狼狽さんの映画レビュー・感想・評価

狼狽

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.5

5歳の息子も鬼太郎が好きなので、一緒に観てしまった。ちょっと過剰なシーンがあってヒヤヒヤしたが、本人は意外と平気そうで、ずっと集中して真剣に観ていた。100分程度の長さなのは、子供が観るのにちょうどい>>続きを読む

わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.2

贔屓にしている映画ジャーナリストが面白いと推していて、世間の評判も高いので観たが、評価としては期待をちょっとだけ越えて良かった。ただ、好きか嫌いかで言うなら、とても好きな映画だった。
終盤の遥風が農家
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

3.5

時間が短くて、起承転結も明解で良かった。息子と観るために吹替で鑑賞したが、バイブスが大事な映画のようなので、やはり本国の字幕版での感じが正解な気がする。
それでも、素晴らしい映像と終始ご機嫌なBGMは
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

評判がよくても、別に映画館で観なくてもいいかな、と思っていた。
三宅唱監督の過去の作品を観ても全くハマらなかったし、出演者にもピンと来ない人ばかりだった。
ただ、原作の瀬尾まいこの小説が大好きなことも
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.7

映画というのは、内容が倫理的にも道徳的にも正しくなくても、映画として良い作品があるが、この作品に関して言えば、面白いけど好きじゃないということになりそうだ。
群像劇だし、誰か一人でも好感を持てるキャラ
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.5

プロミシングヤングウーマンでセンスが爆発していたが、このソルトバーンも相変わらずのセンスで、闇の深さは前作以上だった。ただ、前作は人に薦められるが、今作はあまりできないような。正直この作品で新規のファ>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

全おばあちゃん子が泣いた!

とまではいかないけど、かつて自分もおばあちゃん子だったので、漏れなく大好きな作品だった。いつだっておばあちゃんは孫の味方でいてくれるんだなぁ。それは全世界どこのおばあちゃ
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キリエのうた(2023年製作の映画)

2.5

打算的な性格なので、とにかく岩井俊二だし、最近じゃ原作も脚本も書いてる監督はなかなか貴重だし、ヴァンパイアは最悪だけど、リップヴァンウィンクルの花嫁とかすごく良かったし、やっぱり岩井俊二の映画は映画館>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

2.8

原作の漫画を読んで、あまりハマらなかったのだけど、主演が広瀬すずちゃんならと思ってみたが、つくづくnot for meな作品だった。
田島列島原作で言うと、大好きな沖田修一監督の子供はわかってあげない
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.8

途中までこれはホラーじゃなくて、実はヒューマンかもしれない(ミーガンにも人の心がある)と思っていたが、とんだ杞憂だった。
ミーガンのヤバさが出てくるまでのほのぼのパートが大好きだったので、髪ボサボサに
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

期待し過ぎてしまったからか、ちょっと物足りない感じ。悪くないが、最高!とはならない。ケイトブランシェットの演技は圧巻だし、終始ナイトクローラーとかセッションみたいな硬派さや緊張感があって良かった。15>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.7

ジェームズガン凄過ぎる。キャンセルされて復活して、ガーディアンズオブギャラクシーの復帰作でこれは泣く。
ダメだったらやり直せばいい、って文脈は作品の外側の自分についてではないか。説得力がすごい。
そし
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

4.2

吉田恵輔監督の作品は常に緊張感が担保されていて、そのせいで全く飽きることない。緊張感があるのに安心して観れてしまう。つまりずっと面白い。
イニシェリン島の精霊を観て、不謹慎にも喧嘩の美しい瞬間を垣間見
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.6

スリービルボードが大好きだったので、特に詳しい内容は知らないまま観たが、なかなかぶっ飛んだ内容だった。
スリービルボードまでとはいかないが、期待を裏切らない面白さと、最後まで読めない展開。
またあのロ
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さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

3.6

ちょうどノアバームバックのホワイトノイズを観たばかりだったので、展開が読めないのと家族の物語なのと、ハイコンテクスト(ホワイトノイズだけで、こっちはそんなことないのかも)なのは共通しているよう思えて、>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.8

なんとなくタイミングを逃していたが、アマゾンプライムの配信で観てみたら最高だった。
元ネタのエール!は観ていて、内容は忘れていたが良かったという印象はある。
ただ、それよりもこちらのCODAの方が圧倒
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ウエスト・エンド殺人事件(2022年製作の映画)

3.9

サーチライトピクチャーズの作品で、大好きなサムロックウェルとシアーシャローナンが主演だったのでなんとなく観た。
これは映画館で観せられたら低評価をつけるが、家でのんびり配信で観るにはうってつけの良作だ
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.5

ストーリーはあってないようなものだけど、時間がダラダラ長くないのと、ロケーションが良くてイチイチ画が壮観なので、あっと言う間に見終えた。面白かったけど、2回目観ることはないだろう。

星の子(2020年製作の映画)

3.9

去年公開の映画だけど、最近配信が始まったのはとてもタイムリーで、これは話題になるでしょうね。
そして、ちゃんと面白い。
ただ、学校でのくだりがクライマックスだった。あの友達二人が本当にこの映画の救いだ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.2

マイクミルズの前作、20センチュリーウーマンは本当に素晴らしくて大好きなのだけど、今回はあまり刺さらなかった。
何か起こりそうで、特に大きな事件が起こるでもない。核心を突く良いことを言っているのかもし
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.4

アカデミー賞ノミネートで話題になっていることもあり、絶対面白いという余計な期待を持ちつつ観てしまった。
さらに冒頭の、この映画の結末と思わされるカットもズルいような。
特にドラマ性は高くなくても、不穏
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過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道(2020年製作の映画)

3.0

写真家森山大道のドキュメント。
冒頭の菅田将暉によるナレーションからの映画のスチール撮影時のエピソード、そして撮影した写真がめちゃくちゃ良い。それでかなり引き込まれたのだけど、造本にまつわるくだりはち
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そこにある環境レイシズム(2019年製作の映画)

4.5

いつなにをきっかけにこの作品を知り、マークしたのかさっぱり覚えていないが、夜中にふとなんとなく観てみたら、とても良かった。エレンペイジすごい。
ボートハーバーのパルプ工場については、一先ず最悪な状況は
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.8

これはあまり人におすすめできない作品。
でも、めちゃくちゃ面白い。グラントリノとかゴーンガールと同じ感じ。目を背けたくなるけど、圧倒的に引き込まれてしまうすごい映画。
アダムドライバーはパターソンとか
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.1

とても好きな映画。でかいスクリーンで映える景色は壮観だし、登場人物たちはみな達観している。
しかし、楽観視できない様々な問題がこの映画にはあり、それと向き合い、周りの人たちと起こる何気ない日々の中の機
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

2.8

沖田監督にしては、印象的な食事のシーンがなかったのが残念だった。
それでも、一瞬映り込んだおでんはめちゃめちゃ美味しそうだったな。
クライマックスは、おばあちゃんの桃子さんが周造さんの歌を歌い上げるシ
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BLACKPINK ライトアップ・ザ・スカイ(2020年製作の映画)

3.8

ブラックピンクの曲もパフォーマンスも好きだけど、彼女達の人となりも名前もジェニーしか知らなかった。
観て行くうちに、ロゼがいいなぁと思ってきたのだけど、ワールドツアーファイナルの場面での「泣いてないよ
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

4.5

同じDC作品でいうと、スーサイドスクワッドよりも断然面白い。これは言うのが憚れるけど、ジョーカーよりも楽しめた。だってジョーカーは、シリアス過ぎて笑えなくて、気が滅入るので。
だったらノーランのバット
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.3

まさかこんな素敵な映画だったとは。
序盤はウェスアンダーソンぽいなぁという印象、内容はちょっとブラックで、ファンタジーにしては政治色が強すぎるので、どう展開していくのか全く読めなかったのだけど、これは
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オールド・ガード(2020年製作の映画)

3.8

最初、呆気なく敵にやられて終わってしまった、と思ったら、そこから始まった。なるほど、そういう話か。序盤、ちょっとハズレかも…と過ったが、じわじわと面白くなってきた。4人のキャラはちょっと物足りなさがあ>>続きを読む

楽園(2019年製作の映画)

3.0

なんだか複雑な構成に違和感を感じながら観たら、どうやら原作は青田Y字路と万屋善次郎という短編2作だった。だったらとても腑に落ちる。
だけど、この映画の内容にはあまり納得できていない。
綾野剛は犯人なよ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.2

2時間ずっとハラハラしっぱなしだった。
クリントイーストウッドの15時17分、パリ行きも実話ベースで一般人がテロリストに立ち向かう話だったけど、このホテルムンバイの方が圧倒的に引き込まれた。
ホテルの
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架空OL日記(2020年製作の映画)

4.6

めちゃくちゃポジティブに生きるOLの日常だ。最高に笑えるし、元気が出る。女性行員は一おじさんの憧れだ。
変な上司に絶妙なあだ名つけて、“真実よりも矛先”を合言葉に、更衣室や食堂での会話に花を咲かせたい
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

2.3

ネプチューンの原田泰造が大絶賛していて
、気になってブルーレイをレンタルして観たが、家で観るとなるとイマイチ集中出来ず退屈だった。
時間が1時間半程度なので、それくらい集中して観れないはずないのだけど
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ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)

3.6

ハイフィデリティみたいなレコード屋で物語は始まるのだけど、音楽よりもコメディアンとしてブレイク、しかし、それでは満足せず、スターになるために映画を撮るという実話を基にした作品。
レディレイムーアがどん
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