あおさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.7

前半は東京(貴族)と地方(庶民)、独身と結婚という対比を際立たせる章立て構成がわかりやすかったけど、後半はあまり意味をなさなくなり、失速と間延びが否めない。
ただラストのなんともいない余韻はなんだろう
>>続きを読む

GOGO(ゴゴ)94歳の小学生(2020年製作の映画)

5.0

94歳の小学生、GOGOおばあちゃんが子どもたちと共に熱心に、楽しそうに学ぶ姿がかわいらしい。教える側も生き生きしていて希望に満ちており、教育とはこうあるべきと考えさせられる。良いことばかりでなく、勉>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

4.9

朝倉あきさん主演、舞台は西東京の国立市。この2つだけで既にセンスが抜群です。
喪失と、時間をかけながらの回復。他人から見ればもどかしいほど遅くても、その時間は必然であり、その歩みはひとりだけれどひとり
>>続きを読む

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

5.0

今までで一番好きな映画かもしれない。

私の知っている「ドキュメンタリー」ではなかった。現実なのに極めてファンタジーに近い。現実は小説より美しい(※奇ではなく)…心底そう思わされた。本当にノンフィクシ
>>続きを読む

億男(2018年製作の映画)

3.2

大友監督と佐藤健のタッグ、かつ健くんと高橋一生の共演。テーマどおり、一貫してお金について考えさせられる作品。
健くんは期待通り、こういう地味な役も上手にお芝居する、本物の俳優だなと改めて感服した。地味
>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

4.1

かっ……かっこいい(極シンプルな感想)

どの角度からみても美しい佐藤健に惚れ惚れできる130分。約10年前(2011年)に撮影したという初回よりも、さらに10年前の剣心を描いているというのに、何の違
>>続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

4.5

今回はストーリーをじっくり見せる作風で、終始重苦しい空気が流れる(剣心が背負ってるものが重すぎ笑)。前作の志々雄が悪いなりにも大志があったのと違い、今回の悪役・雪代縁は個人的な仇が動機で(終盤で少し拡>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「シン・ゴジラ」ほどの高揚感はないのだけど、これはこれで良かった。
ただ、カトクタイが少人数過ぎたり、政府が妙に落ち着いていたり、世界がほとんど感じられなかったり(シン・ゴジラのときの石原さとみのよう
>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.2

魅力的なあらすじで期待し、カオスな予告をみて一気に心配になってからの、鑑賞。前情報がないとよくわからないままに終わっていきそうだが、短編1つ1つの物語が普通に面白くて、全体としては新聞や雑誌に関心があ>>続きを読む

ロッキー・ホラー・ショー(1975年製作の映画)

3.7

シンプルでわかりやすい変態性w
物語もわかりやすいし、「変態×パーティー×科学実験」というポップな組み合わせには好感しかない。ミュージカル独特の“突拍子のない感じ”は薄いので、大変見やすい。

ラスト
>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.5

このパターンか!と興奮する構成。意外でした。仕切り直されるたびに「こりゃめちゃくちゃおもしろいぞ…」ってなった。「ここも?」と思うような小さな違いもすべて意図的なんだろう。
戦闘シーンがすげぇ過激。
>>続きを読む

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

名作たる理由はよくわかる。しかしこんなに人が死ぬとは。なんか全然救われないじゃん…。
オリジナルは観ていないので比較はできないけれど、ダンスのレベルは他のミュージカル作品と比べても段違い。警察署で遊ぶ
>>続きを読む

ハミルトン(2020年製作の映画)

-

近年爆誕した最高峰ミュージカル。画面越しでも迫力が十分すぎるほどわかる(カメラワークが天才です…非の打ち所がない)。社会的・歴史的背景を脇に置いてエンタメとして観ても、1曲1曲の深みと技量がとんでもな>>続きを読む

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(2015年製作の映画)

3.9

いかにもティム・バートン作品という感じで良かった。途中話がよくわからなかったけど、まぁみんなハッピーエンドということで。結局すべての問題を解決しきったのかは疑問が残る(集まりに間にあってなかったインブ>>続きを読む

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.5

今回はポアロの心の弱い部分が何度も露出する意外な進行。肝心のミステリー部分はオリエント急行に比べると作り込みが浅いような(まああっちがすごすぎるんだけど)。でも十分楽しめた。
相変わらず総合力が高い。

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.2

これをボクシング映画と括ることはできないのだが、やっぱりボクシング映画ではある。邦画史に残る試合シーンが2つ。
1つ目は菅田将暉vs山田裕貴。ものすごい緊張感とリアリティ…とても「演技」の範疇とは思え
>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

3.9

プロボクサーを目指す2人の物語と、背景にある社会世相を表す物語が同時進行。いつどのようにマージされるかが気になるところ。続々と関係人物が出てくる展開も楽しめた。
さすがに尺が長いが、特にボクサー編はス
>>続きを読む

ロマンスドール(2019年製作の映画)

4.8

久々に良質な邦画に出逢えた感。テーマ的に話題になりづらいのかもしれないけどこれはもっと評価されてよいのでは。まさかこういう涙を流せるとは思っていなかった。1本でかなりの満足度。

前半はほぼコメディw
>>続きを読む

No Return(2021年製作の映画)

2.8

どこかおかしい夢の世界の色彩や動き、ファンタジー感や恐怖感の演出が見事。私自身ストーリーが飛び飛びだったり内容がぶっ飛んだりな夢を見ることが多いのでこの作品はかなり好みだけど、正直万人受けはしなさそう>>続きを読む

彼女が夢から覚めるまで(2021年製作の映画)

4.2

設定はすごく好き。でもさすがに後をつけていって侵入するのはホラーだし、いきなり踊るのもw まあMVだと思えばね(これはMUSIC4CINEMAのエピソード2である)。森山未來と菅原小春を掛け合わせるっ>>続きを読む

余りある(2021年製作の映画)

3.8

どこにでも居そうなただの若者の物語も、若葉竜也が演じ語ると切なくて愛おしい時間と絵になる。これ以上何も求められぬ。
白石聖さんの泣きの演技も良かった。

このプロジェクト(MUSIC4CINEMA)的
>>続きを読む

永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.9

いい〜映画だなぁ、いい映画なんだけどなぁ…っていう評価。でもとにかく美しい映画。邦題も問題なしw
ゴッホの晩年の思考に迫る物語。通説とは異なる最期を採用している点には惹かれた。ただいきなり精神病院に入
>>続きを読む

新解釈・三國志(2020年製作の映画)

2.9

福田雄一監督・大泉洋主演のザ100%コメディ。いわば「三國志、ほんとはこうだったんじゃないか劇場」であるが、正直イマイチ。西田敏行演じる歴史学者の講義で解説が進むのは良かったと思う一方、なぜかもう一人>>続きを読む

相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿(2009年製作の映画)

3.4

みんな大好き米沢さん。あとにもさきにもここまでフューチャーされるスピンオフはこれだけかな?104分たっぷり米沢さんを味わえる。
「これは私のヤマですから。私と、私の相棒の」という突然の粋な台詞にびっく
>>続きを読む

ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015年製作の映画)

4.2

実話に基づく。珍しく(?)邦題が良いけれど、「13分の誤算」自体は話の本質ではない。
拷問や絞首刑のシーンがあるけど年齢制限はなし…。

どのカットも構図が美しく、いちいち反応してしまった(褒めてる)
>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

5.0

★で数字を付けづらい作品だけど、5.0をつける以外に手がない。これがドキュメンタリーでないなら、余分な要素を最低限まで削いだ究極のフィクション映画じゃなかろうか(と思いながら迎えたエンドロールで、主要>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

4.9

邦画化の前に原作を観ておこうと思い。あらすじだけで期待していたけど、それを上回って相当おもしろかった。
立方体状の部屋から脱出を試みるという、ただそれだけの話。シンプルだからこそ話や人物像が際だってお
>>続きを読む

キング・オブ・エジプト(2016年製作の映画)

3.1

何も知らずに観始めると、最初のアクション勃発時に拍子抜けするというか、ああそういう系の作品なのねってなります(哀しいが、あるあるではある)。原作はゲームなのか?と思うほど。特に神まわりのチープ感がやば>>続きを読む

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.8

原作漫画は未読だが、数年前に深夜にやってたアニメをたまたま(残業から帰宅後、へとへとな心身で(←これ重要w))何話か観て、ながら観とはいえすごく心に響くものがあり。とにかく雰囲気と主役2人の心の動きが>>続きを読む

THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ(2017年製作の映画)

3.8

桜井ユキの初主演作、しかもお相手が高橋一生で、成田凌と満島真之介が脇を固めていると知ったからには、いざ観なきゃと。
いやしかしなんだこの世界観、なんだこのパラレルワールド。結局すべて妄想だったのか現実
>>続きを読む

しあわせのパン(2011年製作の映画)

3.5

大泉洋主演の北海道おいしいたべもの3部作の第1作。おいしいパンは老若男女すべての人を救いますな。
季節ごとのオムニバス構成。その点は「リトルフォレスト」に似ており、全体的には「深夜食堂」にも似ている作
>>続きを読む

嘘を愛する女(2018年製作の映画)

3.5

ポスターから長澤まさみと高橋一生のラブストーリーを想像してたけど、実際はこの2人の絡みはあまりなく、大部分は長澤まさみと吉田鋼太郎がバディを組んで高橋一生の素性を探るドタバタ推理ドラマ。自分の愛した人>>続きを読む

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

4.0

「My Favorite Things」が TOP3 of My Favorite Songsなくせに(←決してこれが言いたかったわけではないw)、その出処であるサウンド・オブ・ミュージックを観たこと>>続きを読む

ダンボ(2019年製作の映画)

4.7

うおおぉぉぉぉぉおおお(号泣)ダンボかわえぇぇぇぇぇえええ(泣)…に尽きます。動物の親子愛泣ける…
吹替版を鑑賞。ダンボ自体は知っていたけど、生まれてこの方一度も観たことがなく物語をまるで知らないので
>>続きを読む

アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅(2016年製作の映画)

4.5

吹替版。これ原作は「鏡の国のアリス」だよな。かなり前に読んでいて内容はすっかり忘れているんだけど、確か面白かった。実写映画に関しては、ティム・バートン×ジョニデの世界観が好きなので当然前作も観たが、ほ>>続きを読む