atyさんの映画レビュー・感想・評価

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アバンとアディ(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

主演の吳慷仁が最高すぎるし、吳慷仁以外がしょぼすぎる映画。

難聴で手話を用いる、マレーシアの難民区出身の華人という超絶難しい役を、全くの違和感もなく演技し倒す。特に、僧侶に説得される部分の受け答えは
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ぶったまげました。青鷺が木刀を噛みちぎり、大量の蛙が這ってくるシーンにめちゃくちゃ感動して、そこからはノンストップ。全ての事象に意味があるように見えてきて、すごく集中して見た。宮崎駿の集大成みたいな作>>続きを読む

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

4.8

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【神】【天才】【鬼才】

面白すぎてずっと笑っていた、67分間の悪夢。
テーマ、音楽、カメラワーク、シナリオ、全てが奇妙!奇怪!
それでいて同時に、カッコよくて見入ってしまう。
また、説明の足りなさ、
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羅生門(1950年製作の映画)

3.7

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10万人が言っている気がするけど、言わせてください。いや『藪の中』やん!!
小説から少しだけアレンジした部分もあって、予想外な部分もあって良かった。

黒澤明監督の映画を真面目に見たのは初めてのこと。
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.7

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リリイ・シュシュという映画内歌手の導入によるカルト的人気の危うさ、日常をビデオカメラで納めるというストーリーによる素人臭い映像(光の撮り方が天才的)のノスタルジー、ファンサイトの書き込み音と文字表示、>>続きを読む

海辺の一日(1983年製作の映画)

3.5

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初めての、映画館で楊德昌。現在台北で行われている大規模回顧展に合わせて、特別に上映しているところに滑り込めた。客席はほぼ満員で、台湾人にとってもやはり特別なことなんだろうと思う。

内容は、期待感に比
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私たちの青春、台湾(2017年製作の映画)

3.0

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分かんなすぎて苛々しながら見た。中国語を勉強しようと思ってなかったら絶対に見ない「ドキュメンタリー」×「政治」というジャンル。分からない理由はもちろん語学力にあるんだけれど、それ以前に分からないことが>>続きを読む

At Cafe 6(2016年製作の映画)

4.0

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終わりが切なすぎる。意図的にミスリードさせる仕掛けに見事に引っかかって、怒涛のラストに声が出ました。ただのありきたりな恋愛ドラマじゃない。正直見る前は舐めていたので、びっくりでした。

それにしても、
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紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

2.5

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全然怖くなくて助かった。オリジナルの画像が怖すぎて(動画もあるらしいけど怖くて探せない)、デフォルメされたりCG化されたり数が増えたりしても、怖さでオリジナルを越えられない。唯一怖かったのは、山道で捜>>続きを読む

セデック・バレ 第二部 虹の橋(2011年製作の映画)

4.2

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一部よりも更に戦いが激化し、まさに血で血を洗う戦いに(セデック族側が強すぎるけど)。セデック族の力をみくびる鎌田弥彦が逆ギレするシーンに、日本軍の驕りが出ている。色んな戦争ものを見ると、敵を見くびった>>続きを読む

セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

えぐすぎ。首がコロッコロと落ちていく映画。

原住民博物館で沢山見た飾り物・刀・刺青・歌などが、実際(とほぼ同じであろうレベル)に使われている場面を見られることが、自分にとってはかなり嬉しかった。
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風櫃(フンクイ)の少年(1983年製作の映画)

3.8

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当時の澎湖と高雄の雰囲気がとても良い。田舎と都会の対比として描かれているけど、今から見るとどちらも大差なく見える。あと、澎湖のいくつかの画角が『風が踊る』と全く同じで、デジャブだった。

澎湖の田舎の
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日常対話(2016年製作の映画)

3.5

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やっぱり台湾語激ムズ、中文字幕があっても音の助けがないと全然読み取れない。

映像を撮っている監督が娘だと分かり、その娘がカメラの前に出てこの映像を撮り出した理由と、母親へ秘密を語り出したあたりがハイ
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

2.2

最後の20分だけ見るべし。それ以外は全部飛ばしてください。

後ろ姿だけでも違いが分かるのがすごい。筋肉のつき方、立ち方、オーラ…唯一無二の男すぎたんだな…。アクションは言わずもがな。アチョーの声くら
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燃えよドラゴン(1973年製作の映画)

4.0

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最高!スタートの禅問答の場面から全てが完璧。リーが更に強くなっている演出が抜群に効いてる。

やっと登場したテーマ曲は、僕らの耳に馴染みすぎているからかもしれないけれど、前作までと比べてマッチの仕方が
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ドラゴンへの道(1972年製作の映画)

3.8

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昔親父がBSで見ていたせいで、リビングにお菓子を取りに行っただけなのに、ラスト30分だけじっくり観てしまったことを思い出した。ブルース・リーの映画という認識だけだったので、本作がそこに繋がったことにと>>続きを読む

KANO 1931海の向こうの甲子園(2014年製作の映画)

4.3

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台湾大会優勝するくらいで映画としてめちゃくちゃ良いのに、甲子園編もそれに負けないくらい感動的で、3時間が短く感じるくらい面白かった。これがフィクションじゃないなんて信じられない。

KANOチーム内以
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ドラゴン怒りの鉄拳(1972年製作の映画)

3.7

ロシア人と戦うシーンの両手の残像と、2度のヌンチャクアクションだけで、見て良かったと思える。

時代背景を踏まえたドラマも意外と見応えがある。けれど、アクションを見に来た自分としては少し焦ったかった。
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

メイン二人以外の小話が長すぎる。あの二人を見に来た自分としては不満足な内容。
アクションは相変わらず最高だけど、必然性が感じられない部分が多い。もっと簡単にやれたでしょ、と思う部分ばかり。日常がダメダ
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ドラゴン危機一発(1971年製作の映画)

3.5

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李小龍の映画は大体見てると思い込んでいたけれど、これは初見だった。何故一作目の舞台がタイなんだろうか。後期に見られるような、昂るような熱はまだ感じられない。

想定の5倍くらい人が死ぬし、想像よりも武
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愛情萬歳(1994年製作の映画)

3.4

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さっき見た『青少年哪吒』で、ついに蔡明亮の面白さを理解できた!と感じたのだけれど、彼の「台北三部曲」の最後(順番的には二つ目、『河流』を最初に見たので)を見てみたら、やっぱりまた突き放された。

真っ
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青春神話(1992年製作の映画)

4.3

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蔡明亮作品で一番好きかも。李康生にスポットが当たりすぎていないのが、個人的には良かった。

この監督の作品だけじゃないけれど、台湾(特に90年代)にとっては、雨関係のトラブル(浸水、雨漏り、ホテルで雨
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風が踊る(1981年製作の映画)

4.2

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侯孝賢の映画中暫定一位で良かった。オープニングから繰り返し流されるテーマソングが、段々と癖になる。全部で5回くらい流れるけれど、いつのまにか一緒に歌っていた。

携帯の電話ない時代の恋愛って、面倒だけ
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ゴッド・ギャンブラー(1989年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

レインマンをカイジで挟んで作ったサンドイッチみたいな映画。そのレインマン部分での、賭神を演じる周潤發のオーラの消し方がうますぎる。
思ったよりもコメディ映画で、結構笑ってしまった。

停車(原題)(2008年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「車を停めただけなのに」という日本語タイトルがつきそうな映画。巻き込まれ力はヒッチコック映画並み。物事はどんどん複雑に面倒くさくなっていくが、主人公は彼女に逐一連絡しながら必死に1日を生き抜く。ケーキ>>続きを読む

紅夢(1991年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良い。見始めた瞬間からエンドロールが終わるまで全てが良かった。こんなにも狭い舞台だけで、2時間たっぷり飽きないドラマが撮れるとは。中国様式の大屋敷の構造と、その機能が素晴らしく良く分かる点>>続きを読む

4枚目の似顔絵(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

結構碌でも無い大人ばっかりが出てくるけど、その中には静かなユーモアがあって、それを分かっていない小翔とのズレにクスッとくることがしばしば。全体的に低調音の映画。

おじちゃんが格好良い。小翔を無理に救
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坊やの人形(1983年製作の映画)

2.8

強いて言うなら小琪の出てくる2本目が好きだったけれど、3本とも退屈だった。セリフがないカットの長回しに眠くなってしまう。

少年(1983年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

当時の淡水での生活の雰囲気が見られる貴重な映画。海辺には、今のようにお店ばかりではなく住宅が並ぶ。多くのベンチや柵がある場所にも、当時は簡素な堤防しかない。当時の雰囲気も今の雰囲気も、どっちにしても良>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.8

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高校生1年生の時に、初めて映画館に行って一人で見た映画。クラスが一緒だったカッコいい系の女の子が、「この映画を一人で見に行って号泣した。見に行くなら絶対に一人で行った方が良い。」と言っていて、その女の>>続きを読む

天空からの招待状(2013年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

台湾の美しい自然の空撮が長回しで流されて、開始10分くらいでもう眠くなった。こんなにも知らない景色が沢山あるんだな〜と思いながら見ていたら、工業廃水による河川の汚染、増え続ける埋め立てゴミ処理、山を切>>続きを読む

幸福路のチー(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

台湾語と中国語で会話するのがかなりリアルだった。こっちとしては、なんでそれで通じてるの?という感じなんだけど、普通に使いたい方を使うんだよな…

小学校時代に、「台湾語を喋ってはいけません!これからは
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

紫禁城を貸し切っての贅沢な画と、煌びやかな衣装に身を包む人々がひたすらに美しい。故宮の名に相応しい、唯一無二さが味わえる映画。

エンペラーの視点から、激動の時代を駆け巡る。「何をしても良いのです。あ
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

びっくりするほどつまらなかった。つまらなすぎて時々笑ってしまうほど。

理由としては、キャラクター(顔面の作画)が好きになれない、声優が棒読み、テンポが悪く長すぎる、ストーリーが退屈、重要でないエピソ
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海がきこえる(1993年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ジブリ作品はかなり好きなんだけど、今まで見たことがなかった。金ローで放映されているの見たことがない。公衆電話とか、トラベラーズチェックとか、「あの頃」の世界という感じがとても切なく良かった。ハイウエス>>続きを読む

孤独 不倫の代償(2021年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

100分間を捨てるための映画。ガールズバーのガチャガチャ音、濡れ場、上っ面だけの美術界、イケメンの主演の顔、の4要素で構成される。ストーリーはあってないようなもの。
メイン3人の美女が美女すぎることだ
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