スピルバーグの絡んだ本作は、例によって「父親の不在」が重要なファクターになっているので、心地の良い悲哀を感じさせてくれる。
現代の心象批判という側面が強いけれど、それを巧みに隠蔽していて、ずるさが際立>>続きを読む
まぁボケーっと見る分には途中までは楽しめる。
設定がつまらないのは別に良いとしても、物語の最初と最後とでほとんどなんにも変化していないのだから、この映画が存在する意義がどこにあるのかわからない。資本>>続きを読む
最後、解剖医が「もう22年もこの仕事をしているんだ」といった直後に殺されたところで半ば確信したが、この映画は習慣を切り裂くというホラー映画の真髄をこれでもかと見せつけてくれる。そしてその化身が、ただの>>続きを読む
途中までは、マイケルを使った殺しの展覧会でも見せられているようで微妙な感じであったが、み終えてみるとなかなか良い映画であったように思う。
偽物のマイケルの焼死を本物がなぞるあたりなんかは特にそうで、そ>>続きを読む
楽しく眺めるにとどめておいても良いのだろうが、結構シリアスな角度で人種問題に切り込んでいる気がして、わたしなどには評価できない映画だと感じた。が、とりあえずその構成については、身分差(人種差)を理由に>>続きを読む
正直言って、このシリーズに内容的充実を求めている人なんて少なく、ゾンビ映画ゆえのスリルや、原作との比較を楽しむ人が大半だろうから、なんとかしてオチをつけようとしたところで欠点ばかりが目立つだけで作品と>>続きを読む
いや、すごすぎる。これをつまんないという人が目の前にいたら「お前この映画の良さ分からないの?」という回避すべきハラスメントワードを思わず口走ってしまいそうになるほど、面白かった。
特に腕と脚の描写。よ>>続きを読む
人間と霊性との、あるいは単に霊的なものとの切っても切れない絆を思い起こさせるあたり、50年前の映画なのに、というよりむしろ現代あってこそみられるべき一本と映る。
科学技術やらエビデンスやらといかにも頭>>続きを読む
日本映画、とりわけドラマの劇場版によくみられることだと思うが、CGのクオリティが低い。
別にそれでもいい場合だってたくさんあるわけだが、そういう場合には物語が優れていたり、目を瞠る場面にあふれていたり>>続きを読む
映画自体はとても面白いものの、『トイ・ストーリー』のデジタル版といった感じもあり、やや発想が雑では?と思わないこともない。
おもちゃにとって最大の眼目はあくまでも持ち主の幸福、成長であるというのがシリーズに一貫した流れであったのだから、もはやボニーに必要とされないウッディが、最終盤にて仲間たちの元を離れるのも当然の流れだろ>>続きを読む
動機や展開等に不自然なところはあるが、太古のモンスターが現代のモンスターたちによって食い散らかされる最後はなかなか壮観でよい。
頑固な船長による旧式捕獲法をもってしても捕まえられず、万策尽きたところで最新テクノロジーが用いられるあたり、『バトルシップ』とは真逆の形式で、時代の変遷が窺えて面白い。
サメをあまり見せないところが凝>>続きを読む
とてもいい。
実用性ばかりが称揚される現代をこれでもかと批判しているw
愛や哀れみなんて実用的じゃないんだから、子や彼氏、ましてや自分の妻なんて見殺しにすればいいし、ノロノロ歩くゾンビなんて実用性にか>>続きを読む
トリックオアトリートのトリックの方を極限にまで肥大させたような映画と言える。冒頭、幼いマイケルが律儀にクラウンの仮装をしていることからもそのことは見て取れるだろう。
幾度も繰り返されるテーマソングは、>>続きを読む
スレンダーマンという、よく知られた(そして怖い)ものを扱いながら、まったくいかせていない。がっかりした。
変身可能と銘打っておきながら、せいぜい手が枝のように増えるだけだし、どんなふうに怖がらせてくれ>>続きを読む
ジェット機と衛星、異星人と顔等々、「接合」が問題となる序盤から、最後には母艦からの「離脱」、エイリアンの「射出」が問題となるあたり、いい構図。しかし、命の危機に際して意地でも猫を救出しようとしたり、人>>続きを読む
蓮實が言ってた通り、敵の見えない戦い、要はベトナム戦争を描いた映画と言えるだろう。面白いんだけど、あんまり好きではない。
しかし構図はよくできていて、宇宙/近未来から来た最先端の敵に対して、原始人よろ>>続きを読む
正直、こんなにいい作品だとは思っておらず驚いている。
黒猫は黒人を、白猫は白人を表しつつ、しかしジャズのシーンでは光が入り乱れて「色」などどうでもよくなる。音楽を題材にした映画の中でも大傑作なのではな>>続きを読む
とっても面白いが、あのハゲの護衛官はもっと上手く演出できただろうとおもう。
左右対称の画面に一見すると注意が向くのも仕方ないけれど、その画面の対称性とはべつに、時間軸の垂直性が大事なことを忘れてはいけないだろう。本の中、作家の語り、出会い、又聞き、遺言等々、時代を貫いて様々な>>続きを読む
面白かった。以下、雑記。
第四の壁がどうとかいう話が多いが、それ自体はたとえばウッディー・ウッドペッカーでさえ破るのでどうでもいいとして、重要なのは、自身の悲惨な人生を客体視するために彼が我々に話しか>>続きを読む