余白の使い方、自然な台詞、テンポetc、いい映画のお手本のような作品。ちゃんと見せるところと見せないところの違いでこんなにも作品の重みが変わる。そして、若さは凶器にもなりうる。
スタイリッシュな出来映えが目立つ。お経のように唱えている規律にめちゃ厳しいけど、仕事柄、一番大事なところが抜けているところがフィンチャー監督らしい。個人的に思い入れがありすぎる「ザ・スミス」がふんだん>>続きを読む
いつ何が起こるか分からない張り詰めたか空気感、そして会話劇。その下にある共存を選んだ人類への大きなメッセージが横たわる。男社会はもう限界だと。だからこそ後半の主役が変わる。ストーリーに加えて、あの兄弟>>続きを読む
個人的にちょっとカセが混在しすぎて、強引にまとめられた印象。出てくるキャラはよかった。
首をなが~くして待っていました。人の心に漬け込まなければいけない悲しき役割。そりゃあたばことお酒が進むのも分かる。白黒だからこそ、俳優のフィギュアが絵になるかどうかって大事なんだと思った。
いろいろリアルだった。クセが弱めの等身大のファンジンミンもいい!
すみっコぐらしで聞きたくなかった言葉の1つ、「せいさんせい」…。子どもの背後にいる大人へ向けた明確なメッセージは、今回より鋭い気がした。
第三者になると急に善人ぶる社会の病い。みんながないがしろにしている出来事、人物、感情、その他諸々を、ちゃんとこぼさずに拾って映画にしつづけてくれる石井監督に感謝しかない。いつも自戒をこめて見ています。>>続きを読む
面白かった。ユーモアのなかに込められた確かな怒り。規律、マナー、エチケット…それぞれ誰のためにあるのか。権力者のためにあるものがどれはこの映画では明確。
子どもは周りを見て育つ。大人を真似たごっこが、純なるものからきてるがゆえに余計に恐ろしい。
奥へ奥へと引きずり込まれたくなる。もっと見ていたかった。
資本主義や物欲主義への嫌悪感に近いメッセージをひしひしと感じた。この作品でも魂は食いつくされている。
ルイス・クーの役者感が一人だけ浮いていて、どうしても「劇を見ているんだなあ」と感じてしまっていた。娘の壁登りシーンが、香港の現状を言い表している感じではっとした。
やりたいこととできないことのギャップ。主人公のどこか憎めないやつ感がよかった。ストーリーのやるせなさを増幅させていた。
変わってしまったことへの諦めに近い嘆きを随所で感じた。ジンパさんが被害総額ばかり言ってるところも本心には思えなかった。
作品の質もさることながら、その背景に感服する。映画に命をかけてる人たちがいる。自分は、ただ見て感動してるだけでいいのかという強い問いが心に残る。
車の使い方は、同国に素晴らしい師匠がいることを改めて教えてくれる。簡単に善悪をつけさせない構成もまた然り。
お金だけではなく、むしろ「自信」や「自分らしさ」を手に入れるため、段々とのめり込んでいくのは説得力があって悲しくなった。ネガティブな言葉ばかり浴びせるシーンはハンマーで古い建物を壊していくかのよう。人>>続きを読む
セリフに頼りすぎない丁寧な描写が光る。命を、救いも奪いもできてしまう手。(おそらく)初めてちゃんと抱くことで、命の重みを改めて思い知らされたということかな。
いろいろ詰め込んでいき、途中ちょっと心配になるけど、最後は満足。エンドロールが一番笑ったかも。映画祭だからこそ遠慮なく笑わせてくれた気がする。
短い分、やっぱりちょっと淡泊だった気もするけど、ニホンオオカミとウーリーさんの話はぐっときた。後ろ歩きは危険。
譲れないものを持っていた人たちの話。主人公と青年の関係はよくある話だけど、それでも見応えあった。社会の様子が見えると物語の重量感が増す。
コソボのロストジェネレーションの話。知らないことが本当に多すぎる。たとえ一緒に飛び出したとしても、前に進めばどこかで分かれ道が見えてしまう。
自国を悪者にしたストーリー、アメリカはこれができてしまう。やっぱり凄い。強い。欲を言えば、もうちょっとマヤへの想いやアルファーとのやり取りを見たかった。
音楽と映像と「えっ?」となる配役がストーリーを食ってしまっていた感じがした。たぶん意図的。そしてその音楽も、全員には同じようには響かず、誰かにとっては雑音という視点もこっそり忍び込ませていた気がした。>>続きを読む
何が凄いって、206分もあったなんて思えなかったこと。話はわりと分かりやすいが、登場人物たくさんだから集中力要。レオ様、劇中ずーっと顔が固い(笑)
歴史のロマンも味わえる優しい映画。サリー・ホーキンス、やっぱりうまい!
昼間のシーンでさえどこかどんよりとして見えた。自分と同じように多くの人が、自問しながら見ていたのではないかと思う。自分もあの場で問い詰められたら、あんな風にどう答えられるのかわからない。どんな課題に対>>続きを読む
それぞれの立ち位置がわかりやすく描写された作品。パンというのがまた鍵なんだろうな。怒りをすぐにマイノリティーや弱い立場の者へとぶつけたがるコミュニティの病。正直、大好きな「夢ニのテーマ」の使われ方がち>>続きを読む
テンポよいストーリー展開とハリウッド並のアクションシーン。もう最近の韓国映画では当たり前過ぎて改めて書くまでもないけど。そして、韓国映画が最も強いセピア色した儚さはこの作品でも健在。相手を信じたいけど>>続きを読む
個人的にはウェス・アンダーソン作品がクスクス笑わせてもらうためだけの映画になりつつある…いいのだろうか。トムハンクスがいい意味で存在なかった(笑)
相変わらず奥行きを使うのが上手。閉塞感と焦燥感が終始漂っている。最後辺りの三者会談、見方によってはああやって「平穏」らしきものが保たれてきたんだろうなあ。