


【2014/1/29:オーディトリウム】他者との関係性において問題が生じるのは、二者の間が「無」ではなく、何かしらの性格を持った「不在」が存在するから。
濱口監督は「言葉」の人だと思っていたけど、こ
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ドラッグ・ウォー 毒戦(2012年製作の映画)

4.0

【2014/1/29:シネマカリテ】50本も撮ってるジョニー・トー作品、初めて観た。とにかく死にたくない人の話。噂に違わず面白かったです。
生きることに執着しまくる主人公や聾唖の兄弟(強ええよ)の見せ
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アイム・ソー・エキサイテッド!(2013年製作の映画)

2.9

【2014/1/29:ピカデリー新宿】評判良かった前作もわたしとしてはイマイチだったので期待してなかったけど、時間的にちょうど良かったので鑑賞。
うーん。なんというか。コレジャナイ感。もっと下品で下衆
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エレニの帰郷(2008年製作の映画)

4.5

【2014/1/27:バルト9】雪、霧、国境、スターリン、黒い服の人々など、彼の作品では既視感あるあれこれが勢ぞろい。繰り返されるセリフや、明言はされないけど恐らく最悪であろう結末。アンゲロプロスらし>>続きを読む