&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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スターティング・オーヴァー(2013年製作の映画)

2.9

【2013/6/24:ポレポレ東中野】高校時代から10年連れ添う同棲中のカップルが、男の心変わりで別れることになり、その引越し前夜から当日までを追った話。シンプルに「男と女」にフォーカスするならもうち>>続きを読む

クソすばらしいこの世界(2013年製作の映画)

4.0

【2011/6/24:ポレポレ東中野】これは良い!アメリカンスラッシャー的記号を散らしつつもユーモラス。アメリカを舞台に、人種間イザコザからの展開もスピーディで良い。そして何よりクソすばらしいのはこの>>続きを読む

キルケ(1964年製作の映画)

4.0

【2013/5/25:アップリンク】アントニオーニ「欲望」の原作者、フリオ・コルタサル原作・脚本、アルゼンチン映画。過去に二人の恋人を死に至らしめた女と、彼女に惹かれ翻弄される男の話。劇的なストーリー>>続きを読む

グランド・マスター(2013年製作の映画)

3.8

【2013/6/19:TOHOシネマズ渋谷】カンフー映画を全く観たことがないのでその筋の観方はわかりませんが、映像美を楽しむ種類の映画として十分楽しめた。また、トニー・レオンやブルース・リーといった大>>続きを読む

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

4.0

【2013/6/19:TOHOシネマズ渋谷】「フィッツジェラルドの時代の最先端がジャズなら、今はヒップホップ。ぜひジェイ・Zに頼みたい。」この言葉が象徴するバズ・ラーマンの美学が全編細部イキまくり。ゴ>>続きを読む

はじまりのみち(2013年製作の映画)

3.8

【2013/6/19:東劇】木下惠介PR映画ゆえ、木下作品を立てる意図で地味目な作りだが、その分役者の繊細な演技が響く。東京ナイズされた文化系田舎芯強青年な加瀬亮、どこか諦観した感ある実直な兄のユース>>続きを読む

BANK(2013年製作の映画)

2.0

【2013/6/17:オーディトリウム】監督自ら手持ちカメラで84分ワンカット、一日で撮りあげたシチュエーションコメディ…っていうアイデアは面白いけど。コメディ要素をデフォルメした大仰な演技は舞台向き>>続きを読む

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

5.0

【2013/6/16:ル・シネマ】キムギドク復活!動物のメタファーなんかはキム印全開だが、それがただの記号じゃなくちゃんとプロットとして機能する巧さと、練りまくったであろう脚本でグイグイ引っ張る、旧作>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.5

【2013/6/16:シネマート六本木】脚本も演出も完璧では。話が進むにつれ「理性保ってる具合」が反転していく二人の刑事の描き方が秀逸。最後の被害者があの少女かあの刑事の彼女か?とか、ラジオの件りとか>>続きを読む

殺人の告白(2012年製作の映画)

3.2

【2013/6/12:シネマート新宿】本筋と関係ないド派手アクションが長いよ〜、個人的には本筋がボヤッとしちゃうしカットしていいかなと。あと、二転三転の展開やオチの付け方がちょっと後出しじゃんけん的だ>>続きを読む

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)

4.8

【2013/6/12:シネマカリテ】プロローグで語られる言葉が重力を持って落ちてくる。それ故にこの偏執的な画や音が特別な意味を齎すことを認識し、観る者を「そちら側」に引っ張り込む。インディアとチャーリ>>続きを読む

きっと、うまくいく(2009年製作の映画)

4.2

【2013/6/12:新宿武蔵野館】世之介な桐島をサニーする話!キライなワケがないっ。入れたいエピソードや演出を全部詰め込んだ過剰な味わいは、カレーというより寧ろラーメン二郎ですが、それでも漂うマサラ>>続きを読む

水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.3

【2013/6/9:イメージフォーラム】微妙な関係性の3人だけがヨットの上で展開するお話。開放的なルックスとは裏腹に、密室以上に息苦しい密室劇。虚勢を張ったり本音を隠したり、本性を見透かしたり騙された>>続きを読む

ローマでアモーレ(2012年製作の映画)

3.5

【2013/6/9:Bunkamuraル・シネマ】これ、ローマに旅した帰りの機内で観たら最高だろうな〜。でもウディの世界旅行はもう充分満喫したので、サンフランシスコの次はそろそろNY(もしくは東京)で>>続きを読む

希望の国(2012年製作の映画)

3.5

【2013/6/9:早稲田松竹】『不測の事態に翻弄された3組の男女が「愛」によって何を見出し、何を選んでいくか』が丁寧に描かれ、社会派なだけでない側面が突出している。けど神楽坂恵のラストが私にはよく解>>続きを読む

かぞくのくに(2012年製作の映画)

4.8

【2013/6/9:早稲田松竹】幸いにも自由な私は、リモワのスーツケースを引っ張って行きたいところに行こう、そう心から思った。嗚咽。「いい映画」と言い切るのは少々躊躇うけど、心を動かすことが映画の使命>>続きを読む

やくたたず(2010年製作の映画)

4.2

【2013/6/8:下高井戸シネマ】音声の抑揚や、人物が走るカットが印象的。大きな事件は起きないものの“劇的な何かが起こるギリ直前”感が続く感覚は相米慎二あたりの80年代日本映画を想起。でも決してレト>>続きを読む

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.0

【2013/6/7:イメージフォーラム】美術と衣装、特にローズマリーのファッションはほんっとうに可愛くて全部欲しい!カサヴェテスの個性的な声もキャラに合ってる。そんなオシャレ絵面とは裏腹に思わず顔を歪>>続きを読む

ももいろそらを(2012年製作の映画)

4.3

【2013/6/5:アップリンク】これは良作!! 主人公いずみが発する、汚いおっさん口調と過剰なオーバーアクションが、自意識過剰なあの年代の女子特有の「なりたい自分を演じてる感」とマッチしててすごく良>>続きを読む

親密さ(2012年製作の映画)

4.5

【2013/6/5:ポレポレ東中野】作品の中にズルズルっと飲み込まれる感覚。濱口監督の過去作「PASSION」では“真実の泉ゲーム”でデフォルメされた会話が味わえたが、今作では全編通して言葉の応酬がす>>続きを読む

PASSION(2008年製作の映画)

4.5

【2012/10/21:DVD】真実の泉ゲーム、絶対やりたくないっ。DVDで観てもガツンときたけど、スクリーンで観たらまた違う感想を持つと思う。

セレステ∞ジェシー(2012年製作の映画)

3.0

【2013/6/1:シネクイント】セレステのキャラをどう捉えるかがこの映画への評価を分けると思う。私は下品でヤだな〜と思っちゃった。かつての自分と近い境遇だったのに(だったから?!)あまりリアリティも>>続きを読む

緑の光線(1986年製作の映画)

4.0

【2013/6/1:オーディトリウム】私自身の中学生の頃を見てるみたいで(考え方が老けていた)、なんともほろ苦い。「彼女みたいに高潔を貫いたら、こんな奇跡みたいなご褒美があるよ」というメモとともに、当>>続きを読む

浜辺の女(2006年製作の映画)

4.0

【2013/6/1:オーディトリウム】始まりも終わりもないふたつの三角関係の、ラブストーリーじゃなくラブ観察。何も起きないくせに時折印象的なカットが捻じ込まれるから目が離せない。しかも観てる時にはそれ>>続きを読む

建築学概論(2012年製作の映画)

3.5

【2013/5/27:新宿武蔵野館】過去と現在の演者の顔。スンミンは、不貞腐れてばかりの10代を過ぎ分別もついて歳をとったらこんな感じかなと思えなくないけど、ソヨンは別人すぎてさすが整形大国…なんて余>>続きを読む

うつせみ(2004年製作の映画)

4.3

【2013/5/27:早稲田松竹】あり得なさすぎる設定に、リアリティラインをどこに引いたらいいか戸惑い超序盤はあんまり乗れず。ああこういう話ね、と乗っかれた頃に超現実的な展開。普通だったらえーー??っ>>続きを読む

サマリア(2004年製作の映画)

4.8

【2013/5/27:早稲田松竹】エキセントリックな表現はあれど、とても低温に、感情を排除した視点で淡々と進むので、感情が動く場面が際立つ。宗教的な暗喩について、私の知識では深い理解を得難いのだけど、>>続きを読む

アンチヴァイラル(2012年製作の映画)

4.0

【2013/5/28:シネマライズ】光GENJI全盛期「かぁクン(諸星和己)の風邪なら伝染されたいッ!」と言ってた同級生がいて、ファン心理ってそういうもんかーと思ってた。セレブのウィルス売買という設定>>続きを読む

めめめのくらげ(2013年製作の映画)

3.0

【2013/5/27:TOHOシネマズ六本木】ルイ・ヴィトンとの「スーパーフラット」の世界観にグッときてたので、それなり期待して観ましたが。泣けるしいい話だし、今の日本をちゃんとパッケージングしてると>>続きを読む

マン・ハント(1941年製作の映画)

3.5

【2013/5/23:早稲田松竹】全編を支配する反ナチプロパガンダ映画然とした緊張感。地下鉄シーンの影による表現はモノクロ映画ならではの美しさで目が離せない。そんな中、子ども船乗りやヒロインのキャラが>>続きを読む

死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

4.2

【2013/5/23:早稲田松竹】基本、悪い子ナチスと善い子チェコが主軸の反ナチ映画なのだけど、「真実」「虚偽」「誤解」を複雑に絡めた展開はナチスとチェコの共犯関係すら匂わせ、哲学的かつスリリング。そ>>続きを読む

ぼくのエリ 200歳の少女(2008年製作の映画)

4.5

【2013/5/23:銀座テアトル】切ないとか哀しいとかは、私はあまり感じなくて。映し出される北欧の自然みたいな、激しくも静謐な作品。オスカーの運命を示唆する男の末路とか、無音のなか首だの腕だのが落っ>>続きを読む

2001年宇宙の旅 新世紀特別版(1968年製作の映画)

5.0

【2013/5/23:楽天地シネマズ錦糸町】初めてスクリーンで観て、月並みな言葉だが圧倒された。猿が道具の概念を認識したあたりからずっと鳥肌。HALの読唇のあと10分の休憩があったが「いいから早く続き>>続きを読む

ピンポン(2002年製作の映画)

3.5

【2013/5/22:テアトル銀座】何気に初見。90年代映画の空気感が強すぎて、当時がどストライクに青春時代だった自分にとっては、全部がちょっと恥ずかしくってくすぐったい…と思いきや2002年の作品で>>続きを読む

ときめきに死す(1984年製作の映画)

4.2

【2013/5/21:近代美術館フィルムセンター】殺しにときめいちゃった人の話、かな。ジュリーの抑制された演技と、セリフの端々や体型(笑)の童貞臭さ。梢とのキスのあとの表情。「涼しいですか」ってこっち>>続きを読む

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.0

【2013/5/19:自宅にて】すべてにおいてディスコミュニケーションかつ過剰。80年代という時代性そのものを真空パックしたかの如く、ラスト近く長回しのあのシーンと不穏なヘリコプターにすべてが凝縮され>>続きを読む