あさのさんの映画レビュー・感想・評価

あさの

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マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

4.0

伝えていただいた。では受け手はどうか。自戒を込めて。当時ニュースをあんなに必死で見ていたのに、町の名前すら忘れかけていた自分を恥じながら見た。

あまろっく(2024年製作の映画)

3.8

雑なところもあったけど、一方で豪快なもっていきかたに何度かはっとさせられた。客席から笑い声も鼻をすする音も聞こえ、まさに笑って泣かせる人情映画。だけじゃなく、何でも要領良くできてしまい、同じようにでき>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.5

成功者の悪いところは、自分みたいにand/or自分の言う通りにやれば、同じように成功すると信じきっているところだな。悪意がないからある意味恐ろしい。筋肉鍛えても内臓や心は鍛えられない。

子猫をお願い(2001年製作の映画)

4.0

卒業後、正解のない社会でさまよう姿がとても良い。みんなといるとき、2人でいるとき、ひとりのとき、どの自分を大事にしたいか考えた。

異人たち(2023年製作の映画)

3.8

人間、自由を求めながらも、根本では「寂しさ」を埋めるために必死にもがく動物たち。かさぶたは自分から剥がすんじゃなくて、自然に取れるのを待つべきかもしれない。火災報知器が鳴った訳を考えると、切なさが倍増>>続きを読む

美と殺戮のすべて(2022年製作の映画)

3.8

大いなる後悔。姉だけのことではなく、自身が謳歌した若き日々に対しても、ほんのわずかだがあったのではいだろうか。

海がきこえる(1993年製作の映画)

3.8

時代の変化を感じずにはいられなかった。たぶん里伽子みたいなキャラクターは、今の世の中だと受け入れられにくいんだろうなあ。ちょっと残念。地方の進学校という設定が好き。言葉と態度のずれがなくなってくるのは>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

3.8

美しくたくましい自然。そんな上で暮らす醜く弱い私たち。包み隠さずお見せします、これが我が国デンマークですってか。あっぱれ!

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

余韻よ!間よ!これぞ映画の醍醐味。見つめ合っていないときの視線がすべてを物語る。3者の気持ちが同じように分かるからこそ、切なさが胸を締めつける。運命とか神とかのせいにしたくなるよね、本当。

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

1回目の感想。やっぱり俳優という職業は、生まれつきどんな顔をしているか、そして、どんな目をしているかがとっても大事だと改めて思わされた。目だけで言えばキリアン以外の人はこの役に該当しなかったのでしょう>>続きを読む

駒田蒸留所へようこそ(2023年製作の映画)

3.3

普段縁のないウイスキーのことを学べてふむふむだったけど、自分には主人公への共感が難しかった。特にやりたいこと、やるべきことがある人に嫉妬するところ。

すべての夜を思いだす(2022年製作の映画)

3.8

ぐるぐるまわり、どこにも行かない。そもそも行く必要があるものなのか。

明ける夜に(2023年製作の映画)

3.3

何かしら穴の空いた人たちが、他人にその穴埋めを求めるが、やっぱり自分で埋めなきゃなという感じの映画。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

3.5

こんな生活一度は憧れるけど自分にできるか自身がないから、疑似体験できてよかった。どこに行ってもやっぱり人はひとりでは生きられない。

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.5

前作に続き、想像を超えてくる視覚的な仕掛けは健在。一方でストーリーは、いつかどこかで聞いたことがある印象。長さもやや気になった。とはいえ、見応えあり。カリスマへの過度な期待の恐ろしさを感じずにはいられ>>続きを読む

彼女はなぜ、猿を逃したか?(2022年製作の映画)

4.0

見逃さなくて良かったが、見終わってからの第一印象。最後のチャプターが美しい。映画監督志望の青年みたいな人、自分の経験上、絶対いいやつ。社会批判の部分もあるが、青春はときに残酷ながらも、でもやっぱり眩し>>続きを読む

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

胸アツのストーリー。と同時に、約束を果たさないと自分が蝕まれていくという善なる心の恐ろしさも垣間見た。

WILL(2024年製作の映画)

3.8

タイトルセンスに拍手。音楽もこれ以上ないほどぴったり。笑ってばかりいる東出さんに「もっと怒っていいよ」と言いたいけど、本人はすでに別のステージにいる。見たくない物に目を向け、回避できる葛藤を抱えながら>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

最近、セリフ少なめの映画を好んで見るからか、セリフがパンパンに詰まってた印象。ジェンガの後半みたいに、人間関係でも、このピース抜いたら崩壊しちゃうよ、みたいな言葉あるなあと感じた。

静かなるマニ石(2005年製作の映画)

3.8

多感な時期の好奇心は止められない。てか、やっぱエンタメって大事だよね〜。

ソウルメイト(2023年製作の映画)

3.5

原作よりもやや丸い印象。愛は「嫌い」を伴う
。大人しいほうが肝がすわってたりするよね。

ミレニアム・マンボ(2001年製作の映画)

3.8

なんだか最初から最後まで、村上春樹の短編小説を読んでいるかのような気分だった。夜か室内のシーンばかりで、それがまた余計に閉塞感を際立てているが、ぎりぎりのところで音楽に救われていると感じる珍しい映画。

ティメー・クンデンを探して(2009年製作の映画)

3.5

ロングショットと眠気との戦いだったが、それでも最後は光るものがある。「雪豹」と設定がほぼ同じところが興味深い。

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.5

ミゲルの海辺での生活を入れてくれたのはよかった。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

大切な映画がまた一つ増えた。自分だって辛い。でも差し伸べられる手がある。その手の輝きが、映画を包み込んでいる柔らかい光と、とてもさりげなく重なっていた。髪を切るシーンは、まるで本当に二人と一緒になって>>続きを読む

違う惑星の変な恋人(2023年製作の映画)

3.5

確かに面白いんだけど、自分がひねくれ者だからか、笑わせにかかっているあざとさが割と見え見えだった気がした。こういうの好きなんでしょ?って言われてるような気がしてしまいました(笑)

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

4.0

構成上、対立候補のことはほとんど出てこず、己の、あるいは己の陣営との戦いや葛藤ばかりが出てくるのは、監督がそう感じていたからなんだろうなあ。ラストシーンもぐっと来たけど、各エリアからみんなが集まって大>>続きを読む

熱のあとに(2023年製作の映画)

3.8

伏線とメタファが器用に散りばめられた良作。罠を仕掛けようとしたら罠にかかる人。罠なんか取っ払えばいいと思う人。そもそも罠なんか存在しないと思う人。そんな3人に共通しているのが、己すらコントロールできな>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.3

自分にはそこまではまりませんでした。ごめんなさい。全体通してちょっとお説教的なイメージ。でも、エマ・ストーンが監督を信頼しきってることは痛いほど感じた。

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

辞書にあるクッキーの意味に「仲直りのしるし」と付け足したい。悪いやつはそんなにないけど、いや〜なやつはわりとどのコミュニティにも一人はいる。たいていは余計なことを言うやつ。ラストシーンは何年経っても忘>>続きを読む

光る女(1987年製作の映画)

4.0

時々出会う「めちゃくちゃだけどなんだかすごい映画を見た」感覚。まだ自分の中で咀嚼が終わっていない。仙作と芳乃、まるでプラスとマイナスの磁石みたい。本能とか神の手とか、本気でそういうものすら信じちゃいそ>>続きを読む

風花 kaza-hana(2000年製作の映画)

3.5

とっても寒そうととっても暖かそうを感じられる映画。たぶん主人公の二人に心が近づけたから。過去作に比べるとおとなしく感じるけど、その分、画面に映らない二人のバックグラウンドはわりと暴力に満ちている。

セーラー服と機関銃(1981年製作の映画)

3.8

人の懐に入るのがうまい人が人の上に立つべきだよなあ。物語を進めながら、遊び心をちりばめられる余裕よ。長回しよりも遠写の方が印象的だった。

我々のものではない世界(2012年製作の映画)

4.5

10年ぶりの観賞。今のガザの状況が、というよりは、その根底にある人間らしく生きるために必要な「ホーム」と「自由」の意味を鋭く問うてくる。閉塞感から生まれてくる無力感と焦燥感。故郷を追われた身で他国を熱>>続きを読む

ミカエル(1924年製作の映画)

3.5

今リメイクするなら、ミカエルは間違いなくティモシーだな。疲れていたせいか、終始、夢の中にいるような雰囲気だった。

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