三樹夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ロブスター(2015年製作の映画)

3.7

独身者は全員強制的にホテルに缶詰めにされ、45日以内にパートナーを見つけないと動物に変えられてしまうという不条理コメディ恋愛映画。どの動物に変えられるかは本人が選ぶことができ、主人公はロブスターを選択>>続きを読む

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ(2015年製作の映画)

3.7

『鋼鉄ジーグ』の実写化ではなく、ひょんなことから超人的な力を手に入れたおっさんが、『鋼鉄ジーグ』好きの女の子から「『鋼鉄ジーグ』みたい」と言われ、最終的に自分の中に『鋼鉄ジーグ』精神をインプットしイタ>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.7

映画が始まって何もない画面が続いた後にいきなり心臓手術が大写しになるケレンをかましてくる。この映画でこの後に観るのは、心臓手術が大写しみたいなあまり観たくないものが続く。
心臓外科医の主人公は見た目か
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新しき世界(2013年製作の映画)

3.9

悪い悪い奴が出てくる潜入捜査ものの韓国映画。何年もヤクザ組織に潜入している主人公。もうこれ以上耐えられないと上司に訴えたら、お前が元警官ってことヤクザに情報流しちゃおっかな~と極悪なことを言ってきた。>>続きを読む

積木くずし(1983年製作の映画)

3.3

娘が不良になる映画だが和製『エクソシスト』映画ともいえて、なぜかというと『エクソシスト』は親の目から見るとグレた子供はまるで悪魔に取り憑かれたように見えるという一般家庭で起こり得る子供の不良化のメタフ>>続きを読む

ねらわれた学園(1981年製作の映画)

3.1

大林宣彦が薬師丸ひろ子を主演に据えて放つ反戦アイドル映画という凄まじい珍品。管理教育を徹底し受験戦争へ突入する様が、全体主義に染まり第二次大戦へと突入したことのメタファーとなっており、風紀を取り締まる>>続きを読む

Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.2

Tinderでとんでもない詐欺師サイモンに出会い何人もの女性が大金をだまし取られる前半パートと、こんなクズ野郎は絶対許すわけにはいかないというので協力して復讐するシスターフッドの後半から成る。

Ti
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蝿の王(1990年製作の映画)

3.0

無人島に少年たちが漂流し対立が始まり惨劇が起こるという、数多くの作品の元ネタになっている小説の2度目の映画化。映画が始まっていきなり海中に投げ出される機長と少年たち。飛行機が墜落するシーンを撮れるだけ>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.9

大災害が起こりあたり一面瓦礫の山となるが主人公の若夫婦が住むマンションだけが崩壊を免れた。家を失くした人たちがマンションに集まってくるが、マンションの入居者で会議をしたところ部外者はマンションの外に追>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

2.5

数年前に『ゴッドタン』か『アメトーーク』でオードリー若林が、「うちのラジオにツチヤタカユキってはがき職人がいるんだけど、ネタが面白いので構成作家にならないかって連絡送ったら『人間関係不得意』とだけ返信>>続きを読む

ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌(1986年製作の映画)

3.0

コメディで始まって最終的にヤバい不良と戦うというやってることは前作とほぼ一緒だが、城東のテルとボンタン狩りが今作の特色となる。
テルの人は歌舞伎役者か何かなのかな。「あぁ~ん」の時の顔が見得を切りまく
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ザ・フライ2/二世誕生(1988年製作の映画)

3.5

ブランドルの子供をヴェロニカは身ごもっており出産するシーンから始まる。出産後すぐにヴェロニカは死に、ハエ遺伝子を持って生まれた子供は異常な成長速度と高知能を見せる。明らかに碌でもない研究施設に監禁され>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

3.8

漫画原作映画かつアイドル映画。この映画を観ると色々想起する他作品があり、天才型で実力もある主人公が世間に非難されながらもマイウェイを貫き通すロックな姿勢は『ああ播磨灘』を思うし、天才型の主人公とエリー>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.9

劇場で観た当時からここの部分思いっきり叩かれるだろうなと思っていたらその通りになっており、この映画は嫌いな人はもの凄く嫌いで死ぬほど酷評されるが、私は酷評に同意するが良いところもあったというスタンス。>>続きを読む

キャビン(2011年製作の映画)

3.8

若者5人がホラー映画でよくあるような惨劇に巻き込まれていく。これはすべて謎の組織のシナリオ通りで、謎の組織は客というかホラー好きのクトゥルフみたいな奴のためにこんなことをやっているらしく、世界中で似た>>続きを読む

DEATH NOTE デスノート the Last name(2006年製作の映画)

2.8

一応テーマとしては私刑は許されるのかどうかみたいなことになるのかな。ただ前提条件がガバガバ過ぎでテーマとして成立してないけど。キラは保身のために犯罪者以外もバンバン殺すし、反対意見の者を次々殺していく>>続きを読む

DEATH NOTE デスノート(2006年製作の映画)

2.7

漫画原作の良い実写版として挙げられることの多いやつ。他作品でよく挙げられるのは『ちはやふる』や『るろうに剣心』とかかな。90年代の洋高邦低の時代が終わり、テレビ局出資の邦画がやたら作られ邦画の興行収入>>続きを読む

幽★遊★白書 冥界死闘篇 炎の絆(1994年製作の映画)

3.1

1本の映画として作られた、ターゲットの対象年齢が引き上げられて以降の『幽☆遊☆白書』の劇場版だが、アクション作画が良いがストーリーはいかにも漫画映画的で演出も漫画映画的な演出がある。
話は三途の川が氾
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劇場版 幽☆遊☆白書(1993年製作の映画)

2.8

『幽☆遊☆白書』初の劇場版だが東映アニメフェア内の作品で、『ドラゴンボール』と『Dr.スランプ アラレちゃん』と抱き合わせになっており、本編は25分とTVアニメ1話分しかなく、ストーリーもコエンマが誘>>続きを読む

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

刑務所から出所した男がカードギャンブルで生計を立てるが、男は捕虜収容所で罪を犯し日々悪夢にうなされていた。ギャンブルブローカーのラ・リンダからポーカーのデカい大会への参加を持ちかけられる一方である若者>>続きを読む

サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.9

『グラインドハウス』発フェイク予告の映画化第二弾。感謝祭にバカが次々殺されていくのをゲラゲラ笑いながら観る景気のいいやつ。
オープンニングで、感謝祭のセールでワッフル焼き器を買い求める客が暴徒と化す。
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ティックス(1993年製作の映画)

3.8

『エイリアン2』と『遊星からの物体X』を足してダニで割ったみたいな映画。麻薬栽培のための成長促進として使われていたステロイドをダニが浴びでソフトボール大に巨大化。しかもマリファナ汁も浴びたことで、噛ま>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.0

現実世界にいるマリオとルイージが異世界(ゲーム世界?)に飛ばされ、クッパに囚われになったルイージを助けるためピーチやドンキーコングと協力してマリオが頑張るという話。
キャラクターは全員可愛い。ストーリ
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カエル少年失踪殺人事件(2011年製作の映画)

3.4

映画始まってすぐに少年5人が失踪し1996年に時間が流れる。ドキュメンタリーでやらせをやって左遷されたテレビマンが絶対返り咲いてやると、赤マント少年の家に失踪の2か月後にかかってきた電話の対応から、少>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

3.8

アマプラでしれっと配信されている、『ルームメイト』をブリジット・フォンダじゃなくてあたおかの方のジェニファー・ジェイソン・リーを主役にして両方の性別を男にしヨルゴス・ランティモスが監督したみたいな映画>>続きを読む

小説吉田学校(1983年製作の映画)

3.2

アメリカから独立し対日講和に至るまでの吉田茂奮闘記の前半と、吉田茂VS鳩山一郎陣営というかVS三木武吉の権力争いから自由党と民主党が合体して自由民主党が出来るまでの後半から成る。前半は白黒で後半はカラ>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ホームパーティーで降霊術をして遊ぶ若者たち。呪物みたいな手を握ったらお手軽に霊が降りてくる即興性が特色で、誰にでも簡単に霊が降りてくる。まずは主人公が降霊を行うが、限界時間の90秒を数秒過ぎてしまい、>>続きを読む

クライムハンター3 皆殺しの銃弾(1990年製作の映画)

3.0

洋画意識ながらも『男たちの挽歌』の影響をヒシヒシと感じるガンアクション特化型Vシネクライムハンターシリーズの最終章。最終章と言ってもストーリーに繋がりがあるわけではなく、1作目で死んだ竹内力が別役で復>>続きを読む

北国の帝王(1973年製作の映画)

3.9

絶対無賃乗車するマンVS絶対無賃乗車させないマンの自由をかけた戦い。ファシストは一泡吹かせるに限るぜという痛快な作品となっており、ゴミクズ野郎は川に叩き落すに限る。お前には心がないんだよ。監督のアルド>>続きを読む

悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

3.8

公団と建設会社の贈収賄に巻き込まれて自殺した父親の敵を討つため、三船敏郎が敵の懐へと入り込み復讐を遂げようと奮闘するというもの。おそらく『半沢直樹』の元ネタではないかと思うが、公団と建設会社の贈収賄と>>続きを読む

黒い画集 あるサラリーマンの証言(1960年製作の映画)

3.8

原作マツキヨ、脚本はしし、監督堀川弘通の中年オヤジが不倫してたらあれよあれよという間に地獄行きになるジャパニーズ不倫映画の代表作。不倫文学の大家マツキヨの不倫ファンタジーと不倫ナイトメアの詰め合わせで>>続きを読む

リオの男(1964年製作の映画)

3.4

恋人が誘拐されたベルモンドがフランスとブラジルで、走る、跳ぶ、駆ける、泳ぐ、殴る、蹴るの大立ち回りのアクションに次ぐアクション。しかし気楽な台詞回しに、サイレント的なコメディとどこか牧歌的な雰囲気が漂>>続きを読む

クライムハンター2 裏切りの銃弾(1989年製作の映画)

3.0

行方不明になった潜入捜査官を探すというストーリーで、実存的葛藤とかあるけど、美女が出てきて相棒が殺されてと基本的には1と一緒になっている。ただネオン増し効果か前作よりかはアメリカ感が出ており、出ている>>続きを読む

悪の法則(2013年製作の映画)

3.7

話はよく分からんけどリアルカーセックスや首なしライダーなど突然ボルテージが高まり何か目が離せない、リドスコ先生のフィルモグラフィーだと『プロメテウス』を観ている時の気持ちに近い。
主人公のマイケル・フ
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クライムハンタ- 怒りの銃弾(1989年製作の映画)

3.1

Vシネの第一作目で世良公則が主演。今ではVシネは極道もののイメージだが、第一弾であるこの作品はガンアクションものになっている。
話はリトルトーキョーの刑事世良公則が協会の寄付金500万ドルを強奪した又
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暴走機関車(1985年製作の映画)

3.9

最初は脱獄ものとして始まり、アラスカの刑務所からおっさんと若者の囚人が二人脱獄。凍えるような雪原の中を歩いて何とか四重連のディーゼル機関車に乗り込んだが、機関士が心臓麻痺で転げ落ちてしまい無人の列車が>>続きを読む