Reaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.5

同じ習慣や環境で育ったとしても分かり合えないことさえあるのが人間。ましてや異なる宗教、しかも敵対する国同士が家族になるなんて諦めるしかないのか…?


そんなことは決してない。


マクロとして対立す
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

4.0

まず、こんなチャドウィック・ボーズマン観たことないという衝撃。今までのイメージを180度ひっくり返す熱演(まさか病を押して撮影していたとは微塵も感じさせない、凄すぎる…)、これはオスカーとって欲しかっ>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.2

昨年のBLMが起こるきっかけとなった事件を彷彿とさせ、それ以前から長い闘いを強いられ2021年現在もなくならないヘイトクライム。タイムループという手法でその残酷で許されざる現実を痛烈に突きつけると共に>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

4.0

そもそも映画という媒体自体が商業的に成功するまでは女性も普通にスタントをやっていたが締め出されてしまった、とか、女性はいつも実力を証明することを求められる、とか今日までのスタント業界にも存在する男女格>>続きを読む

フッド:ザ・ビギニング(2018年製作の映画)

-

なんていうか、浅くて薄い感じが否めないなーって思った。かといってそういうものを手放しで楽しめるほどアクションが良いかというとそうではないし…。

ノマドランド(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「ライダー」がとにかく素晴らしかったクロエ・ジャオ監督、今作でも登場するノマドたちは実在する本人に演じてもらうという手法。そんなノマドのみなさんが本当にユニークで情感があって良いし、そのリアリティとフ>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.0

ずっと側に居た幼馴染、大切な存在であることに変わりはないけど、その愛のかたちについての葛藤や想いの深さを、大袈裟にすることなく生々しく描き出していて、そして何よりそこを主軸としながら様々な素敵なリレー>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

3.0

こういうB級ぽいディープでシュールな展開、嫌いじゃないです(笑)
多少なりともその鬱屈に共感する部分はあるであろう、どこにでも居るようなルースと彼女の、というか人間誰しもこういう強さみたいなのを持って
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落下の王国(2006年製作の映画)

4.5

噂には聞いていた名作。昨年12月にTV放送されたものを録画していて、何となくいまかなと思い鑑賞。
青年が少女に語るファンタジックな創作話が現実と入り乱れながら展開していく、その映像が圧巻。美しく毒気も
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ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

5.0

いやいやいやいや、これ名作過ぎません!?ブラザーフッドにブロマンスと、羨ましくなるほどの絆を描いた作品で、思わず明るい未来を想像してしまうような中盤の展開もとてもロマンがあって、うわー好きだなぁと思っ>>続きを読む

マルコム&マリー(2021年製作の映画)

4.5

これ最高なやつだー!!!スタイリッシュな邸宅を舞台に繰り広げられる切れ味抜群の会話劇で、ゼンデイヤ&ジョン・デヴィッドの演技力が炸裂していてまるで舞台を観ているかのよう。2人の美しさが映えるモノクロの>>続きを読む

イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.0

大人でも親でもダメなところはあるもので、そういう人間くささをユーモアをもって描いていてその良さは分かるのだが、父親が親としてはより至らなすぎて、子供たちの行動への影響とか、これはどうなのとは思いますね>>続きを読む

時の面影(2021年製作の映画)

4.2

こういう静かで味わい深い作品大好きです。もうね、キャリー・マリガン&レイフ・ファインズが最高じゃないわけがない。
偉大な発見を大仰に描くのでなく、淡々黙々と、しかし愛情と敬意を持って歴史に向き合う姿が
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

個人的に医療や障がいを持つ人たちと関わる仕事をしてきたこともあり、もしも自分が何らかの障がいを背負うことになったら、何とかやっていくしかないと思うし、そういう話を感動として消費したり、それで不幸かと言>>続きを読む

記者たち~衝撃と畏怖の真実~(2017年製作の映画)

3.5

「バイス」公開時に、表裏として併せて観るべきと紹介されていた本作。泥沼化したイラク戦争とその陰謀を暴く、実話に基づく話。

私はジャーナリズムとは何か、押し戻されそうになっても何とか一歩ずつ進まんとす
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ハスラーズ(2019年製作の映画)

3.0

結局のところは犯罪は犯罪なんだけど、それでもろくでなしの男たちとか彼女たちが置かれた状況を考えると単純に非難できないと言うか、何にしてもバッキバキに強いストリッパーたちがお互いを姉妹のように思い連帯し>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.0

主人公がRBGに憧れて最年少最高裁判事を目標にしてるところとか、当たり前にセクシャルマイノリティの親友がいて、互いに褒め合う関係性とか、下ネタでさえフェミニズムを踏襲し現代的だったり…と良いところもた>>続きを読む

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

4.8

ここまで泣き腫らしてみた作品は久しぶり。
こうやってBLM運動が巻き起こる今日の今日まで、公権力によって奪われてきた人生や命がどれだけあることか。

このような作品を観る度に、果たされた正義とその過程
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.0

「市民ケーン」も未見だし、予備知識もほとんどない状態でついていけるか不安だったけど、それでもおもしろかった!当時を彷彿とさせるような黒と光が強いモノクローム、ユーモアに溢れた会話とそれが織りなす人間模>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

5.0

目を背けたくなるほど過酷な現実、それを生き抜く術とそこから生じていく憎悪の連鎖を、圧倒的な佇まいの少年とモノクロの映像美で静謐に紡ぎ上げた超傑作。死を通して生を、残忍さを通して善意を問う。人間て何て醜>>続きを読む

パピヨン(2017年製作の映画)

3.0

実話なんだよね、これ……。凄惨な流刑地の現実が厳しすぎて何か観てるだけで心が折れそうでした。「希望」を描くのは素晴らしいことだし本当に良かったなぁと思うけど、常人の自分としてはなんかちょっと置いてけぼ>>続きを読む

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

これはオールタイムベスト級の格別さ。轟く波の音、崖、空。傍にいられなくても共に生きるという文字通り愛と彼女たちの強さを体感した美しき作品だった。一生分の尊き日々と、ラストシーンの重みがじわじわとのしか>>続きを読む

レベッカ(2020年製作の映画)

3.0

中盤までは、元妻の死に向き合えてないのに若くて魅力的な女の子を知り合ってすぐにこんな館に連れてきやがってろくでもねぇ男だなとか、やっぱり何も知らないうちに結婚を決めたのは間違いだったなとか悶々とした気>>続きを読む

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.2

これ、めちゃくちゃ「おもしろい」。
説得力ありすぎる演技の応酬、ソリッドな展開にぐっと引き込まれて2時間があっという間。いや〜すごかった。

こういう実話に基づいた話は、屈さず不条理や権力と闘った勇姿
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エノーラ・ホームズの事件簿(2020年製作の映画)

3.5

一見、型破りな母に育てられたエノーラが、自分の力で立ち上がり、人生を切り開いていくシンプルなメッセージを持つ成長物語。エノーラと同世代の子たちが観れば自分の生き方についてもエンパワメントされるはず。>>続きを読む

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

3.8

想像よりも遥かに「会話劇」な作りで、さすがのジェシーコンビ、ひたすら続く車中のシーンも思わず引き込まれてしまうし、彼の実家に着いてから着々と蝕まれて広がっていくような、何かがおかしいという猛烈な違和感>>続きを読む

フェアウェル(2019年製作の映画)

4.0

「人生は'何を成し遂げたか'ではなく、'どう生きたか'」
文字通り、どう生きるかって本当に難しい。自分の意思で選べることもあれば、選べないこともある。どこで生きるか、どの文化のなかで生きるか。そのどれ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

やはり、難しかった……。
今までのノーラン作品に比べて一際難しかったよ…。

そしてネタバレ解説色々読んでみて、気付けてなかったところに頭を殴られた気持ちです、見落とした自分が憎い(笑)

そういう面
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

3.8

人生ってこういうものなんだよなぁっていう連鎖やカルマ、不条理を描く作品、嫌いじゃないです。
信仰が大きなテーマとしてあるけど、無宗教者の自分としては、容赦ない人生に翻弄された青年が暴力的ではあれど生き
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mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.0

本国公開から2年、気鋭のA24配給ジョナ・ヒル監督作ということで楽しみに待っていました。映画として期待を裏切らない素晴らしい作品。
スケートボードやファッションも格好良いし、音楽もショーレースでも勝ち
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.5

先が読めない展開は緊張感があり、どんな結末になっても切ない。それでもこの締め括り方は…噂には聞いてたけど、見事行き場のないクソデカ感情を抱えるハメになりました。エンターテイメントとしての総合的な質の高>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

4.0

すごいもん観た…というのがシンプルな感想。これ劇場公開時にちゃんとお金払って観れば良かった〜!
私は正直日本のエンタメについては諦めてるけど、こういう作品が作れるんだと、その気概に圧倒されました。現実
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.0

熟練の俳優たちが創り出した滑稽すぎるキャラクター達とその演技合戦が大変面白い。
悪名高い権力者たちをこうして描き葬ることが痛烈な風刺であると同時に、死してなお体制に染み込んだ影響力にはゾッとする。

悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

2.8

主人公スクヒの人生が酷過ぎて辛い。いくらキャラクターとはいえ、こんなに背負わせなくても…と思った。韓国ノワールらしいといえばらしいが。
やりたいことはよく分かるんだけど、クオリティ的にはもう一歩という
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