soycraneさんの映画レビュー・感想・評価

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アド・アストラ(2019年製作の映画)

4.3

 宇宙という、人にとっての孤独環境や人ではどう抗いようもない状況を描くことで、人そのもの、あるいは親子の関係を描く。

 宇宙は舞台装置に過ぎない。古典的には”Contact”の娘と父、”Gravit
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罪の声(2020年製作の映画)

4.3

 原作を読んではいないが、この、昭和を、そこから連なる現代の社会を切り取って描いた映画化作品が成功するかどうかはおそらく、小栗旬でも星野源でもなく、映画という媒体にフィットさせる脚本の妙と、そして中盤>>続きを読む

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

4.3

 NTTD観賞後は感傷的に観てしまうけど、クレイグの心情に寄り添った作りで、鑑賞前でも良い導入となる。クレイグボンドが好きじゃないとか、ボンド映画は観ないって人はみなくていいけどねぇ。クレイグご本人や>>続きを読む

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

3.9

 もうね、アバンで泣いてしまいましたよ、観る順番を間違えました。先にJLスナイダーカットを観てしまってて。アバンで乗馬しながらボールパスしていく競技とか、ほんの一瞬しか映らないのに、その日頃の鍛錬の上>>続きを読む

エイプリルフールズ(2015年製作の映画)

3.5

 嫌いではないんですよねぇ、こーゆーザ古沢良太脚本みたいな邦画。嘘から出たまこと、いや救いか。絶対に評価真っ二つの映画でしょうが、エイプリルフールが題材なんですから、こーゆーのでいいんですよね、個人的>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

3.0

これは、ヒットする大作を期待された重荷と様々な大人の事情で新海監督の芯に生まれたネジれのようなものが、今夏公開に間に合わせないといけない時間的余裕の無さも相まって、そのまま修正しきれずに中途半端な帰>>続きを読む

X-MEN:ダーク・フェニックス(2019年製作の映画)

3.3

FCからのマカヴォイファスベンダーシリーズの最後、いろんな意味でレイブン/ジェニファーローレンスがその中心にいて、それこそこのXメンチームの魂であったということなのだろうか。でもとにかく、このメンバ>>続きを読む

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

4.3

IWまでを含むMCUにおいて、異端でありながら唯一無二の魅力を放つアントマン。ヒーロー映画でありながら、ファミリームービー。かつ、MCU全体にも深く紐付く量子世界などの世界観。

MCU全体でのヒ
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.5

 これはまぁね、すごい世間で評判になっているのだけれど、やっぱりB級の良さは損なわれていなくて、B級好きには「懐かしい」感慨がある。最初からある程度読める(ようで一部読めない)筋書き、段階的にヒートア>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

4.3

 これまで是枝監督が『そして父になる』『海街Diary』と紡いできた非血縁の家族の物語、キャスティングも含めその集大成といってもよいのではないでしょうか。「本当の家族、というものがあるのなら、そこに血>>続きを読む

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

4.1

本国前評判を聞いていたので期待してなかった(のがよかった?)が、めちゃオモロいやないですか。何この有無を言わせぬスピード感と王道の冒険譚。フォース要らねってなる。でもでも、ちゃんと繋げてるんよねぇ、>>続きを読む

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.7

集大成という位置付けや意義はもう皆がわかって観に行くのでハードル上がりまくりなのに、それでも満足感と次への期待感Maxになるの、尊すぎる。

思えば『アイアンマン』が始まった当初、昔の『スーパーマ
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.9

これはもしかしたら、スピルバーグ、あるいはハリウッド黄金期オールスター的な映画なのだろうけど、やはり人を選ぶのだろうなと思う。ベストムービーの1つにBTTFがあるため個人的にプラス補正だし、思春期に>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.1

こーゆー女子高校生の青春モノって定期的に作られてる感じがあって、でもそれらってコメディに傾いてたり、イケメン彼氏との関係性とか、結構現実感がなかったりする。けど本作はリアル女子に寄せていて、うまくい>>続きを読む

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

4.1

競技かるたとともに、ノリに乗ってる若手俳優たちの圧倒的な熱量を、青春真っ盛りを演出するキレイな撮影と監督含む粋な演出、青春の影をうまく取り込みながらも最終的にはテンポよく全てを収斂させるストーリーで>>続きを読む

キック・アス ジャスティス・フォーエバー(2013年製作の映画)

3.6

やっぱいいですよねぇ、成長したクロエ。マシューヴォーンでなくなったけど、キレキレアクションとグロセリフ、前作からの延長、ちゃんと継承してて良い。

今作でも、誰もが思う「なぜヒットガールが主人公で
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.6

「人が負った心の傷」を克服して前へ進む、という作品は多々あるが本作は、「そもそも大きな喪失を伴う傷はそんな簡単に癒えるのか?」という前提自体にフォーカスしている。リアルでもあるし、逆に主人公の喪失の>>続きを読む

ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.5

黒人映画とかマーベルとかそーゆーの抜きにしても素晴らしい。アクション、友愛や指導者の物語、分断や差別が溢れる現世界の写し鏡、様々なファクターが重層的に折り重なり鑑賞者の心を揺さぶる。MCU10年目に>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.0

隅から隅までギレルモデルトロ印。彼が水中からヌ〜って這い上がってくる初登場シーンの「ギ・レ・ル・モ〜」な感じがまさにデルトロ。合わない人は合わないと思います。

この物語は、(他のギレルモ作品も同
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BALLAD 名もなき恋のうた(2009年製作の映画)

1.5

クレヨンしんちゃんの原作/原案は未視聴でこちらを先に観ちゃった珍しい部類なんだけど、いやぁコレ、原恵一監督に失礼なんではなかろうか。こーゆーストーリーってうまく時代考証とかやらないと実写と相性がすご>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

4.9

 どう考えても受け入れ難いシーンが複数あるのに全体として傑作認定してしまえる不思議な作品。この「受け入れ難い」という部分と距離をおいて全体を俯瞰して観れるかどうかは、観る人の人生観などにも影響されると>>続きを読む

スプリット(2017年製作の映画)

3.7

これは…また評価が真っ二つやろう、シャマラン復活とまではいかんが狼煙くらいはあげられてるんではなかろうか。シャマラン監督としてはストレートな謎ホラー?

「究極的な局面で身を助くモノは、その人がそ
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怒り(2016年製作の映画)

4.1

賞レースとは関係なく個人的に秀逸と感じていた『悪人』の吉田修一&李相日コンビ。大衆と個人、罪と愛、真にかけがえのない大切なものの存在に対する人の想い、『悪人』と通ずるものはあるとはいえ、モデルとなっ>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

3.0

本人も批評家も観客も『シックスセンス』の呪縛から逃れきれないままの、個人的には久しぶりのシャマラン作品。

一人で観てたのだが、(他の方のレビューでも書いておられるが)意図せず途中で爆笑が起こりビ
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BRAVE HEARTS 海猿(2012年製作の映画)

3.0

 良くも悪くもどストレートなザ・海猿なんですが、3作目LastMessageよりいいと思う。ハリウッドには勝つつもりやったかどうかはわからんけど、まぁ邦画らしくてこれはこれでいいんではないでしょうか。>>続きを読む

キック・アス(2010年製作の映画)

3.8

 とにかくクロエ・モレッツがいいんですよね。そこかしこに有名ヒーロー映画のオマージュorパクリが。マシューヴォーンは分かってはる。
 いわゆるハリウッドヒーローものの超人能力を持たないキックアスの「傍
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イーグル・アイ(2008年製作の映画)

3.0

 何も状況を知らされないまま、巻き込まれながら状況がどんどん進んで行って、中盤過ぎで真相が明らかになる…と思いきや、さらにまた隠れた真相が。
 『MGS』愛国者たちのよーな、ちょい暴走しすぎたAI。途
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エクスペリメント(2010年製作の映画)

3.0

 ずーと気になってたドイツ映画のリメイク。やっぱ英語がええなぁ。
 異常な状況やけど、エイドリアン・プロディかっけぇな。フォレスト・ウィテカー狂った演技。名優2人の競演ですね。
 低血糖やのにインスリ
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バトルシップ(2012年製作の映画)

3.2

 観に行く前からアメリカ的なお約束展開を予想していて、その通りに展開してくれるある意味おバカな安心映画。最高のご都合主義映画。浅野忠信はまぁまぁいい感じで自衛官を演じている。リーアム・ニーソンも出てる>>続きを読む

運命のボタン(2009年製作の映画)

2.8

 最初、ジャンルはボタンの謎を追うミステリとかボタンを押すか押さないかの心理ドラマかと思うが、「ノウイング」なみに宗教寄りへいく。ドラマでいうと『LOST』のような、人の罪と罰、煉獄や来世とか。
 途
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.0

マシューヴォーンの奇想天外な頭の中、英米カルチャーのオモシロ衝突、エルトンジョンの破壊力。これらをスパイ映画風味、コレに尽きる。ていうかコレだけで充分傑作です。

工夫しているとはいえ1作目のスタ
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凶悪(2013年製作の映画)

3.0

これ実話らしい…ホンマに「凶悪」ですね、人間の闇部分って。恐ろしい。実話ベースてのも恐ろしいんやけど、演じる人が全員演技の鬼で恐ろしい。

ホントに憎たらしいピエール瀧とリリーフランキー。真に迫る
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殿、利息でござる!(2016年製作の映画)

3.9

コメディ路線かと思ったら、まぁそんなに間違ってないけど、前半はずっと笑いながら泣く感じの不思議な感慨が続く。いや、泣けると思ったらなんか笑える、という感じか。そううまくいかないのは読めるが、後半で色>>続きを読む

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

4.1

長尺じゃないからか(ジョスウェドン効果らしい)、ヒーロー集まり系なのに塊感のある凝縮された映画体験が素晴らしく、満足度が高いと感じる。予定調和的な筋書きは分かっていても爽快。

とにかく哀愁の父親
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火花(2017年製作の映画)

3.1

Netflixドラマを観ているかどうかで評価が分かれてしまう不運な作品。秀逸だったドラマ版とどうしても比べてしまうし、丁寧に人物描写に時間をかけられるドラマの方が有利な部分は多いだろう。それでも挑戦>>続きを読む

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

4.0

同じマイティソーでも、監督が違うとやっぱり全然作りが別なんやなぁ。そらそうか。前2作よりも好み。前作までの「これぞソー」みたいな既成概念をうまく崩して再構成してる。

まるで冒険モノRPG。試練と
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