toaさんの映画レビュー・感想・評価

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あのクリスマス(2021年製作の映画)

3.0

苦いなぁ。カカオ84%のチョコくらい苦い。心がぎゅっとなった。
父の気持ちも娘の気持ちも痛いほどわかる。
切り取られた場面はわずかな短編だけど、これまでもこれからも数々のドラマがありそう。

武士の家計簿(2010年製作の映画)

3.0

御恩と慎み、とても日本らしい情緒の映画。武士といっても刀を振るうのでなければサラリーマンに近いんですね。

母の日ということもあり、母として子を想いながら夫を立てて生きる奥方の嘆きにも似た慈心が印象に
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我が家のおバカで愛しいアニキ(2011年製作の映画)

3.1

晴れた休日にちょうどいいコメディ。
ポール・ラッドが演じる兄貴がほんとにアホなんだけど、飾らないから誰とでも仲良くなれるし憎めない。なんというコミュ力モンスター。いい大人な4人兄妹それぞれに事情があり
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.3

想像より湿った質感の人間模様と台詞がリアルで、それでいてエンタメ性を損なわないバランス感覚が絶妙だった。
人格まで"らしさ"が期待されるルッキズムって本当に根が深いし、Accessible = Val
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.0

茶道に限らず畳の世界には縁遠いもので、いろんなものが目新しかったです。
茶器の犬を豚と思った典子さんが掛け軸から音を感じるようになるのだから、日日の力はすごい。心の目で見て心の耳で聞くって凪でいること
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.2

チャンピオンを目指すってこういうこと!
練習する、強くなる。ひたすらに前を見て己に勝つ。シンプルにアガるエンタメ映画。
マーデンボローに共感しちゃって何度もつられてガッツポーズしてた。かといってゲーム
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.7

よかったです。Mr.ウィリアムズの歌声、老齢の友の告解を聴いてMs.ハリスの頬に流れる涙、公園に咲く青いアリウムの花、とても美しいものを見た。エンドロールまで音楽が最高だ。
やり過ごして日々を送ってい
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

う~ん…。これが視覚効果賞なのか、期待しすぎてしまった…。
綺麗でキャッチーな反面、作り物感が強くて自分は恐怖や畏怖を感じられなかった。ドラマも人間が記号的すぎないか?誰にも移入できないまま展開が安く
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.3

きっと自分もウィルと同じだ。寝物語に聴いて夢を楽しめるのはたぶん4歳くらいまで。なのに大人になってから、ふとした瞬間に夢を見たくなってしまう。それは夢というより重力を感じたくない逃避なだけなのかもしれ>>続きを読む

シンデレラ(2015年製作の映画)

3.0

リリー・ジェームズが可愛い。意地悪な継母になりきるケイト・ブランシェットが楽しそう。シンデレラのお城って意外と田舎の王国の設定なんですね。

お話はよく知ってるものの、なんだかんだちゃんと映画として観
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エビータ(1996年製作の映画)

3.0

全編がほぼ歌。ミュージカルで歴史の授業を受けたみたいな新体験だった。
エビータことエバ・ペロン、なんて肝の据わった人だろう。短いロウソクを燃やし尽くすような壮絶な人生だ。
マドンナは言わずもがなだけど
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.4

いわゆる娯楽作や良い話とも違う、ちょうどいい言葉が見つからないんだけど、観てる間にじっくり煮られてるような映画でした。質が高い。
オスカー・アイザックとタイ・シェリダンの目で語る静かな演技。秀逸な集音
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355(2022年製作の映画)

2.9

美人×アクションの2時間。
脚本演出とも緩急が今一歩というかコレって魅せ場がない感じ。もう不自然に男女を対立させる構図が食あたり気味なのかも。
個人的にジェシカ・チャスティンはやっぱりアクションじゃな
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イン・ハー・シューズ(2005年製作の映画)

3.0

タイトルがいい。
主人公も姉も親も身近にいないタイプだけど、どこかにいそうな感じ。自分が経験できない人生を摘まめるのが映画の良いところだって思い出した。
才色どちらも備わった資質は磨いてこそ役立つとい
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奴らを高く吊るせ!(1968年製作の映画)

3.1

久しぶりに渋いの観ちゃった! 意外と評価低めなんですね。でも個人的には面白かったし、音楽も良かった。
許されざる者やダーティー・ハリーにも通ずるシニカルなテーゼがあるけど司法の功罪としちゃ演出がさらり
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.4

観られてよかった。
辛い現実のなかで没頭できる何か、ヒトが自我を持つ人として生きるために絶対に必要なこと、彼らはスケボーだった。

シビアな現実が変わるわけじゃないけど、向き合って必死に生きる彼らの姿
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ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)

3.0

心が痛いモノローグから始まった。犬を自由にすると選択した街の、ほんとに淡々としたドキュメンタリー。
犬がいる。人がいる。街がある。
ただそれだけの映像に何か浮かぶものがある。
同じイスタンブールが舞台
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ミセス・ダウト(1993年製作の映画)

3.1

笑った笑ったー、楽しかった。
家族が結局みんなお互いを思っていてホッコリする。
子どもの頃メリー・ポピンズに胸が踊って以来、家に誰か来るならメリーがいいなぁと幼心に思ってたけど、ミセス・ダウトファイア
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ダラス・バイヤーズクラブ(2013年製作の映画)

3.4

映画館で観てたらマコノヒー!と拍手してたと思う。
文字にしたら平易だけど感動しました。
どんなにか恐ろしかっただろう…衰えていく自分を感じる時、どうなるか分からない新薬を打つ時、馴染んだ安全圏から出る
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男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

3.0

寅さん何年ぶりだろう〜
シリーズで観てる回の方が少ないくらいだけど、「もう一回言って」の泉ちゃんとリリーさんは覚えてた。やっぱり寅さんの台詞って酔狂で面白い。渥美さんの言い回しの妙なのかな。

満男が
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.1

折角なので有名な方も。
ぶっ飛んでて画力も強くて、ヒロインも魅力的で、なんかもう笑うしかない🤣
市場は常に動いてるがこの街の人種の本質は今昔変わらないなー。『ウォール街』でマイケル・ダグラスが言った"
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ウォール街(1987年製作の映画)

3.0

結果至上主義の世界。成功すれば実業家、失敗すればクズ扱い。知能があっても倫理観がどこか欠けている人だからなのか、朱に交われば赤くなるのか。
マイケル・ダグラスの説得力がすごくて、誰が対面に立っても負け
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.5

観てよかった。たった30分弱のモノクロ写真と音楽でこんなに研ぎ澄まされたストーリーが出来るなんて感嘆。すごく余韻があって、思い出す度にこれから何度も観たくなりそう。

そこは地獄の淵。明らかにアウシュ
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.2

これまたすごい実話。こんな事あったんですね。
問題が起きた時の、社会や人間の行動と反応が恐ろしいくらいリアル。俳優陣の演技に見入ってしまった。理性と感情、主観と客観。調査委員会も同じような事故を防ぐた
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ジョンQ 最後の決断(2002年製作の映画)

3.0

展開は粗いがメッセージ性は充分。いろいろ考えさせられる。
こういう主題がシンプルなのは30分くらいの短編でキリっとまとめてくれたらもっと好み。
全医療が自由診療って恐ろしくて、逆に日本は信じがたい程に
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サハラ 死の砂漠を脱出せよ(2005年製作の映画)

2.5

マシュー・マコノヒーとペネロペ・クルスだけど何ともB級。所々インディ・ジョーンズやりたかったのかなって見える所もあり、ただ場面によってテンションがチグハグで風呂敷広すぎちゃった感。
2人のサファリルッ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.2

パートナー、住んでいた街、職を立て続けに失ったファーンはきっと当初は傷を負った人と見られたくなかったんだろうと思う。だんだんと傷を自覚して、同時に折り合いをつける日々に果てはないと腹落ちしたんだろうか>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.0

ムーミンは親がいくつか集めていたittalaマグの印象しかなかったので、いまさら深い世界なんだと知った。
残酷なほどの正直さ、不安で臆病。だからあの風合いなのかと、投影された作者の心象がみてとれた気が
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欲望のバージニア(2012年製作の映画)

3.1

兄弟の物話って好きです。
役者さんがみんな良かった。トム・ハーディ目当てだったけど、シャイア・ラブーフも良かった。チャーリーに心底ムカついたので、ガイ・ピアースも名演。

ギャングじゃなくても普通じゃ
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ナバロンの要塞(1961年製作の映画)

3.0

ナバロンってギリシャだったのか。
冗長なところもあるけど、場面も人間もドラマがあって一風変わった戦争映画。中立なのに戦禍に巻き込まれたギリシャ人の、青い炎のような強く静かな怒りを感じた。
1つ残念なの
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マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)

3.3

久々のSFで昔より楽しめた。これスピルバーグ監督作品だったんですね。
世界観の作りも俳優陣も豪華でさすがの仕上がり。トム・クルーズの逃亡アクションと可哀想なアガサのキャラデザインといい、いろんな塩梅が
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真珠の耳飾りの少女(2003年製作の映画)

3.0

白、青、黄色、オランダの光を映す色の美しさ。なにより、スカーレット・ヨハンソンの抜けるような透明感が魅力的。

アマプラ駆け込みで。
諸説ありますが、個人的にこの絵はフェルメールの娘をモデルした単にト
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オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.1

いい歳した大人のモラトリアム。
途中自分はなにを観てるんだろうと思ったけど、結果的にリトリート。タイトルのあの台詞を感じるための時間だった。

カートの素直さが羨ましくもあり鬱陶しくもあり。でも彼のよ
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チアーズ!(2000年製作の映画)

3.2

元気出る~!スポ根ハッピーな青春物。重いのが続いたので気分一新できてよかった。
ヴァージン・スーサイズ直後の若いキルティン・ダンストの魅力がはじけてます。いじめっ子も元彼もBring it onでスカ
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八日目の蝉(2011年製作の映画)

3.4

すげえ。あらすじ知ってたけど実際観ると圧倒される。台詞なんていらないくらい表情で全部もっていかれた。俳優さん二人とも凄かった。

悪い事なんだよ。でも悪い人なのかなぁ。確かに自分勝手だけどって、心がか
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戦場にかける橋(1957年製作の映画)

3.0

やるせない。。いろいろ思いながら観てたけど、最後それだけになってしまった。

不勉強なもので存在すら知らなかった映画でした。
実際にはこの橋が爆破された事実はなく、設計・建設は旧日本軍技師によるもので
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