&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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HOMESICK(2012年製作の映画)

4.0

【2013/8/10:オーディトリウム】安定のPFFスカラシップ。地味カラフルな良作。自由を持て余した八方塞がり感で進む、家族不在のホームドラマ。「家族ゲーム」や「ニンゲン合格」の系譜でありながら極め>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.5

【2013/8/9:シネマカリテ】「これはゲイ映画」という淀川センセイ解釈を踏まえて観ても、やっぱりそこまで掬いとれずでしたが、、イキなラスト、好き。暑い夏をよりじっとりと暑苦しく感じさせる非納涼映画>>続きを読む

アート・オブ・ラップ(2012年製作の映画)

3.8

【2013/8/1:シネマライズ】シネマライズ、驚異のニューエラ率!日本語字幕、Kダブさんがんばってるのはわかるんだけど、やっぱ英語字幕も欲しいと思うのは野暮かしら。字幕では普通なのに、実際はファッキ>>続きを読む

スヌープ・ドッグ ロード・トゥ・ライオン(2012年製作の映画)

4.0

【2013/8/1:シネマライズ】スヌープ・ドッグは如何にしてラスタファライに光を見出したか。ジャマイカを巡るロードムービー的ドキュメンタリー。「過去にラップで言ったことは忘れてくれ」というスヌープの>>続きを読む

ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

4.2

【2013/8/5:シネマート六本木】男女と限定せず人間同士の衝突を描くことで、人間の生業としての恋愛をよりビビッドに、より本質的に捉えている。同性愛者の男性ふたりの純度の高い恋愛話。会いたいと思えば>>続きを読む

天使の涙(1995年製作の映画)

3.5

【2013/8/1:シネマート六本木】カメラワーク最高だし、金城武とお父さんの話とか好きだし、そもそも群像劇って大好物だし…で観てる間ずっと集中しているにもかかわらず、観終わると無理矢理アイス食べさせ>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

3.5

【2013/8/1:シネマート六本木】ずっと苦手な作品だったけど、久々観たらキライじゃなかった。トニーレオンの脚マッサージなら30分5万円払える(ブリーフ姿は別料金可)。フェイの行動、シノワズリーなフ>>続きを読む

楽園の瑕(きず)(1994年製作の映画)

3.0

【2013/7/24:シネマート六本木】映像の正確な美しさゆえ、観ている間は飽きずに引き込まれるし、ちゃんとストーリーもあるのだけど、観終わったあとはトニーレオンの色気以外あんまり印象に残らない、個人>>続きを読む

ノーコメント by ゲンスブール(2011年製作の映画)

3.5

【2013/7/28:ル・シネマ】超絶エレガンス野郎の生き様記録。引用やリピートもあったけど、ほぼアーカイブ映像だけで99分て驚き。近親者のインタビューを挟まないのは「彼自身を主語とした語り」に拘った>>続きを読む

処女の泉(1960年製作の映画)

3.5

【2013/7/25:ユーロスペース】誰かを赦せば誰かが救われず、どちらをも赦せば誰も救えない。「宗教」という構造そのものが持ってる矛盾についての映画なのかな。世界中の醜悪や罪がすべて寓話だと信じて疑>>続きを読む

第七の封印(1956年製作の映画)

4.0

【2013/7/25:ユーロスペース】文字通り「死と向き合う」チェスシーンから、マリオ・ジャコメッリの写真みたいなラストまで、全編を支配する「死」と陰性のイメージ。そんな中唯一、絶えず陽性のイメージを>>続きを読む

野いちご(1957年製作の映画)

4.6

【2013/7/21:ユーロスペース】とりあえず、冒頭のシークエンスですでに「あ、これ。私の映画だわ。」と思った。そして「あなたの罪は『孤独』です。」でトドメ。おじいちゃんが主人公である上に、自分が生>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

2.9

【2013/7/24:TOHO渋谷】もともと苦手な宮崎駿ですが、予告編の素晴らしさに胸打たれ鑑賞。帽子や紙飛行機を捉えようとする風描写にゾクゾクしつつもイマイチ乗れなかった。ミクロでは限りある命を慈し>>続きを読む

真夏の方程式(2013年製作の映画)

3.5

【2013/7/24:TOHO六本木】「あろうことかちょっとヴェンダースぽかったんだよね」という知人の評や、是枝新作予告編での福山演技にグッときてたので、観ないタイプの作品だが観てみた、ら。予想外に良>>続きを読む

熱波(2012年製作の映画)

4.2

【2013/7/21:イメージフォーラム】どんなに美しかったこともすべては過去であり、もはやそれが本当に美しかったかどうかも疑わしいけど、記憶は情念となり、最期に再会を願う。古典的なラブストーリーだけ>>続きを読む

私たちの好きな八月(2008年製作の映画)

4.0

【2013/7/16:ユーロスペース】タイトルから勝手にロメール的なの想像してたけどドキュメンタリーなのねこれ、と思いきやいつの間にかボーイミーツガールな展開。気付いたら観客である私と彼らの距離がグッ>>続きを読む

黄色い家の記憶(1989年製作の映画)

3.9

【2013/7/16:ユーロスペース】「モンテイロ監督自作自演の『ジョアン・ド・デウス』シリーズの第一作」らしい。他を知らないのでこの作品のスタンスが不明ですが、「強インパクトおじさんの小ネタ積み重ね>>続きを読む

トランス(2006年製作の映画)

3.9

【2013/7/15:ユーロスペース】人身売買に運命を翻弄される女性の話。キツいロードムービー。なんかもう、、救いがなさすぎてね…。時代の犠牲とか、個人的な欲求の代償とかでなく、ただ単に「運が悪かった>>続きを読む

バイバイ、マラーノ(2013年製作の映画)

3.9

【2013/7/13:ユーロスペース】藝大映画専攻修了制作。盗んだ車で逃避行して辿り着く桃源郷話。原っぱで暮らすコミューンはぶっ飛んでるけど、キャスト素晴らしいし寓話的な描き方だし違和感なく。渋川清彦>>続きを読む

しわ(2011年製作の映画)

4.0

【2013/7/11:バルト9】介護施設はただのシチュエーション、これは爺さん友情物語。なので社会派映画を期待したり、日本の介護の実情に照らして観たら拍子抜けしそう。ある意味、都合のいい情報だけで画面>>続きを読む

インポッシブル(2012年製作の映画)

3.8

【2013/7/10:日比谷シャンテ】関係ないけど「ティファニーで朝食を」の頃から変わらず日本人は「ユニオシさん」のままなんだなあってのが気になりつつ。すごく真面目な娯楽映画だと思いました。悲惨な描写>>続きを読む

神奈川芸術大学映像学科研究室(2013年製作の映画)

3.9

【2013/7/9:ユーロスペース】藝大映画専攻修了制作。無機質なタイトルから、もっと小難しい、或いは内輪あるある的な感じを想像したが、ああ板挟み中間管理職、的にライトに楽しんだ。冒頭「ザ・虚ろ」な表>>続きを読む

ロマン・ポランスキー 初めての告白(2012年製作の映画)

3.2

【2013/7/6:イメージフォーラム】戦争とカルト教団による超被害者で、ロリコンで有罪、そして著名な映画監督。凄すぎる人生を語る術として、淡々としたインタビュー形式には物足りなさを感じてしまったけど>>続きを読む

選挙2(2013年製作の映画)

5.0

【2013/7/6:イメージフォーラム】最高。想田監督の編集の素晴らしさ!!! この題材で、万人に勧めたくなるドキュメンタリーってなかなかないと思う。映画館であんなに笑ったの久しぶり。他の候補者への視>>続きを読む

選挙(2006年製作の映画)

4.5

【2013/7/1:イメージフォーラム】「公認候補として立つ」ことがもたらす意味。「個」は剥奪され、単なる駒と化す。これだけの尺の中、まともな政策不在の異常さ。連呼!握手!の選挙必勝マニュアル。…って>>続きを読む

映画「立候補」(2013年製作の映画)

4.5

【2013/7/4:ポレポレ東中野】スマイルなマックさんと事情諸々抱えた秘書のふたりがロールスロイスで挑む負け戦、相手は絶対権力橋下陣営。ほか泡沫候補たちも、わざわざ300万の供託金払って戦い、負け続>>続きを読む

ビル・カニンガム&ニューヨーク(2010年製作の映画)

5.0

【2013/7/3:ヒューマントラスト渋谷】たくさんの友人や信頼を得ながらも、孤独(信仰)との共生を自ずと選んでしまったビルの人生を、最後の長い沈黙が静かに語っていた。ヴェルヴェッツ「I'll be >>続きを読む

世界にひとつのプレイブック(2012年製作の映画)

3.5

【2013/7/1:下高井戸シネマ】わかりやすくいい話、いい映画。ちょっとずつ(中にはちょっとじゃない人も)常軌を逸した人たちの絶妙なアンサンブル、飽きない。基本「嫌な過去も真空パックでネチネチ墓場ま>>続きを読む

スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

4.5

【2013/6/16&30:シネマライズ】2回目鑑賞。私にとって全てがパンチライン過ぎ。遅れて映画館着く人いるけど、この作品は最初からカッコ良すぎ&冒頭の大学での講義の内容が作品テーマに関わってくるの>>続きを読む

かしこい狗は、吠えずに笑う(2013年製作の映画)

4.3

【2013/6/28:オーディトリウム】これかなり面白い。自主のレベルじゃない。宣材から「ブス子と可愛コのスクールカースト越え友情モノ(百合風味)」てな感じの青春映画をイメージし、実際中盤まではそんな>>続きを読む

袋小路(1965年製作の映画)

3.5

【2013/6/27:イメージフォーラム】まず、邦題の「袋小路」って極めて日本語的な言葉と思っていたが、仏語でも同じニュアンスの表現があることに驚いた(原題の直訳は「袋の底」みたいな意味)。登場人物み>>続きを読む

反撥(1964年製作の映画)

3.5

【2013/6/27:イメージフォーラム】美しすぎるドヌーヴのイメージで一見甘くて美味しそうだけど、実は狂気をいっぱい重ねた猛毒ミルフィーユ映画。アイロンを掛ける美しい女を見て背筋が凍ったのは初めてで>>続きを読む

蒼白者 A Pale Woman(2012年製作の映画)

3.8

【2013/6/27:ユーロスペース】「クソすば」からのキム・コッピブーム到来。正直、造形としてものすごい美人とかではないし(充分可愛いけど)、どっちかといえば脇役顏なのに、とてつもなく強い引力がある>>続きを読む

さよなら渓谷(2013年製作の映画)

4.0

【2013/6/26:新宿武蔵野館】吉田修一が書く本のラストにはいつも「はっきり見えないけど、なんか“希望”めいたもの」が薄く宿っていて、その余韻は堪らなく好い。今回の映画化でそれをどう伝えてくるのか>>続きを読む

ANPO(2010年製作の映画)

4.0

【2013/6/26:ポレポレ東中野】アーティストの言葉や作品を通して日米安保についてあれこれめぐる、真摯で佳いドキュメンタリー。あんまり書くと映画じゃなく思想や信条の話になってしまうのだけど、深く考>>続きを読む

風切羽 〜かざきりば〜(2013年製作の映画)

2.9

【2013/6/26:シネマロサ】「トガニ」や「隣る人」はスゴイ作品なんだなぁ、とつくづく。児童虐待を題材に選んだ意義を見出せず。「風切羽」という、物語的に重要な意味をなす言葉を主軸に据え、映画的ルッ>>続きを読む