三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価

三樹夫

三樹夫

猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

3.5

『猿の惑星』のリブートシリーズ1作目。猿が人間に宣戦布告したというところまでの、まさに序章というような1作目になっている。猿といってもチンパンジー、オラウータン、ゴリラの猿連合という感じで、人間側は隣>>続きを読む

アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.5

家に帰ろうとするも変な奴に絡まれまくり帰れないという悪夢の一夜を描いた不条理コメディ。スコセッシ発の企画ではなく、『最後の誘惑』が白紙になった時期に舞い込んできた企画となっている。ティム・バートンも監>>続きを読む

名探偵コナン 迷宮の十字路(クロスロード)(2003年製作の映画)

3.4

おじゃる、大滝はん劇場版初登場。ここからデジタルでの制作になり、コナン劇場版最後のこだま兼嗣監督作品となる。『世紀末の魔術師』以来となる服部と和葉の登場であり、内容もお宝の暗号解きがメインと『世紀末の>>続きを読む

レディ・キラーズ(2004年製作の映画)

3.4

ある日黒人の未亡人の家に部屋を貸してくれとトム・ハンクスが訪ねてきた。楽団の仲間と地下室で練習をするというが、実際には穴を掘ってカジノの金を盗む計画を進めていたという犯罪映画。ただしコーエン兄弟らしい>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.6

キービジュアルが示しているようにゴジラとコングのバディものとなっており、監督曰く『リーサル・ウェポン』にインスパイアされたとのこと。ただ前作で番長同士で喧嘩して友情が芽生えメカゴジラをボコボコにしたの>>続きを読む

突破口!(1973年製作の映画)

3.8

銀行強盗で盗んだ金がマフィアの金だった。警察からもマフィアからも追われる身となる70年代作品らしい激シブな犯罪映画。監督はドン・シーゲル、主演はTHEおっさんという顔のウォルター・マッソー。
オープニ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.5

核戦争の危機を回避するためにソ連の内通者にイギリスのセールスマンを接触させ情報を得るスパイ映画。役者の演技と安定した作劇で見せる手堅い作りというかオーソドックスな作りというか、ソ連の内通者もスパイにな>>続きを読む

名探偵コナン ベイカー街の亡霊(2002年製作の映画)

3.4

優作と有希子が劇場版初登場。脚本がこれまで劇場版を担当してきた古内一成ではなく野沢尚が担当していることから明らかにテイストが変わっており、基本的にはゲームの中での出来事、結構はっきりと出ている子供たち>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

面接を受けるためにデトロイトの郊外に宿を取った女性。しかしダブルブッキングだったのか何なのか分からないが、宿泊先にはすでに先客の男がいた。学会があるらしく他にホテルは取れないし、男も親切な感じだしでそ>>続きを読む

名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.6

ジンとウォッカ劇場版初登場。ここから白鳥は井上和彦に交代。阿笠博士の出すゴミみたいなクイズが『世紀末の魔術師』以来2年ぶり2回目の出題となるが、クイズ自体は出題者が変わるものの毎回出題され『時計じかけ>>続きを読む

ファイブ・デビルズ(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

水泳のインストラクターの母親と消防士の黒人の父親そして娘がいる。夫婦仲はかなり冷え切っているよう。またプールには顔の右部分を火傷した母親の友達が働いている。娘は嗅覚がかなり鋭いみたい。そこへ父親の妹が>>続きを読む

名探偵コナン 瞳の中の暗殺者(2000年製作の映画)

3.6

佐藤刑事が劇場版初登場。塩沢兼人白鳥は劇場版においてはここまでで、次からは井上和彦へと交代する。声優が変わったことで性格も若干変わっており、塩沢兼人期は塩沢兼人の怪しい声質を活かしたミステリアスな雰囲>>続きを読む

名探偵コナン 世紀末の魔術師(1999年製作の映画)

3.6

キッド、灰原、服部、和葉、高木、中森などが劇場版初登場。最後はお決まりのように建物が炎上するもののアクションは珍しく抑えめでミステリーが多めではあるが、殺人のトリックの推理ではなくお宝探しの謎解きだっ>>続きを読む

名探偵コナン 14番目の標的(ターゲット)(1998年製作の映画)

3.8

劇場版の中では珍しくミステリー要素多め。小五郎の知り合いが十三から一へと次々襲われていくという話であり、元ネタは『ABC殺人事件』となっている。しかしミステリーに関しては相変わらずガバガバで、九から結>>続きを読む

名探偵コナン vs. 怪盗キッド(2024年製作の映画)

3.0

怪盗キッドがこんなことあったなと回想する怪盗キッド登場TVSP回の総集編。キッド初登場の真珠のやつの「コナンVS怪盗キッド」、『そして誰もいなくなった』が元ネタの烏丸蓮耶の話の前にある時計台のやつの「>>続きを読む

名探偵コナン 時計じかけの摩天楼(1997年製作の映画)

3.3

原作は48巻ぐらいまで持っていて、劇場版は『銀翼の奇術師』の序盤らへんまでは全部観ていた。小学生の時は灰原哀に狂っていたし、服部平次初登場回のポケットに鍵入れるフェイクトリックや「イラストレーター殺人>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.5

プロレス一家のフォン・エリック兄弟たちに起こった悲劇の青春映画という撮られ方をしている。劇中では5歳で死んでしまった長男を含めて5人兄弟となっているが、実際には6人兄弟ではあるのだが六男も自殺しており>>続きを読む

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.8

作家のアレクサンダー・スカルスガルドは妻と共にリゾートの島に訪れ、彼の小説のファンだという謎女ミア・ゴスと出会う。まだ映画が始まって間もないがアレクサンダー・スカルスガルドが立ちションしてたらミア・ゴ>>続きを読む

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

2.9

『オーメン』シリーズに関しては一番最初のやつは観ているが、ガラスで首がスパーンのシーンしか覚えていないという体たらくぶりで、ほぼ『オーメン』シリーズを観たことないも同然の状態。ただし本作は『オーメン』>>続きを読む

大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年製作の映画)

2.7

原作は読了。天藤真の1978年の小説を、劇中の時代設定を制作当時の90年にしているが、内容はほぼ小説と一緒になっている。たけしは当時この映画を批判しており、曰く、若い役者がダメ、ミステリー部分がダメ(>>続きを読む

エイリアン4(1997年製作の映画)

4.2

リプリーがクローンで復活。そんでもってまたエイリアンを利用しようとしたら案の定大惨事になりいっぱい人が死ぬ。監督はジャン=ピエール・ジュネで、『デリカテッセン』みたいなノリでやっており、凄まじくゲロゲ>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.7

「原爆の父」と呼ばれるオッペンハイマーが、原爆を作るまで、原爆が広島と長崎に落とされて以降の苦悩、ストローズの恨みを買っての嫌がらせみたいな査問というのが大まかな流れだが、時系列はシャフルされているの>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

4.0

モーグル選手からポーカー場の経営者になって違法賭博で逮捕されるモリーの半生。監督脚本は『ソーシャル・ネットワーク』のアーロン・ソーキンで、所々『ソーシャル・ネットワーク』っぽいというか、『ソーシャル・>>続きを読む

白と黒(1963年製作の映画)

3.9

監督堀川弘通、脚本はしし、主演小林桂樹の『黒い画集 あるサラリーマンの証言』の面々が再集結。『黒い画集 あるサラリーマンの証言』はマツキヨらしい不倫ナイトメアかつ、はしし脚本らしい安泰の保身か破滅の良>>続きを読む

幻夢戦記レダ(1985年製作の映画)

2.6

80年代に作られたOVA。女子高生が異世界転生してビキニアーマーを着てシャアと戦う、なんともボンヤリした作品。観ていて『BIRTH』を思い出したが、なんのこっちゃない『BIRTH』と同じ制作会社だった>>続きを読む

砂の惑星(1984年製作の映画)

3.7

ドゥニ・ヴィルヌーヴ版の2本合わせて5時間以上の本編の長さになるpart oneとpart twoの内容が、本編の長さは2時間15分のこの映画に詰まっている。その結果どうなったかというと、もの凄いダイ>>続きを読む

女系家族(1963年製作の映画)

4.1

三代続く女系の老舗問屋の養子婿が死んだ。子供は娘が3人おり遺産相続をめぐり争いが起きるが、実は妾もおり、さらに番頭がとんでもないタヌキジジイで着服や横流しをしているという、出てくる人間のほとんどが碌で>>続きを読む

白い巨塔(1966年製作の映画)

4.0

大阪の医大を舞台に展開される政治劇。劇中では教授選挙と誤診裁判が描かれる。脚本はししのためか監督が山本薩夫のためかあるいはその両方のためか、反権的な要素が強くなっておりド陰惨な終わり方をするし、財前も>>続きを読む

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.6

上流階級の売れない作家の黒人が、逃亡中の指名手配犯の黒人と偽って創作のハードな人生を小説で書いたら人気批評ともに大ハネしてしまい困ってしまうというコメディとして宣伝されるが、あくまでそこの所のコメディ>>続きを読む

やくざ絶唱(1970年製作の映画)

3.2

異父妹のことを異常に好きなヤクザ勝新と、異父兄から離れたいというので同情はするもののやたら強情を張り要領の悪い行動ばかりとる異父妹大谷直子の妹もの映画。この異父兄妹の二人によって周りが死ぬほ迷惑する映>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.1

前作『DUNE/デューン 砂の惑星』でpart oneと出て観客の度肝を抜いたというかブチ切れる人まで出る始末だったが、前作は2時間半もあるのに始まってもいなかったという超スロースターターで、2時間半>>続きを読む

探偵物語(1983年製作の映画)

3.6

女子大生の薬師丸ひろ子にボディーガード兼監視の探偵松田優作が張り付くこととなった。そんな中、優作の元妻のセックス相手がラブホで殺される。ヤクザから狙われつつも、ひろ子と優作が殺人の真相を探るというミス>>続きを読む

黒い家(1999年製作の映画)

3.7

生命保険の顧客がヤバい奴で酷い目に遭うというホラー。原作は読了し、サイコパスに刃物は怖いなと思った次第。保険金狙いで身内をも手にかけるサイコパスを大竹しのぶが演じているが、流石というか当然というかさん>>続きを読む

金環蝕(1975年製作の映画)

3.9

ダム建設を巡る政官財の癒着と談合と汚職。巨額のダム建設を巡り、西村晃が専務の竹田建設は池田勇人のとこの内閣官房長官仲代達矢をつてに工事受注の便宜を願う。池田勇人は先の総裁選で大量に実弾をばら撒いており>>続きを読む

ジャズ大名(1986年製作の映画)

3.2

南北戦争が終わりそれぞれトロンボーン、コルネット、ドラム、クラリネットを持つ黒人4人が故郷であるアフリカに帰ることを決意。演奏を始めてみたらジャズが誕生。しかしメキシコの商人に騙されて香港行きの船に乗>>続きを読む

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.0

バンに大量の犬を乗せている負傷したドラァグクイーンが夜に警察に捕まった。精神科医に語られるドッグマンと呼ばれる主人公のそれまでの経緯と半生という映画で、最終的にアメリカの下町の犬キリストみたいな着地を>>続きを読む

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