Reaさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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家へ帰ろう(2017年製作の映画)

4.0

これは、主人公が老齢になり死を意識し、壮絶すぎる故向き合うことが出来なかった自身と友の想いを果たす個人史でもあり、ホロコーストにまつわる社会史でもある。
ナチスが犯したことに対し「戦後の世代も事を理解
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

3.8

評判通り美しく個性的な衣装・セットも、女優陣の演技も見応えたっぷりで、特に女王役オリヴィア・コールマンの丁寧に感情描写をする深みのある演技が途轍もなく素晴らしく、もうね、あんなん見せられたらお手上げっ>>続きを読む

パーソナル・ショッパー(2016年製作の映画)

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観たいリストに入れながら観そびれていた作品のひとつ、Amazon週末100円レンタル様々!しかしながら、全くもってどう評価して良いか分からない作品だった…嫌いじゃない、嫌いじゃないけど!他の方々も言わ>>続きを読む

サーミの血(2016年製作の映画)

4.0

尊び、誇りとなるはずの伝統、血。アイデンティティ。社会がそれを許さなかったとき、またそれらにより生き方が制限されていると知ったとき、少女の背に重く、重くのしかかるもの。それを懸命に振り払おうと自らの足>>続きを読む

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

勝利という目的への使命、責任。それ故に手段を選ばず他者が傷付くことも厭わなかった、ロビイストという孤高の戦士。巧妙な攻防戦に、ある種勝つことのみに取り憑かれているかのようにすら見える激情的な彼女が持つ>>続きを読む

夏をゆく人々(2014年製作の映画)

4.0

イタリアの世俗から離れた田舎で、養蜂を営み暮らす家族の生活史。伝統的な手法や質素な生活を守っている尊さと、隔絶された小さな世界で生きていく残酷さ。生活の術を身に付け大人よりも大人であり、強さしなやかさ>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

3.0

モリーの自身の有能さをもってして道を切り開いていく逞しさは格好良いし、彼女ほどの才覚と反骨精神を持ちながら、不遇な扱いを受ける悔しさがどれほどか、それで終われない気持ちも痛いほど分かる。「どうして五輪>>続きを読む

プルートで朝食を(2005年製作の映画)

3.0

好きなように着飾って飄々と自分を偽ることなく生きていく主人公のキトゥン、勿論悲しみを抱えていない訳がなく、この物語のなかでも幾度も傷付いたはずで次々と災難は起こるのに、それすらどこか滑稽で、彼女という>>続きを読む

フレンチ・ラン(2015年製作の映画)

2.5

特に良かった〜って感じはないけど、安心して観れるアクション。とにかくイドリス・エルバが無双です。彼はなんで型破りな捜査官・刑事役がこんなにも似合うのでしょうか。

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

2.5

1920年代と1970年代を舞台にそれぞれの主人公である少年、少女が愛を求め、孤独から飛び出していく小さな勇気の物語。それらが交互に語られる体裁をとり、温かなクライマックスへと繋がっていく。物語として>>続きを読む

バッド・バディ! 私とカレの暗殺デート(2015年製作の映画)

3.6

これをサム・ロックウェルとアナケンでキャスティングしたのがやっぱり最高過ぎますよね。主人公ふたりがぶっ飛んだキャラクターだからこそ成立するロマンスでありながら、そこがとてもとても愛らしくて、ただ護られ>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

3.8

「スーパーヒーローは実在する」という自身の理念の為にはどんな犠牲も厭わず、エゴイストと化したイライジャ。私は過酷な運命を背負った彼を悪人だとは思わないし、世界に齎した陽の作用も確かにあった。しかしそれ>>続きを読む

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ(2015年製作の映画)

3.2

監督・脚本家としても手腕を奮う才女のグレタ、彼女の演技ー話し方や表情の作り方も大好きなんですよね〜。ちょっと「イタい」、でもしなやかに日々を生きていく女性を演じさせたらピカイチ。そんな彼女の魅力がたっ>>続きを読む

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.0

インド映画初体験です。なるほどこうやって歌って踊るのね〜〜と呆気にとられながらも、気付けば多幸感に包まれている。いかれてるほどバカ正直でお人好しなバジュランギおじさんことパワンと、彼に感化された人たち>>続きを読む

ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

2.9

一言で表せば、「すごい生き方を選んだな」。世俗で生きていく為の全てを背負うには繊細過ぎて、そこにのしかかる「戦争」という重み。その因果でどうやって「the catcher in the rye」が生ま>>続きを読む

蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.0

前作「ドラゴンタトゥーの女」に比べれば、超決定打だったトレント&カレン・Oの主題歌「移民の歌」も含めインパクトも少なく、監督だったフィンチャーは制作指揮に名を連ねてはいるものの、終始漂う何か違う感。た>>続きを読む

スプリット(2017年製作の映画)

3.6

素晴らしいです、いくつもの人格を細やかに演じ分けたマカヴォイ氏は言うまでもなく、アニヤ・テイラー=ジョイのケイシーの説得力たるや。さらに子役の子とも共通して、芯の強さが目に宿っているところが印象的で。>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

3.4

「あるひとりの男が、自身に授けられた力を受け入れることで、自分を取り戻す物語」と言ってしまえばありきたりなヒーロー誕生ものに思えてしまうが、この静謐さや少しの狂気を孕んだ空気感や画の語り方、結末がこれ>>続きを読む

チャイナ・ムーン(1994年製作の映画)

3.0

美しいラブストーリーでもあるし、良質なサスペンスでもある。マデリーン・ストウは溜息が出るほど麗しいし、若くて何だか可愛みのあるベニシオは、それでもやはり、さすがベニシオ。意外な結末に、展開のスピードと>>続きを読む

バスターのバラード(2018年製作の映画)

3.4

オムニバス形式6編からなる、所謂人生色々物語。人生って普通はなんだかスゴイ奇跡が起きて、ハッピーエンドとはいかないもの。悲しいかな、その不条理さや遣る瀬無さを突き放さずある種の優しさすら纏わせて描き切>>続きを読む

最後の追跡(2016年製作の映画)

4.0

さすが、テイラー・シェリダンはつくづく人間味を描くのが上手いなと思う。兄弟とレンジャー、どちらにも感情移入してしまうので、どうなるんだろう、どうなってしまうんだろうと読めない展開に揺さぶられるし、クラ>>続きを読む

誘拐犯(2000年製作の映画)

3.4

スマートに銃を撃ちまくるベニシオ・デル・トロが、とにかく物凄く格好良い作品。レトロな質感の映像と、様々な人間模様と、意外と楽しんで観れました。