&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

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モテキ(2011年製作の映画)

4.5

【2011/11/16:渋谷HUMAX】「非モテあるある」「サブカルあるある」的に楽しんでる人が多くて驚いた。私にとってはもっとこう、山田太一や吉田修一が描いてきたような、ヒリヒリと痛い青春群像劇でし>>続きを読む

Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち(2011年製作の映画)

4.0

【2013/4/9:109シネマズ名古屋】身体性の美しさ、これに尽きる!この作品について「言葉」を使うの虚しいなあ。鑑賞じゃなく体験。3D上映の意義を初めて感じた作品でしたが、せっかくのヴェンダース映>>続きを読む

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

3.5

【2013/4/21:BS】カポーティの原作が好きすぎて、映画版は観たいと思うことすらなかったのですが、これはまた別モノとして楽しめる美しい作品でした。ホリーのキャラをどう捉えるかで評価が別れるんだろ>>続きを読む

ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

1.5

【2013/5/15:BS】エリカ様騒動全盛の頃、もともと原作ファンの私は「りりこみたい…」と思ってた。そのくらいハマり役だし、巧いとも思うのだけど、今作では「りりこ」が「沢尻エリカ」を越えられなかっ>>続きを読む

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)

3.5

【2012/6/3:ユーロスペース】抑揚なさすぎるし、ご都合主義なハッピーエンドだし、とにかく地味。その上今作は脚本もちょっと雑。生きることの美しさを描いた映画なら他にもっといい作品いっぱいある。…な>>続きを読む

ウィ・アンド・アイ(2012年製作の映画)

4.0

【2013/5/13:イメージフォーラム】ブロンクスの桐島。切り口の生々しさなどそれなり面白かったが、やっぱりゴンドリー作品にはゴンドリー的映像を期待してしまうのでその辺りちょっと控えめなのは物足りな>>続きを読む

アルゴ(2012年製作の映画)

4.0

【2013/5/11:目黒シネマ】空港、最後の難関で絵コンテ片手に映画の説明をし、警備隊員たちが「すげえおもしろそうじゃん」って感じに表情が緩む場面。ベン・アフレックが信じる「フィクションの力」みたい>>続きを読む

砂漠でサーモン・フィッシング(2011年製作の映画)

2.9

【2013/5/11:目黒シネマ】もっと面白くできそうなのに残念な印象。あんなに無理って言ってたのにたいした紆余曲折もなくサクッと実現しちゃうの?人が亡くなってるのに鮭一匹生きてただけであんな喜べるか>>続きを読む

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.3

【2013/5/11:下高井戸シネマ】ずっと画を観ていたい、いやスキあらばそっち側に入っちゃいたい、というか仲間に入れてよ!そんな気分になってしまう。でも可愛いだけじゃない、ちょっとロレッタラックスの>>続きを読む

コズモポリス(2012年製作の映画)

4.5

【2013/4/24:新宿武蔵野館】結論から言うと「めっちゃくちゃおもしろかった」。ただそのおもしろさがどういった種類のものなのか認識できない。その辺り咀嚼してからレビューすべきとも思ったが、恐らくは>>続きを読む

恐怖と欲望(1953年製作の映画)

3.7

【2013/5/10:オーディトリウム】完璧な画を執拗に捉え続けるカメラワークはカメラマン出身である故か。異常なまでにフェティッシュな絵作りに引き込まれる。シチューがグニャっとなるあたりシュヴァンクマ>>続きを読む

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.0

【2012/4/30:シネマヴェーラ】冷えてない上に完全に炭酸抜けちゃってるコーラ、みたいな作品。シュールでコミカルな「甘さ」と、資本主義の末路や階級社会への批判的姿勢を引いた「スパイシーさ」と、ディ>>続きを読む

フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

3.8

【2012/4/30:シネマヴェーラ】こんな凡庸すぎるおハナシでもちゃんと面白いのは、演者たちのキョーーーーーーレツな個性(と言って間違いないでしょう)ゆえ。美醜について問いつつも見世物小屋的エンタメ>>続きを読む

君と歩く世界(2012年製作の映画)

4.5

【2013/5/7:シネマライズ】光や水の美しさの中に描かれる、肉体と肉体、精神と精神との生々しい衝突。駄邦題に釣られた観客さえも引き込む吸引力がこの作品にはあると思う。ラストの性急な展開は違和感あっ>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.8

【2012/5/28:名古屋ミッドランドスクエアシネマ】もっと王道ウディの方が好きだけど、これはこれでエンタメとして十二分に楽しんだ。こんな風に東京を撮る映画があったらうれしいな〜と思える、パリの街の>>続きを読む

この空の花 長岡花火物語(2012年製作の映画)

4.0

【2012/6/1:スバル座】これインド映画?ってほどにすべてがいちいち過剰でぶっ飛び過ぎ。変なセリフ、変なテロップ、変なヅラ(!)といった、普通の映画ならノイズになるような演出がなされすぎて、もう完>>続きを読む

先生を流産させる会(2011年製作の映画)

3.0

【2012/6/21:ユーロスペース】赴いたカナザワ映画祭で時間が合わず観逃し、やっと観れた。うーん…なんか全てが釈然とせず消化不良。実事件は単なる起点であってこれはもうフィクションなのだから、もっと>>続きを読む

女性に関する十二章(1954年製作の映画)

3.0

【2013/5/3:近代美術館フィルムセンター】絵面は市川崑ワールド炸裂、女性はみんなディオールのニュールック風味(津島恵子のウエストの細さ!!)だし、タイトルロールはヌーベルヴァーグ気分満載。しかし>>続きを読む

ノルウェイの森(2010年製作の映画)

3.5

【2012/6/30:DVD】原作及び作家のファンとして。正直みんなが言うほど悪くなかった。鑑賞後に残る居心地の悪さは、原作読了後の感覚と酷似しており、いい歳して「人を好きになることのどうしようもなさ>>続きを読む

イリュージョニスト(2010年製作の映画)

4.6

【2012/7/6:TV】時の流れによる抗えない変化と、その変化がもたらす哀しみ。言葉でコミュニケートできないふたりが主人公という設定のためセリフは極端に少なく、隅から隅まで完璧に作り込まれたアニメー>>続きを読む

ルビー・スパークス(2012年製作の映画)

4.6

【2013/4/30:下高井戸シネマ】設定こそ非現実的ファンタジーではあるものの、ここで描かれるのは実恋愛で起こり得ることばかり。ルビーは「魔法」みたいに現れたけど、実恋愛における絶対的な対象だって、>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.5

【2012/4/29:新宿武蔵野館】グロ描写より緻密な絵作りにガツンとやられちゃう。序盤、かの有名な実験シーンの会場が、観てた新宿武蔵野館の古びた雰囲気と酷似してて、スキャンされて映画の中に入っちゃっ>>続きを読む

孤独な天使たち(2012年製作の映画)

3.5

【2013/4/26:シネスイッチ銀座】思春期に訪れる「日常の裂け目」みたいな瞬間を切り取った作品。色気のある映像の質感はそのままに、まるで新進気鋭の監督が撮ったような瑞々しさ。鑑賞後、今の彼がどうい>>続きを読む

預言者(2009年製作の映画)

4.0

【2013/4/26:早稲田松竹】よくある「刑務所成り上がり」設定。こういうの苦手な人(私がそう)も、これは映画として隙なく、ちょっと長いけど乗っかってしまえば楽しめるのでは。ラスト、マリクの精悍な表>>続きを読む

真夜中のピアニスト(2005年製作の映画)

4.0

【2013/4/26:早稲田松竹】「桐島、部活やめるってよ」の前田と宏樹のふたりで観てほしいな〜、なんて思ったりした。カネになるかどうかなんて問題じゃないんだよ、ね。手元が映らなすぎることについては、>>続きを読む

サニー 永遠の仲間たち(2011年製作の映画)

5.0

【2012/7/14:新宿武蔵野館】映画としてのディテールがどうとか、オチがどーなのとか、そんなことどうでもよくなるほど夢中になった、最高のガールズ映画。特にエンドロールが秀逸。なんとなく敬遠してた韓>>続きを読む

メカス×ゲリン 往復書簡(2011年製作の映画)

3.2

【2012/7/15:イメージフォーラム】“撮る”たのしさ。そんな単純なよろこびに溢れた映像交換日記。ゲリンは隙のない美しさ、メカスは日常に宿る可笑みを映像に湛えている。合わない人は退屈だろうなーあ。>>続きを読む

シルビアのいる街で(2007年製作の映画)

3.5

【2012/7/25:イメージフォーラム】何も起きないし、これといったオチがあるわけでもない。ただただイケメンがストーカーする映画。なのに、音の扱いの独特さが妙な空気感を作っていて、なんとなく目が話せ>>続きを読む

灼熱の肌(2011年製作の映画)

3.0

【2012/7/25:イメージフォーラム】私小説のような密度でネットリ執拗に愛を描くガレルの作品は基本的に好きだし、冒頭の車暴走シーンやモニカ・ベルッチのダンスシーンは最高、ジョン・ケイルの音楽も良か>>続きを読む

恋の渦(2013年製作の映画)

4.2

【2013/4/19:オーディトリウム】クズ人間見本市みたいな映画だが、その誰もが、自分だった。そういう作品。深夜2:40からのオーディトリウム最終上映で観たが、大根監督の言ってた通り、この時間・あの>>続きを読む

ヤング≒アダルト(2011年製作の映画)

4.0

【2012/7/28:早稲田松竹】ヤなこじらせ女があんまり成長しない話、なんだけど、グッとくる同世代感。TFCのあの曲だけで涙腺崩壊。後半のシャーリーズセロンのベッドシーン、普通に脱いでたら綺麗すぎち>>続きを読む

おとなのけんか(2011年製作の映画)

3.8

【2012/7/28:早稲田松竹】たったこれだけのシチュエーションでこんなに面白くしちゃうんだから、ポランスキーさんも役者さんも芸達者。中盤以降、4人のパワーバランスがエラスティックに変化するあたりは>>続きを読む

残酷裸の魔境(1973年製作の映画)

3.0

【2011/9/17:シネモンド香林坊109(カナザワ映画祭2011)】あまりの胡散臭さに堪えきれず爆笑。ブードゥーの歩き方や芥川隆之のアナウンスをモノマネする等、(ごく狭い範囲で)ブードゥー旋風が巻>>続きを読む

シネマ☆インパクト Vol.3/集まった人たち(2013年製作の映画)

3.8

【2013/4/17:オーディトリウム】リアルとコミカルとファンタジーが綯い交ぜ!でも、恋愛ってそういうもんだ。役者さんたちの「顔味力」としか言いようのない絶妙な表情、最高。マコちゃん「セックス一番!>>続きを読む

シネマ☆インパクト Vol.3/止まない晴れ(2013年製作の映画)

4.3

【2013/4/17:オーディトリウム】中盤以降に明かされるある事実はだいたい読めてたので、「ああ、そーいう話ねー」と思って油断して観てたら、そこからの展開が斜め上すぎた。うぎゃ。「台風クラブ」初めて>>続きを読む

隣る人(2011年製作の映画)

5.0

【2012/8/1:シネマテーク名古屋】少しでも多くの人に観てほしい、児童養護施設を淡々と切り取ったドキュメンタリー。私自身、施設育ちではないものの肉親じゃない大人に育てられた経歴を持つが、子どもたち>>続きを読む