ちーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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イカリエ-XB1(1963年製作の映画)

3.5

地球から遠く離れて、密室の宇宙船の中でのアレコレをすでにだいたいやってしまってる。格調高いオープニングにミニマルなピアノもカッコいい。東欧SF映画の始祖。最後に絶望的なオチがつかないのは60年代前半が>>続きを読む

三つ数えろ(1946年製作の映画)

3.8

知らん奴と知らん奴が電話で知らん奴の話しだしてお前誰やねんの連続。マーロウは腕っぷし強めの設定なので終始余裕ありでした。妹役のマーサヴィッカーズが頭パーながら可愛い。他にこれといった出演歴無し。

失われた週末(1945年製作の映画)

3.6

晩年のジョンレノンは自身の酒浸りで荒んでいた頃を「失われた週末期」と呼んでいた。小説のタイトルと〜に捧ぐ。の部分だけ書いてへへっと得意になるの可愛い。カウンターに残った水滴を悪の輪って表現するの良くな>>続きを読む

デビッド・クローネンバーグのシーバース(1975年製作の映画)

3.8

毎度違った切り口できっちり気持ち悪くて面白いクローネンバーグの長編1作目。最初から嫌なところをついてくる寄生虫映画で、監督の座右の銘は人の嫌がることは進んでしよう!らしい。知らんけど。みんな笑顔のラス>>続きを読む

血の祝祭日(1963年製作の映画)

3.6

奥さ〜ん!冗談キツいぜ!テーブルに転がる死体の足元にサラダボウルが置いてあるのが気持ち悪かった。包丁の先にへばりついたビラビラまで、「全部映す」がルールの映画。最後の謎解き風解説いるか?そこまで馬鹿じ>>続きを読む

黒いジャガー(1971年製作の映画)

3.5

黒だの白だの少しうるさい気もするが、その触れ込みがなけりゃ確かに観てないかもな。お色気も暴力も抑えめでスリルも控えめな小品。黒人が主役の映画であれば何でもいいという人にオススメです!

夏の妹(1972年製作の映画)

3.4

目をひん剥いて話す演技しかできない栗田ひろみがキツかった。沖縄が兄妹なのか他人なのか恋人なのか分からない時代があった。そんなことは僕は知らんのでただ昔の沖縄が見れて良かった。今はもう混ざってますか?

十階のモスキート(1983年製作の映画)

4.0

パソコンやってみろ!派出所巡査の裕也がサラ金から借金し別のサラ金に返済するスピードを見てくれ。劣化版タンジェリンドリームのような音楽がずぶずぶ泥沼にハマっていく巡査の頭の中で渦巻く。PC画面にオMAN>>続きを読む

百万長者と結婚する方法(1953年製作の映画)

3.2

確かタランティーノの…ハリウッドにポスターが登場する。女が三人いれば姦しい、太古からのお約束。玉の輿を狙っていたはずがいつの間にか普通の恋愛をしている。穿った見方をすれば貧乏な男の願望か。ローレンバコ>>続きを読む

ニノチカ(1939年製作の映画)

4.2

ニノチカの予測に反して、彼女に簡単に恋してしまう人類は絶滅する事なく80年以上生き延びている。あなたが笑うと僕も嬉しい。ここでがっつり勉強させてもらったワイルダーはこのパターンを量産していく。ツン2の>>続きを読む

フランケンシュタインの花嫁(1935年製作の映画)

3.8

ヴィヴィッドな花嫁の造形がゴス、ニューウェーブ勢に与えた影響は大きい。酒とタバコを覚えてニヤニヤ音楽を聴いている彼にかなり親近感を覚えます。触られると条件反射でフンガー!と叫んでしまうの愛おしい。正真>>続きを読む

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.6

恐怖心を煽るためか、初登場シーンで後ろ向きのまま扉を開けるのがかわいい。70分程しかないのでみんな飲み込みが早く行動も早い。超有名な少女と遊ぶ場面も短かったけど、これがないと全然見え方が違うんやろな。>>続きを読む

キング・コング(1933年製作の映画)

3.5

もちろんRKOの電波塔から受信。磔にされ見世物となった自分の前で別の男とポーズをキメる花嫁を見つめるその心中たるや。人間側がもう全然あかん悲しさ。ゆっくり楽しめる自宅まで一度持って帰るのすげー分かる。

心の指紋(1996年製作の映画)

4.8

マイケルチミノの最後の長編、文学的な邦題。末期ガンの少年犯罪者が医者を人質に自身のルーツであるナバホの聖地を目指す。白のキャデラックが砂埃を上げながら先を急ぐ。きっと近いうちに大勢の人がこの映画のこと>>続きを読む

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

4.0

デニーロも出演してるスコセッシ映画。街のチンピラから出世を目指す過程での葛藤が主軸。ジュブナイル要素強め。ボスに気に入られるためには弟分や彼女との関係を切らなければならない。いつもよりシニカルでない分>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

4.5

ギャグセンスの塊。大破した車や血塗れの人がずっと道端に転がってる。何が起きてそうなったかは分からず気に留める人もいない。映像作家はみんなコレ真似したいんじゃない?フランスではよくある光景らしい。たけし>>続きを読む

スターマン/愛・宇宙はるかに(1984年製作の映画)

3.6

ボイジャーに搭載されたゴールデンレコードを受け取った宇宙人が地球を訪ねてくる。宇宙人が最初に聴くロックはチャックベリーという痛快なドラマは何故か改変されている。テレビ放送にはもってこいのソフトなSF。>>続きを読む

オーケストラ・リハーサル(1978年製作の映画)

4.2

オーケストラ版の『動物農場』か。バイオリンはエリート意識が強く、トランペットは派手好みなどパート毎にキャラクターが与えられていて面白い。しまいには指揮者を追放し民族自治を唱える者やメトロノーム原理主義>>続きを読む

ハロウィン(1978年製作の映画)

4.0

とにかく電気を灯けようぜ!クローゼットのシーンの既視感が凄いけどコレがオリジナルなんでしょうか、カッコ良かった。墓石とか意味あるんか分からんけどヒエ〜でした。キャラが立ってるし幕引きは敢えて中途半端。>>続きを読む

ジプシーのとき(1989年製作の映画)

3.6

ユーゴ版ゴッドファーザーとの指摘がすでにある。子供を使って小銭を稼ぐせこいヤクザ。子供がまぶたの冥銭を盗み、この土地の人たちがまだまだ同じことを繰り返さなければならないことを暗示する。そんな筋よりイメ>>続きを読む

おなかすいた、寒い(1984年製作の映画)

3.8

とにかくお腹が空いていて寒いことだけは確かな二人。たらふく食べたり布団で眠ったりしなくても漠然と愛があれば満たされるのではないかと思い、愛らしきものを試してみるがやはりお腹が空いて寒いので次の食事と寝>>続きを読む

悪徳(1955年製作の映画)

4.0

ハリウッドの内情暴露?夢見すぎやろ。最初は窮屈に感じたワンシチュエーションがあけすけな罵詈雑言の推進力でぐいぐい展開してく。スタジオに脅迫される俳優、なんて設定は話のきっかけ切り口に過ぎずこれは悪魔的>>続きを読む

サテリコン(1969年製作の映画)

3.6

紀元1世紀のロードムービー。一筋のストーリーはあるが、主題の違う場面がつなぎ合わされている。群衆がケチャを唱える中ババア相手に勃起を強いられるのキツい。本当にそういうシーンがあります。ホドロフスキー同>>続きを読む

男性の好きなスポーツ(1964年製作の映画)

3.5

意地っ張りな男女のやり取りに猛烈にエロを感じます。これもめぞん一刻かはたまたアンジャッシュか。釣りをしたことのないHow to釣り本著者が釣りレースに出る話。湖の上を漂う寝袋の中で雨の音を聞いている。>>続きを読む

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)

3.6

アパートの住人たちから騒音の苦情を受けた男が少しずつ病んでいく。自分と同じく他の住人から責められているババアが登場し、彼女が真偽の分からない証言をしたことにより人間不信に拍車がかかる。藪の中的展開。ゴ>>続きを読む

コックファイター(1974年製作の映画)

3.4

モンテヘルマン、ウォーレンオーツ、ハリーディーンスタントン、ロジャーコーマンとその筋の方にはたまらない顔ぶれ。このメンツが闘鶏だけで一本撮ってしまった。
各地で開催される闘鶏大会に移動して参加してくの
>>続きを読む

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

4.0

メキシコの歌曲がいっぱい聴ける。ワイルドバンチと賞金稼ぎと政府軍と革命軍とアメリカ軍が入り乱れて殺し合いをしてて、善悪という基準が最初からない。撮影時のマッドな逸話も納得の銃撃戦は確かに凄い。しかし西>>続きを読む

ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.6

シャイニングしかり精神的にまいっちゃう人を見るのは楽しい。これはディカプリオが精神安定剤を手放せない状況。スコセッシはスピードありすぎて後に残らないことが多い気がする。それも諸行無常、もののあはれ。音>>続きを読む

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

3.8

最後の最後でおっさん臭い口説き文句が出ちゃったのもご愛嬌ですな。アル中の酒断ちが割と主軸になってる。狭い町を行ったり来たりする間に、それぞれのキャラに合わせた見せ場を作ってあげる。空間の移動が少ないと>>続きを読む

ダークマン(1990年製作の映画)

3.5

手塚の鉄の旋律を思わせる、悲しき出自のヒーロー。サムライミのチャンピオン連載少年マンガ感、なんなんやろな。たまりませんが、人気が出ないのも分かる。もっともっと暗いストーリーでえげつない復讐劇にしてリメ>>続きを読む

反撥(1964年製作の映画)

4.2

原題の訳は嫌悪の方が話に合っている。映画の中の事実と心象の切り替わりがホラーになっており、嫌悪感や恐怖症を映像にしてしまっている。冷たいカメラが見てたり見てなかったりする日常が彼女の頭の中ではグロテス>>続きを読む

狂い咲きサンダーロード(1980年製作の映画)

4.5

mancooooo。なるほどこれはたけし。喋り方と野次だけでむっちゃ面白い。全部覚えてしまいたい映画、ずっとでかい音で音楽が鳴る。頭悪すぎる地名字幕。しかしバトルスーツのカッコいいことよ。

大病人(1993年製作の映画)

3.4

おとんはこの映画を観たことがあったのかな。最期に大きな仕事を残しておくのも一つのやり方ではある。伊丹十三はもっと人間嫌いな人だと思ってたけど違うのかな。胃に陽の光が差すようなブランデー、美味いでしょう>>続きを読む

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.5

特別面白かったわけじゃないけど、開けた缶ビールを一口も飲めないまま終わった。田口トモロヲいい声。鉄男にも日常がある瞬間はちょっと面白い。石川忠の音楽がベタに非凡で最適解。