誰の胸にもE.T.がいて欲しい。
孤独な男の子にも、大人になろうとしているお兄ちゃんにも、純粋な妹にも、その場に居合わせただけの友人にも、夫婦関係に行き詰まったお母さんにも、ずっと夢を抱き続けていた科>>続きを読む
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死者が出ているのに経済を優先するあまりサメを存在しないものとして扱ってしまう市長。専門家が危険性を訴えるも事なかれ主義を貫き通し、取り返しが付かない被害が出てからようやく現実を受け入れるも、そのときに>>続きを読む
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最終的に「何もかも完璧な結末」にたどり着かないというところがこの映画のみそで、そして現実世界に行ってバス停のベンチに座って世界の複雑さに気づいたあの序盤のワンシーンでその結末のすべてを描き切っている。>>続きを読む
物語もグイグイ進むし、美しいカットも多い。
が。評価が難しい。
映画の中の個々のエピソードは作劇上で明確な意味付けを与えられていなくて、あくまでも"歴史の中に受肉した人間が織り成す出来事"として語ら>>続きを読む
あまりにも『童夢』を愛しすぎている…。
想像以上に『童夢』で、あの描写をそういうふうに演出にするか、といった驚きがあった(特に「気づく」描写!)。
大きなストーリーラインとしては「少年自体の孤独さや>>続きを読む
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ストーリーの細部など注意して見ていてもなんとなくしか理解できなかったが(私が過去作をほぼ観てないせいもあると思う)、そんなことがどうでも良くなるくらい映像としてのパワーがある。
なんだかよく分からんけ>>続きを読む
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変にひねりを入れず、真っ向からエクソシストものの面白さを追求した映画になっている。そうした姿勢によって、雑にホラーを意識した演出の映画よりも、かえって恐ろしい「悪魔」になっている。
怖いところはしっか>>続きを読む
滑稽ではあるが、"情"が不足していて、温もりのあるギャグではなくなってしまっている。
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寝物語としてアヒルとヘビがトランポリンで大気圏を超えるイメージがとても綺麗で好きだった。
自殺を巡る一連の描写が、あまりにも省略されすぎているため、それ以降の彼の心情を追うことが難しくなってしまって>>続きを読む
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コラージュのような映画だった。
映画にはこういう表現の仕方もあるんだなあと思った。
多角的に批評され尽くされた過去の宮崎駿映画を自由に切り貼りすることで、批評の文脈から映像を切り出している。
そうして>>続きを読む
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3部作の頃にあった考古学的神秘、そして推理や冒険を通してそこに迫っていくワクワクみたいなものは影も形も見られず「なんとなくインディ・ジョーンズっぽい」映像が2時間くらいに渡って延々と続く。
世界をまた>>続きを読む
どういうふうに観たらいいのかよく分からない映画だった。
でも仕事終わりだったけど不思議と眠くなることもなく、これは果たして何を伝えたいのかな?とか思いながら観ていた。最後まで観てもその点はよく分からな>>続きを読む
この映画でしか観ることのできない映像やシナリオがなにひとつなかった。
B級映画的な奇抜な設定を用意しておきながら、ここまで完全な虚無をつくれるのはすごい。
『探偵マリコの生涯で1番悲惨な日』と題名に>>続きを読む
善に向って働いているのなら、周りに誰もいないように思えるときでも、孤独に思えるときでも、空間的な距離を飛び越えて他の人とつながっているのかもなと思った。
これは"確認"の映画であり、私たちの中にある>>続きを読む
ループ映画の新しいマスターピースになる一作だろう。
主演女優の表現力がすごい。
観ながらずっと少しずつ泣いてた。
世界を救ったり、改心したり、そういう壮大な目的がある訳じゃなくて、人と人の間にはもっ>>続きを読む
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「続く」なことをしっかり事前に示さないのはフェアじゃないでしょ!と思って後から調べたら原題にはちゃんとパート1と書いてあった。日本の配給会社に対する不信感がまた少し高まってしまった。
尺に余裕がある>>続きを読む
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失った家族への想いという王道の展開ではあるけれど、そんなこと考える余裕もないほど泣いてしまった。
他ヒーローとの絡みなど、アメコミの文脈を存分に利用しているが、フラッシュという1人の人間の物語に終始し>>続きを読む
"どんな苦難でも努力すればなんだかんだ成功できる"といった高さにリアリティラインを敷いていた本編から一転、冒頭で4年後の物語であり既に決定的に終わってしまった物語だと示すことで、一段高い位置にリアリテ>>続きを読む
映画はフィクションで実話ではないけれど、そこに志を同じくする人がいることを、人の上に平和のあらんことを願う人の存在を教えてくれる。
人は弱く不完全で(不完全のまま完全で)、そしてそれでいながら人の人に>>続きを読む
人生は意味未満の無数の断片であり、ビデオを回すこと(つまりは映画を撮ること)はその断片を並べてゲシュタルトを作り上げることだ(それは映画が仮現運動によって連続して知覚されることのアナロジーになっている>>続きを読む
レイシストの現状をなるべくリアルに映画にしたはずなのに何故か逆にリアリティが損なわれてしまう、といった問題が発生している。別に差別主義者を単に"悪"として批判しているわけでもなくしっかりと背景となる社>>続きを読む
離婚状態となった父母の間で早期にアイデンティティの確立を求められる子供の姿を、子供の視点から映し出していく。主人公の女の子の演技がこれが初演技らしいのだけれど素晴らしく、全身で表現している。立ち姿だけ>>続きを読む
暴力以外のコミュニケーションがなく他者のwell-beingも自身のwell-beingも気にかけることの出来ない男性性が父から義理の息子へと引き継がれ、最後にそれに振り回され人生をめちゃくちゃにされ>>続きを読む
前半部はそこそこ楽しくみられるのだが、後半部からの演出がかなり酷く、サブカル人表象のリアリティとかそれ以前の問題になってしまっている。ひたすら”仕事に専念して趣味ができないせいですれ違う”ことを表現す>>続きを読む
凝った心霊表現があるわけでもなく、主人公が明確にいるわけでもないので、正直あまり怖くはならなかったが、ほとんどのシーンで何らかの怪奇現象が起きていてサービス精神が旺盛で良かった。どちらが上という話でも>>続きを読む
嘘ばっかりだ。
映画は基本的に嘘ばっかりだけど、この映画は特に嘘ばっかりが目についてしまう。
迷って落ち込んで傷ついて後悔して割り切って戻って苦しんで諦めて悩んで、そうして長い長い長い時間の先にようや>>続きを読む
D&Dはほぼ知らないけどTRPG自体は知っていたので、この映像の裏にはどういったテーブル上のやり取りがあるのかなと想像しながら観た。この鑑賞スタイルが正しかったのかは分からないけど。ただ普段TRPGっ>>続きを読む
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ラストのワンシーンで身体がふわっと浮き上がり、救済されたような、もっと言えば天国に召されたかのような演出があり、今までの写実的な描写の流れから逸脱していて、作品の完成度を著しく損ねてしまっている部分が>>続きを読む
ラスト数10分で完全にストーリーラインを放棄しており、バラバラの物語の断片から感覚的な部分を描き出すことが求められる過程は現代詩を読むことに似ている(家族の愛みたいな話が出てくると反射的にヒヤッとする>>続きを読む
両論併記といった類のフェアネスとは無縁のドキュメンタリーだが、開始すぐに監督自身の立場を明言しているのでそういう意味ではフェアなのかもしれない。
多少誇張した編集などもあるが、内容を鑑みるとそれでも抑>>続きを読む
「より異常であるものが最終的に場を制する」といった原則に基づき、自分の異常さをアピールしていく異常者マウントバトル。『アシュラ』など、韓国映画が得意とする分野(な気がする)。力関係が動くと面白さが発生>>続きを読む
全体を通して見ると面白いのだが、時々ギャグが臨界点を突破しており、誇張されすぎ、寒いの域に達しているところがあったと思う。
また、映画や漫画的なもののパロディや言及、オマージュがあけすけに取り入れられ>>続きを読む
SSSSシリーズの特色であった、怪獣バトルをやりつつも個人のごくごく個人的な悩みに焦点を当てていくといった強みの部分を全て排除することで、凡庸な映画になっている。おおよそグリッドマンやダイナゼノンの後>>続きを読む