battutaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

2.0

ボウイの”Modern Love”が流れた瞬間、嫌な予感がしたが、案の定主人公は走り始め、カメラは横移動を始める。

「汚れた血」を軽々しく模倣した罪は重い。

ワンダーウーマン 1984(2020年製作の映画)

2.0

トランプを模したペドロ・パスカルのキャラクター造形が楽しい。
80年代の雰囲気はとても良く出来ている。
ガル・ガドットが出ていないシーンのほうが面白いとは如何に。

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

2.0

夜のシーンなどクラシカルな画面作りを目指すのはよいのだが、画面が充実すればするほど、ヒロインの衣装や光る鞭といったアメコミ要素がノイズになってしまっている点で、そもそもコンセプトが違うのではないか。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

これと「ミッドサマー」によって、2020年はフローレンス・ピューの年と記憶されることになった。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

冒頭のロボットダンスから、エンドクレジットの水風船割りまで。
一切弛緩しないテンションが凄い。
乱痴気パーティ・パワーで押し切るわけでもない。
ハイスピードカメラ/長回し/アニメーション。
撮影技法を
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夏、至るころ(2020年製作の映画)

2.0

ご当地映画としての必要十分条件は満たしており、しばしばショットの正確さに驚かされるが、その先が見えてこない。

落ち着いた、収まりのよい、は結局小手先のものではないか。
監督の名前で救われている部分が
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.0

バイクに乗った二人組の異物感。ストレンジャー。
正体不明が醸し出す恐怖から一転、彼らが怯える展開になる恐怖。

グラウベル・ローシャは観たことありません。

無頼(2020年製作の映画)

2.0

後藤組。創価学会。野村秋介。伊丹十三。
羅列されるだけのエピソード。
音楽の使い方は絶望的にダサい。
しかし井筒の意地はある。
嫌いではない。

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

夜の祭り。堕胎。ヴィヴァルディ。

暖炉の前、裸で紫煙を燻らすノエミ・メルランの、肉付きのよい腹こそがエロス。

罪の声(2020年製作の映画)

1.0

どうしてもカメラを動かしていないといけない理由があるのか。
フィックスで決めるべき画で、ことごとく画面が揺れる。

台詞も多過ぎる。
すべて口に出して言わないといけない理由は何か。

TVドラマにおい
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木枯し紋次郎 関わりござんせん(1972年製作の映画)

3.0

前作より紋次郎自身の悲哀をフォーカスするという選択により、全体的に綺麗にまとまってしまい、前作にあったいびつな魅力は半減したが、市原悦子がその屈折した性根で気を吐いている。

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

5.0

クライマックスの屋外銃撃戦。
倉庫の駐車場。手前に自車。奥にトラック。
簡素で明快なロケーションと配置。
派手な仕掛けは何もなく、銃弾と台詞の応酬が続く。

トラックが動き始める。
慌てて手前の車も走
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さくら(2020年製作の映画)

4.0

矢崎仁司の尖ったエロスと、松竹の十八番ホームドラマの奇妙な掛け合わせ。
兎に角ずっと泣いていた。

三白眼を並べた兄妹はいずれも好演だが、高低に振られ続ける感情を演じ分けた吉沢亮をこそ讃えたい。
玄関
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

3.0

実際にハーマン・J・マンキーウィッツが『市民ケーン』の脚本をどこまで手掛けたのかは知る由もないが、我々多くの観客同様、フィンチャーもまた、かの作品はウェルズの功績によるものだと意識しているように思える>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

2.0

ブラムハウス印だけあって、序盤のリレー形式の主人公交代、その後の敵味方入り乱れての心理戦は秀逸だが、敵が判明してからの中盤以降は凡庸。

女渡世人 おたの申します(1971年製作の映画)

4.0

夜。雨。港町。
”日陰の花”にふさわしく、闇と水が映える画面構成。

修羅の群れ(1984年製作の映画)

3.0

実在の組織。オールスター。斜陽の任侠映画。
制作にあたって相応の苦労があったであろうことは想像に難くないが、この時代にここまでの作品を仕上げたのは、やはり山下耕作の力だろう。
では「無頼」(2020)
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無垢なる証人(2019年製作の映画)

3.0

弁護士。自閉症。法廷。親子。真犯人。
相変わらずサービス満点の韓国映画。

白昼の無頼漢(1961年製作の映画)

3.0

黒人と混血児。
銃撃戦のロケーションが西部劇的なのも良いが、各々が対立する屋敷内での構図が印象的。

ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

5.0

ただの日常会話にも拘わらず、人物は踊り、カメラは縦横無尽に動き回る。ロケーションの制限などないかのように(=パノラマ)。
他方、繰り返し挿入される高層ビルディングや街の外観は、頑なに無機質を守り、箱庭
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木枯し紋次郎(1972年製作の映画)

4.0

噴火。暴風雨。海上。島。
どこかアンバランスなロケーションと画作り。

江波杏子の倒錯と、渡瀬恒彦の狂気。
ニヒリズムではなく、あくまで見世物としての残酷絵巻。
股旅という名の地獄巡り。

いびつで退
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沖縄やくざ戦争(1976年製作の映画)

3.0

千葉真一のオーバーアクション。
実録路線には不釣り合いだが、作品のテンションを高めることには成功しており、奇妙なバランスを保っている。

激動の1750日(1990年製作の映画)

2.0

見ている間はそれなりに面白いが、今となっては渡瀬恒彦しか記憶に残っていない。

女咲かせます(1987年製作の映画)

3.0

森崎得意の日陰の人間たちによる人生謳歌だが、ケイパー・ムービー的な爽快感と引き替えに、猥雑さが醸成する昂揚感は控えめ。

ミッドウェイ海戦(1942年製作の映画)

3.0

ジョン・フォードにとっては実際の戦争もまた、映画の一部なのだ。

PMC ザ・バンカー(2018年製作の映画)

3.0

傑作「テロ、ライブ」同様、ワン・シチュエーションには違いないが、その割にはキャラクターが入り乱れて焦点がぼやけてしまった印象。

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

3.0

後半、夜の廃墟の戦闘シーン。
照明弾が照らす光と闇の対比。
ワンカット風のカメラワークよりも、ロジャー・ディーキンスによる撮影の白眉はここだろう。

囚われた国家(2019年製作の映画)

3.0

SF的ギミックを活かしながら「アルジェの戦い」をリブートするという意欲作だが、熱量よりも諦観が出てしまっているあたりが勿体ない。

空に住む(2020年製作の映画)

4.0

地に足のついていないキャラクターたち。
移動ショットの少なさ。(多部の通勤カットも、電車しか映らない)
意味ありげな空虚な会話。

まさに"空に住む"が如き、不可思議な浮遊感で映画は構築されている。
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

自作映画の上映会。
金庫のあるバックヤード。
船貨物の箱の中。
灯の消えた病室。

いつにも増して、闇が印象的。
そしてそのすべての闇を経験したのは蒼井優だけなのだ。

上映会の闇の後は、笑顔。
バッ
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