あさのさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

あさの

あさの

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(2018年製作の映画)

3.8

同じ太陽からの光でも、こうも違うなんてね。「光景」とはよく言ったものだ。

秋日(2015年製作の映画)

3.5

見えないと話し方やトーンに、話さないとその表情や姿勢に注意が向く、当たり前だけど。

エドワード・ヤンの恋愛時代(1994年製作の映画)

4.2

一見しっかりしてそうで、実は一番ふわふわして不安定だったのがモーリー。独りになり、落ちるところまで落ちてこそ目覚めたチチ。二人の対象が鮮やか。ペテン師と悪女の存在は、やっぱりキリスト教的なものを感じさ>>続きを読む

裸のムラ(2022年製作の映画)

3.8

男が堂々としてないと変に見える空気、女が花やお茶を扱ってると自然に見える空気、地域によっては程度の差こそあれ、まさしく日本全体を覆う空気。ドキュメンタリーであれ客観的なものは存在しない旨のコメントのシ>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.0

誰かを打ち負かすとか、誰かと比べるんじゃなくて、真っ白な紙を前に自分とどう向き合うか、それが終始一貫していたところがよかった。そして、横浜流星さんの敬語がとても美しい。

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

4.0

性能や技術が盗まれるからというよりは、「人」の記憶をのぞくこと自体が禁じ手なんだと思った。禁断の果実のようなもので、後ろめたさを感じながらも、ついつい読み進めてしまうよなあ。いいことばかり起きていない>>続きを読む

スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.5

真珠のネックレスは首輪で、飼いならされて撃ち落とされるキジは自らの境遇か。肩の力の入り具合がひどい。食べるどころか呼吸するのさえ一苦労だ。ほとんど別人に見えだが、でも角度によってはやっぱりクリステン・>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.0

覚悟を持って生きてる人間強し。分け与えることができる人間もまた同じく。

テレビで会えない芸人(2021年製作の映画)

3.8

見てよかった。ヒロさんは人間が好きなんだなあ。政治よりもテレビ≒社会の方が、「正しさ」ばかり求められる不思議な国になってしまった。

どん底(1957年製作の映画)

3.8

同じどん底にいる人でも、境遇や捉え方は様々。当たり前だけど。いつかは抜け出せると信じてる人、ずっと変わらないと諦めてる人、わすがな希望を見出す人…信仰的なものがフィットするのもすごくよく分かる。

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.0

ごめんなさい、自分には合いませんでした。その最大の理由が、主人公シイノがどんな人間か最後まで分からなかった点。タバコ吸って、ご飯たくさん食べて、言葉づかいが乱暴くらい。マリコのパーソナリティーがかなり>>続きを読む

四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.2

タイムトラベル✕青春ロマンスは無敵!どんどん面白くなっていったー。伏線のはりかたがとても自然で心地よい。出てくる人、みんな無駄なく各々の役割あるところも素晴らしい。なにより、物語の鍵を握るのがあれって>>続きを読む

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

思ってたのより3倍くらい重かった。知らない人同士だからわりと簡単に一から関係を築けるけど、そこから関係を深めようとすると、やっぱり過去は避けて通れないなあと改めて思わせられた。

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.8

前作同様、良質な映画として台詞の量と質が理想的。本当に一級品。ストーリーとしては特段新しくないけど、これだけ評価されてるのはそこが大きいと思う。

LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.8

「この人は私がいないと生きていけない」というのもやっぱり愛じゃない。どちらかといえば不健康な考え。猫だったらいいのかもしれないけど、言葉が話せなくても、国籍が違っても、相手が人間ならやっぱり正しくない>>続きを読む

ひとつの歌(2011年製作の映画)

3.5

見せないことで見せる、伝えないことで伝えるうまさはさすがなのですが、ちょっと主人公の空白が多すぎて、自分の想像力からか、どうしても共感できる人にはならなかった。

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.8

水槽の魚よりも色えんぴつを選んだところ。あそこがターニングポイントだった気がする。別の人生を歩めたかもしれない。でも、ミー坊がどれだけ魚を好きか周りはよく知っていたからこそああなったのは必然。誰かの「>>続きを読む

キングメーカー 大統領を作った男(2021年製作の映画)

3.5

賢さも必要だが、それは原動力にはならないよね。もっとそこをついてほしかった。

やさしい人(2013年製作の映画)

3.8

日本語のタイトル、ちょっと微妙かも?愛なきところに愛なるものを見出そうとすると犯罪の匂いしかない…。誰一人正しい人は出てこないけど、それでもいろいろまわっていく。

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

4.2

想像力は無限大、でも現実はそうじゃない…。見終わったあと余韻がしばらく残る。そしてもう一度見たくなる。でも、その勇気がなかなか出ない。振り返れば振り返るほど、胸が締め付けられる。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.5

考察合戦が好きな方はハマりそうな映画だった。ちょっと深読みをすれば政治的メタファーも垣間見える。いろいろ上手いけど、好みのタイプの映画ではなかった。

女っ気なし(2011年製作の映画)

4.0

本当にやることないから予定ないと答えたり、店員にそそのかされてポロシャツまとめ買いしちゃったり、何の疑いもなくインタネットを使いに来たと信じたり、そういうところなんだろうなあ。見てくれてる人は見てくれ>>続きを読む

遭難者(2009年製作の映画)

3.8

相手は悪くなくて自分が悪い。でも強く当たってしまう。それに気づけたら前進。

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.2

行く場所は同じ、でも得るもの失うものはそれぞれ。友情的なものの発見に留まらず、やっぱり各々に自分だけの発見があるところがとても良かった。たくさん笑ったし、鑑賞中、不快になることが全く無かった。

家庭(1970年製作の映画)

3.8

男が考える家庭の作り方、保ち方。さすがにここまでくるとアントワープにも段々と愛着が湧いてくる(笑)むしろ、他の男たちがもっと巧妙にやってることを考えれば、まだマシかもとすら思える。

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.8

「わたくしはそうは思いません」という恐喝のような台詞。世の独裁者はきっと小心者+取り巻きが最悪というコンビネーションの産物なんだろうなあ。ジョエル・コーエンの「マクベス」を先に見てしまったのが良くなか>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.8

笛の音色が素敵。昭和のアイテムが至るところでこっていて、世界観に浸れた。体にいい涙を流すことができました。

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

3.8

軍隊、ホテルの受付、そして探偵…行動力は素晴らしい(笑)仕事のがプライベートより大事とか恋人に思わせようとするところが一番子供っぽく見えた。

秋立ちぬ(1960年製作の映画)

3.5

神様はいるのかいないのか分からなくなる。ひでおが捻くれ者にならず、心優しい青年になってくれることを願うばかり。じゅんこちゃんの「あら」が耳から離れない(笑)

椿三十郎(1962年製作の映画)

4.0

頓知とユーモアの塊のような映画。大奥様が間違いなく裏の主人公。ものの考え方が180度違う人との出会いは財産。
名言メモ「本当にいい刀はきちんと鞘(サヤ)に入っているものですよ」

悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

4.2

そして中途半端に悪いやつほどよく眠れない。超一級品の社会派サスペンス。人間味は官僚制でも最も不要なもの。見終わって、社会はそんな甘いものじゃないぞと叩き込まれた気分。

映画に愛をこめて アメリカの夜(1973年製作の映画)

4.0

大変に学びが多かったし、何よりも面白かった。演者もスタッフも人間。監督は修学旅行を引率する先生みたいなのかも。でも監督と夢の中ではただの少年。映画人にはプライベートで幸せはない。

1640日の家族(2021年製作の映画)

3.5

ファンタジー映画として見ないのであれば、どこまでシモンの父の立場で見れるかが鍵のような気がした。善悪を簡単につけさせないのはさすが成熟した映画大国。ちょっとシモンが可愛すぎてあざとく感じてしまった苦笑

晩菊(1954年製作の映画)

3.5

金に侵食された愛は恐ろしく醜い。天涯孤独の金ありも、子供はいるけど金無しも、それなりに不幸はあるけど、友情が唯一の救いのようでもあった。「つらいよね」と言い合える人がいることは財産。

教育と愛国(2022年製作の映画)

3.8

「姑息」という単語が真っ先に頭に浮かんだ。毎回毎回思うのだけど、どうして自分(自分の国)の失敗を晒すことが、寛大で美しいと思えないのだろうか。教科書にもとづく世代間の分断も起こりうる気がして怖い。
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