怪獣映画の撮影技法としては拙いと思うが、その拙さが逆に魅力になっている。キングコングにはマスコットキャラクター的な親しみやすさがある。
この作品を見て、改めて自分はシュルレアリスムを苦手としていることがわかった。ただ、作中の不条理要素は好み。
正直期待外れだった。ミュージカルとしてもファンタジーとしても微妙。カタルシスが全くない。
盲目的な愛国や殉死が美化されていた時代にこうした反戦映画があったという事実は興味深い。果たして当時の人々はこの作品をどう受け止めたのかが気になる。だが、90年の時を経てそのメッセージ、及びメッセージを>>続きを読む
この作品を見て数分でカメラワークとカット割の巧みさに驚かされた。同時代の映画とは異なり画面に動きが多くメリハリがついている。
ストーリーはシンプル過ぎるが、説明が過不足なく盛り込まれていて素晴らしい>>続きを読む
この映画にはさまざまなアイデアが盛り込まれており、その全てが十分に掘り下げられているとは思わないがその点に関しては傑出している。映像に関しても、アニメ、ミニチュア特撮を上手く織り混ぜレトロフューチャー>>続きを読む
初っ端の場面の衝撃で他の場面が弱いと感じてしまう。コラージュのように組み立てられたこの作品はカオスを安易に演出したいだけのように思える。
形式主義の究極のような作品。タイトルが示す通りリズムに着目してみたが、まあ確かに映像だけが持ちうる旨味を獲得していると思った。しかし、映画の構成要素はそれだけじゃないでしょと言わずにはいられない。内容>>続きを読む
映画というよりは映像資料に近いと感じる。市井を映し出すだけならリュミエールが既にやっている。映画的に優れているとは思えなかった。
サイレント映画は具象的事象を扱うのに向いていないながらも、カット割りと演出、最小限の字幕によってそれを克服している。喜劇として優秀でベタながらもうまく作品としてまとまっている。個人的にはチャップリンよ>>続きを読む
金持ちの女の誤った判断によって周りがどんどんと崩壊していく。語り口が非常にソリッドで見やすい。また、女が明日の新聞に自分が乗る妄想をするシーンでは、この時代にはない(少なくとも自分は見たことがない)斬>>続きを読む
1話ごとを1週間おきに上映していたらしいので一気見するのはしんどかった。映画というよりドラマ。
脚本と舞台装置が相まって夢を見ているかのような気分になった。第一次世界大戦後の世界(ドイツ)の不安や淀みがうまく表れていた。ただ、字幕説明と同じテンションで奏でられる音楽が作品の雰囲気を阻害している感>>続きを読む
同時期に作られた『愉快な百面相』に比べてはるかにクオリティが高い。初期ストップモーションの傑作。
意欲的な作品だという理由で同監督の作品群の中で一番好き。
クロースアップが最初に用いられたとされている作品。映画への没入を高める上でとても重要な成果を挙げた作品だと思う。