スペクターさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

スペクター

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バビロン(2021年製作の映画)

-

アメリカ映画史の変遷と壮大さを描こうとしているのは伝わるし、音楽のパワーも相まって暴走機関車のように突っ走る映画だから最後まで見れた。
けど、デイミアン・チャゼルという人の作家性がね…。
①主人公が夢
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愛、アムール(2012年製作の映画)

-

脳梗塞?によって認知症&半身不随になった妻を旦那が献身的に介助する。
それをひたすら丁寧に見せていく。

幸せな人生の最期を迎えてほしいと思わせる夫婦だけに、現実は悲惨な方向へと進んでいく。
要因は外
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

往年のUFOが出てくるSFモノをホラー仕立てにしたのかと思いきや、予想のはるか斜め上を行く映画だった。
見た誰もがそう思っただろうけど。

アメリカの映画史について…最初の映画スターは黒人だったと説明
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

-

お手本のような不条理モノ、胸糞悪い映画はこう作るんだぞという監督からの教示すら感じる。

ハリウッドで描かれるような暴力(アクション)ではなく、相手の尊厳を踏みにじる不快なものとして暴力が表現される。
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デイ・シフト(2022年製作の映画)

3.8

90年代、00年代のアクション映画を彷彿とさせる世界観。それでいてアクションは完全に現代のスタイルにアップデートされている。
最初のアクションシーンとかは実際どうやっているのか具体的には社外秘だそう。
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.3

人間と社会の欺瞞を暴き、風刺する。それがこの映画全体を貫くテーマの1つだと思う。
①福祉国家として有名なスウェーデンは移民難民に優しく、治安も良く、物乞いもいないだろうというイメージに対する欺瞞

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RRR(2022年製作の映画)

5.0

ラージゃマウリ監督の最新作と聞き、あの一大叙事詩「バーフバリ」2部作を越えられるかと、あれと並ぶのクオリティにするのは大変だぞと正直疑問だった。けど、見てみたら……。

何だこれは----------
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.2

世間がイメージする男性性、家父長制。強固に見えそうなこれらがいかにもろく、いとも簡単に崩れ去るかを描いたのが本作。

家族にすきま風が吹くどころじゃなく、寒波が吹き荒れる、雪山だけに…。

どう逃げる
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ヴァンパイア/最期の聖戦(1998年製作の映画)

2.5

「デイ・シフト」を見る前に予習として鑑賞。
ヴァンパイアもの×西部劇というアイデアの勝負。実際にヴァンパイアがいるとしたら人里離れた田舎に隠れていて、狩るってなったら複数人で確実にやるってのは説得力が
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

-

叫ぶだけで細胞が奮い立ち、全身に力がみなぎる魔法の言葉がある…。

バーフバリ!彼こそ最強にして王の中の王!
ここまで力強く、言いたくなる名前が他にあるだろうか。初っぱなから曲も見せ場もエンジン全開で
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

-

そんなバカな~~~~~~!
ありえねーーーーーー!
というリアクションが終始止まらなかった。だが、同時にワクワクも止まらなかった。
リアリティーに欠けるとか、そんなことで批判するのはナンセンスだと思わ
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友情にSOS(2022年製作の映画)

3.7

大学生達のドタバタ劇という設定で黒人差別を描くブラックコメディー。

パーティーをハシゴするぞと息巻いていた矢先、ルームシェアしている家に知らない女の子が倒れていた。
優等生クンレは当然のように救急車
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フレフレ少女(2008年製作の映画)

-

高校生のとき映画館で鑑賞。

メッセージもキャスティングも悪くないし、新垣結衣の魅力は溢れていてファンは必見だと思う。ただ今振り返ると、何故映画館で見たんだろうと思ってしまう。
DVDレンタルか配信で
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

-

PTAにしては肩の力を抜いて作ったという本作。
それでも彼の最新作となれば映画批評家、映画通が避けては通れない。そういう領域(レベル)の監督なんだなと改めて認識した。

10歳差という設定はセックスに
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

-

黒人差別を気味の悪いホラー、伏線を見事に回収するサスペンスとして描いたっていうことで話題になった本作。

2016年のアメリカ大統領選でヒラリー・クリントンが何故負けたのか。その理由の一端が見てとれる
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ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

3.8

傑作ではないけど、2013年に引退したソダーバーグという巨匠が持ち込まれた脚本を気に入って、映画監督に復帰したという意味では重要な作品。

舞台設定はラストベルト(錆びた地帯)と呼ばれる地方に近いウェ
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

-

タランティーノ映画は何故か助演が輝くことが多い。これはまさにその一例。

第一章は映画表現の新たな可能性を提示した画期的なパート。
頭が良い×巧みな話術×語学が達者=リアルに最強…ってことが分かる。
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.6

「ジェイソン・ボーン」シリーズ、「ジャック・リーチャー」とかに並ぶ新たなアクションシリーズの爆誕。

主人公はCIAに雇われた暗殺者という設定なので、スパイではない。
今年のネトフリの目玉ってだけあっ
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

2020年に英語の予告編を見たときには「え~またバットマンやるの?」って歓迎ムードではなかった。
公開間近になってから、すごいらしいぞというネット上、映画評論家の評価を聞いて急に気になって鑑賞。

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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.7

「スター・ウォーズ」、「風の谷のナウシカ」などに多大な影響を与えたと聞いて、大まかなあらすじだけ入れて鑑賞。

デューン自体が「アラビアのロレンス」に触発されたらしい。

主人公の使う特殊な技は「スタ
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エレナの惑い(2011年製作の映画)

3.4

この映画に登場する2つの家庭はロシアの国家体制になぞらえているんじゃないか。

エレナの息子の家庭は貧困層なのに怠け者で、助けてあげたり施してあげても、ろくに感謝もないどうしようもない家族。だけど、踏
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オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

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ポランスキーが自分のルーツ、人生と関連のある題材、ドレフュス事件。
世界史の図説にも載ってる有名な挿し絵のシーンからスタート。
あんな大勢の前で行われていたの?と思ったけど、見せしめってことならそうす
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

-

アクション、トリップ感覚、悪役、ホラー演出は前作より数段パワーアップ。
今回は登場人物達の出来ること、出来ないことの区別ができるようになってた。

プロデューサーがきちんと手綱を取ってるという感じはせ
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フォート・サガン(1984年製作の映画)

2.4

「アラビアのロレンス」のフランス版。
例えるならやっぱりこうなるか。

スケールのでかさ、映像の美しさには圧倒される。
けど、長い上映時間のわりにまとまりがないような気がする。起こった出来事の箇条書き
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RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

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カニバリズムという設定を通して恋愛、家族愛を描くなんて。
こういう監督って絶賛される反面、一部の人から白い目で見られてるんだろうな。

映画祭で観客が失神したシーンってここだなって思って見てた。直前か
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セルラー(2004年製作の映画)

3.2

随分前に見て面白かった記憶がある。
クリス・エヴァンスを最初に知った映画。チャラいけど、根は良い青年役がハマってる。

ガラケーだから時代が出るな。これ今のスマホでやったらどうなるだろうって想像するの
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ドクター・ストレンジ(2016年製作の映画)

3.0

この映画の前に、スコット・デリクソンって人を知ろうと過去作を2~3本鑑賞。

現実に即した又は理性的判断を求められる職業の主人公がある事件をきっかけに科学では説明できない霊的な体験をして、神や悪魔の存
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.3

アカデミー賞で「シェイプ・オブ・ウォーター」と作品賞を争った作品。
派手さや美しさでは負けたけど、違う年だったらこれが作品賞を取ってもおかしくないクオリティー。

予告編から並々ならぬ映画と思っていた
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羅生門(1950年製作の映画)

-

真実は一つじゃない。人は自分自身にさえ嘘をつく。
そういったメッセージを当時は斬新な技法で、しかも誰もが分かるようなストーリーと演技でまとめている。
それが海外で高く評価された理由でしょう。
複数の矛
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.3

予告編を見たときにピンク・フロイドの曲と美しい白黒映像で一気に持っていかれた。
独裁政権下のメキシコの社会情勢、人種間による格差、夫の不倫、クレオと彼氏に捨てられるいきさつ。

アカデミー賞で「万引き
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

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自分が知る限り最も破天荒でイカれたカーアクション映画。
「ベン・ハー」の如く、映画史の語り草になるでしょう。
ストーリーは比較的シンプルなんだけど、キャラクター、アクション、ファッション、劇車、武器、
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.1

大作、小規模に関係なく、自分が納得した映画にしか出ないことで知られるホアキン・フェニックス。

「ジョーカー」のイメージからいかに脱却するかという意味での今作の出演、やっぱり役選びのセンスあるんだな、
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インセプション(2010年製作の映画)

4.6

2010年見た映画で面白い作品、ダントツのNo.1!
クリストファー・ノーランの凄さを思い知らされた一本。

東京に友達に遊びに行ったときに時間余って、気になる映画があるから見ようよと誘われて見た。だ
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

5.0

映画を味わうとはこういうことだ❗と教えてくれた最初の作品。

魅力的な登場人物、弾む会話劇、目を覆いたくなるバイオレンス、乱れる時間軸、イカしたサントラ、全てタランティーノの世界観で溢れていて最初から
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ノック・ノック(2015年製作の映画)

2.5

不条理劇なのは良いけど、二人の女の正体や目的が分からないまま終わるという大してオチも無いからスッキリも胸くそもなく、単にモヤモヤしただけ。

実は妻の差し金だったとかいうオチがあってもよかったんじゃ…
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.9

中学か高校のときに見て、未だに深く印象に刻まれている映画。

長年にわたる監禁、テレビを見てからのイメトレ、解放されてすぐ若い娘との出会い、謎の首謀者、催眠術、1対数十人のバトルなんてマンガかよ、って
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