伝えていただいた。では受け手はどうか。自戒を込めて。当時ニュースをあんなに必死で見ていたのに、町の名前すら忘れかけていた自分を恥じながら見た。
雑なところもあったけど、一方で豪快なもっていきかたに何度かはっとさせられた。客席から笑い声も鼻をすする音も聞こえ、まさに笑って泣かせる人情映画。だけじゃなく、何でも要領良くできてしまい、同じようにでき>>続きを読む
成功者の悪いところは、自分みたいにand/or自分の言う通りにやれば、同じように成功すると信じきっているところだな。悪意がないからある意味恐ろしい。筋肉鍛えても内臓や心は鍛えられない。
卒業後、正解のない社会でさまよう姿がとても良い。みんなといるとき、2人でいるとき、ひとりのとき、どの自分を大事にしたいか考えた。
人間、自由を求めながらも、根本では「寂しさ」を埋めるために必死にもがく動物たち。かさぶたは自分から剥がすんじゃなくて、自然に取れるのを待つべきかもしれない。火災報知器が鳴った訳を考えると、切なさが倍増>>続きを読む
大いなる後悔。姉だけのことではなく、自身が謳歌した若き日々に対しても、ほんのわずかだがあったのではいだろうか。
時代の変化を感じずにはいられなかった。たぶん里伽子みたいなキャラクターは、今の世の中だと受け入れられにくいんだろうなあ。ちょっと残念。地方の進学校という設定が好き。言葉と態度のずれがなくなってくるのは>>続きを読む
美しくたくましい自然。そんな上で暮らす醜く弱い私たち。包み隠さずお見せします、これが我が国デンマークですってか。あっぱれ!
余韻よ!間よ!これぞ映画の醍醐味。見つめ合っていないときの視線がすべてを物語る。3者の気持ちが同じように分かるからこそ、切なさが胸を締めつける。運命とか神とかのせいにしたくなるよね、本当。
1回目の感想。やっぱり俳優という職業は、生まれつきどんな顔をしているか、そして、どんな目をしているかがとっても大事だと改めて思わされた。目だけで言えばキリアン以外の人はこの役に該当しなかったのでしょう>>続きを読む
普段縁のないウイスキーのことを学べてふむふむだったけど、自分には主人公への共感が難しかった。特にやりたいこと、やるべきことがある人に嫉妬するところ。
ぐるぐるまわり、どこにも行かない。そもそも行く必要があるものなのか。
何かしら穴の空いた人たちが、他人にその穴埋めを求めるが、やっぱり自分で埋めなきゃなという感じの映画。
こんな生活一度は憧れるけど自分にできるか自身がないから、疑似体験できてよかった。どこに行ってもやっぱり人はひとりでは生きられない。
前作に続き、想像を超えてくる視覚的な仕掛けは健在。一方でストーリーは、いつかどこかで聞いたことがある印象。長さもやや気になった。とはいえ、見応えあり。カリスマへの過度な期待の恐ろしさを感じずにはいられ>>続きを読む
見逃さなくて良かったが、見終わってからの第一印象。最後のチャプターが美しい。映画監督志望の青年みたいな人、自分の経験上、絶対いいやつ。社会批判の部分もあるが、青春はときに残酷ながらも、でもやっぱり眩し>>続きを読む
胸アツのストーリー。と同時に、約束を果たさないと自分が蝕まれていくという善なる心の恐ろしさも垣間見た。
タイトルセンスに拍手。音楽もこれ以上ないほどぴったり。笑ってばかりいる東出さんに「もっと怒っていいよ」と言いたいけど、本人はすでに別のステージにいる。見たくない物に目を向け、回避できる葛藤を抱えながら>>続きを読む
最近、セリフ少なめの映画を好んで見るからか、セリフがパンパンに詰まってた印象。ジェンガの後半みたいに、人間関係でも、このピース抜いたら崩壊しちゃうよ、みたいな言葉あるなあと感じた。
原作よりもやや丸い印象。愛は「嫌い」を伴う
。大人しいほうが肝がすわってたりするよね。
なんだか最初から最後まで、村上春樹の短編小説を読んでいるかのような気分だった。夜か室内のシーンばかりで、それがまた余計に閉塞感を際立てているが、ぎりぎりのところで音楽に救われていると感じる珍しい映画。
ロングショットと眠気との戦いだったが、それでも最後は光るものがある。「雪豹」と設定がほぼ同じところが興味深い。
大切な映画がまた一つ増えた。自分だって辛い。でも差し伸べられる手がある。その手の輝きが、映画を包み込んでいる柔らかい光と、とてもさりげなく重なっていた。髪を切るシーンは、まるで本当に二人と一緒になって>>続きを読む
確かに面白いんだけど、自分がひねくれ者だからか、笑わせにかかっているあざとさが割と見え見えだった気がした。こういうの好きなんでしょ?って言われてるような気がしてしまいました(笑)
構成上、対立候補のことはほとんど出てこず、己の、あるいは己の陣営との戦いや葛藤ばかりが出てくるのは、監督がそう感じていたからなんだろうなあ。ラストシーンもぐっと来たけど、各エリアからみんなが集まって大>>続きを読む
伏線とメタファが器用に散りばめられた良作。罠を仕掛けようとしたら罠にかかる人。罠なんか取っ払えばいいと思う人。そもそも罠なんか存在しないと思う人。そんな3人に共通しているのが、己すらコントロールできな>>続きを読む
自分にはそこまではまりませんでした。ごめんなさい。全体通してちょっとお説教的なイメージ。でも、エマ・ストーンが監督を信頼しきってることは痛いほど感じた。
辞書にあるクッキーの意味に「仲直りのしるし」と付け足したい。悪いやつはそんなにないけど、いや〜なやつはわりとどのコミュニティにも一人はいる。たいていは余計なことを言うやつ。ラストシーンは何年経っても忘>>続きを読む
時々出会う「めちゃくちゃだけどなんだかすごい映画を見た」感覚。まだ自分の中で咀嚼が終わっていない。仙作と芳乃、まるでプラスとマイナスの磁石みたい。本能とか神の手とか、本気でそういうものすら信じちゃいそ>>続きを読む
とっても寒そうととっても暖かそうを感じられる映画。たぶん主人公の二人に心が近づけたから。過去作に比べるとおとなしく感じるけど、その分、画面に映らない二人のバックグラウンドはわりと暴力に満ちている。
人の懐に入るのがうまい人が人の上に立つべきだよなあ。物語を進めながら、遊び心をちりばめられる余裕よ。長回しよりも遠写の方が印象的だった。
10年ぶりの観賞。今のガザの状況が、というよりは、その根底にある人間らしく生きるために必要な「ホーム」と「自由」の意味を鋭く問うてくる。閉塞感から生まれてくる無力感と焦燥感。故郷を追われた身で他国を熱>>続きを読む
今リメイクするなら、ミカエルは間違いなくティモシーだな。疲れていたせいか、終始、夢の中にいるような雰囲気だった。