こねこさとるさんの映画レビュー・感想・評価

こねこさとる

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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.6

ブラック企業に勤めるやさぐれ女子。タバコは手放せなくて口が悪くて男勝り。
本人の印象とは真逆のタイプを見事に演じていた永野芽郁ちゃん。
すごくすごく上手だし新しい一面を見た感じもしたんだけど、あの透明
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楽園の夜(2019年製作の映画)

3.4

家族思いであんなに純粋そうな人なのに、なぜ極道に足を踏み入れたんだろう。

ラストシーンからも分かるように、済州島の美しさや名物である水刺身をフューチャーしたい側面もあったんだろう。中盤はなかなかのゆ
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.9

何にせよ子供の健気な姿には敵わない。しっかりと泣かされた。
三半規管が弱い自分としては、飛行機が墜落しそうで真っ逆さまに落ちて行く描写や、Gがかかって辛そうな乗客の様子を、ハラハラしながら口を開けて観
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スピリットウォーカー(2020年製作の映画)

3.7

前情報なしに観たことによって、話が進むにつれて不得意分野だったかも?と思い始める。
けど何やら不思議な世界。
新種の麻薬の設定は若干の無理があるものの、ユン・ゲサンのキレキレ格闘シーンが観れて嬉しい。
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名もなき野良犬の輪舞(2016年製作の映画)

3.6

新しき世界鑑賞後に観てしまったことで、それと比べつつ観てしまった。

イム・シワンの顔の綺麗さが刑務所の荒廃した雰囲気と合っていないためにずっと違和感。決して喧嘩が強そうにも見えないし、一目置かれる存
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新しき世界(2013年製作の映画)

4.2

勢揃いした名優たちのマフィアぶりがたまらない。
とことん裏切りの映画だったけど、ジャソンとチョン・チョンの関係性だけは本物だったのか。
ラストシーンのチンピラスタイルから一転、あんだけ沢山の下っ端連中
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オットーという男(2022年製作の映画)

4.1

常に眉間にシワが寄っていて怒ってる。
家の周りをパトロールしては、隣人でも誰でも文句を言う。
こんな気難しい爺さんいるいる!と思わせるトム・ハンクスさんの味わい深さ。

瞳の中には悲しみをたたえていな
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ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.9

ガル・ガドットさんが良い。
彼女のための映画みたい。

絶大な力を私利私欲に目がくらんだ悪から守ろうと戦うヒロインの王道ストーリーではあった。
とはいえカーチェイスや格闘シーン、かなりの迫力ある映画に
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SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

3.9

思いの外、壮大なスケールの映画で予想のできる展開ではあったものの楽しめた。
そしてお馴染みの役者さんがたくさん出演していて嬉しい。

ギホンの過去の後悔や死にたくないと抗う人間臭さと優しさ。
それに対
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ハッピー・デス・デイ(2017年製作の映画)

3.8

予想外にもホラー、サスペンス、タイムループと混ざった映画だった。
それにしても初日(1回目?)のヒロインはクズだなー。ルームメイトの手作りした物をあんな風にするか?そして超尻軽女だし。

ところが朝目
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.7

なんといったらいいか。
心の表層部分をスーっと撫でて流れていくような感じの映画。

不遇な人生を必死に生きてきた人の顛末はこうなるのか。
是枝監督の訴えたい事は大半が事実としてあるけど、おそらく大多数
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.9

異なるエレメントが共存していくのは難しいかと思ってたけど、違う部分があるからこそ惹かれ合う事もあるし、触れ合う事もできる。
異なる人種でもお互いを理解して尊重してこうよ、という教訓なんだろうか。

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カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

3.5

カールじいさんの短編。
空飛ぶ家の時もそうだけど、自分の父と亡き母を重ねてしまって簡単に泣けてしまう。

久しぶりのデートにアタフタしてるじいさんと、犬流のもてなしをレクチャーしてるダグがとても可愛い
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悪魔を見た(2010年製作の映画)

4.0

まだこんな映画があったなんて。

目が肥えてきているつもりでいたけど全然甘かったなー。
痛いしグロいし酷い、残虐そのものの一連の犯行。まさに人の心なんて持ち合わせていない悪魔の所業の繰り返しで、映画半
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目撃者(2017年製作の映画)

3.6

まーずい現場見ちゃったなー。
いや酒も入ってるし目の錯覚かも。
気のせいってことにしとこ。

というか早く通報して。

イ・ソンミンさんのビクビクした表情と行動が緊迫感を増してる。
またもや韓国警察の
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.5

この世の中では正しい事を訴えても、モヤの中に石を投げ入れるようなものでその行方はうやむやのまま。
正義感があっても馬鹿を見るということなのかな。
いかんせん寝不足で観てしまったのが失敗。
画面暗〜い。
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母性(2022年製作の映画)

3.7

ミステリー要素の強い映画かと思いきやそうでもなく、ダークな展開で暗い映画になるかと思いきやそうでもなかった。

母性って何?と問われたら、人の中に生まれつき備わっている本能ではあるけれど、どのタイミン
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.6

ホラー、サスペンス、悪魔祓い、ゾンビ…ジャンル分けするにも色んな要素が入ってて、謎に包まれた映画だった。

よそ者が来てから悪い事が起きるようになった、って所から始まる田舎の村での出来事。噂が噂を呼ん
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

上流階級に生まれてこなくて良かったわぁ。
地方出身の上京組とも違う、ド庶民の都民て辺りが一番気楽なのかも。

都会の名門一家の枠に閉じこめられ、自分のやりたい事がなんなのか考える時間もないまま見合い結
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男と女(2016年製作の映画)

3.8

こういう不倫街道一直線な話って、結局不倫でしょ自分勝手で一時の感情に流されてるだけ、といつも胸くそ悪い気持ちで観てた。

けどなぜだろう。この映画に関しては純粋な恋愛映画のように清い心で観てしまった。
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

ミナリ、ミナリ、ワンダフルミナリ。

ミナリとはセリのこと。
雑草みたいにどこでも育ち、金持ちも貧しい人も誰でも食べられる。キムチ、チゲ、汁物に入れてもいいし、具合が悪い時には薬にもなる。
逞しく育つ
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希望の灯り(2018年製作の映画)

3.6

主人公の寡黙さ、荒涼とした風景、スーパーの整然とした陳列棚など、映画そのものが静かにそして淡々と進んでいく。

日々を繰り返し同じように過ごしているように見えて、さざなみのような心情の変化を、ゆったり
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

今の世の中、少なくとも日本ではトランスジェンダーの人達がいかに生きづらさを感じていることか。
そのストレスや苦悩は、正直理解されにくく想像することしかできないけど、寄り添う事はできるだろう。
実際にト
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生き残るための3つの取引(2010年製作の映画)

3.4

またまた韓国のクソ警察ぶりが思い切り表現された映画。

ファン・ジョンミンさんもマブリーもすごく良いんだけど、出てくる人達がみんなやたら暴力ふるうし怒鳴り散らすわめき散らすシーンが多くて辟易してしまう
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殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.5

運悪く殺人鬼に目をつけられてしまったギョンミは聴覚障害者。無音の中、夜の住宅街を追い回される様子はもはやホラー映画。

なぜこんなにも人がいないかねー、と不思議なくらい誰ともすれ違わない。そしてまた警
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キル・ボクスン(2023年製作の映画)

3.9

オープニングから頑張って日本人の役やってるの、まさかのファン・ジョンミンさんじゃん。どんな使い方?
そして日本語のニュアンスがなんとも。

若干先行き心配になったけど、チョン・ドヨンさんやっぱ好きだわ
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.4

日本でリメイクするとの事で韓国版が気になり観た。

なんだか警察官とはいえども清廉潔白、法令遵守とはいかないもんなんだー。
リアルにこんなに警察内部事情が荒廃してたら末恐ろしい世の中だわ。

序盤での
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13人の命(2022年製作の映画)

4.0

前々から思ってはいたけど、私は狭い空間に長くいられないタイプだ、とつくづく感じさせられる映画だった。

タイのタムルアン洞窟で実際に起きた遭難事故。サッカーチームの少年たちとコーチの13人が洞窟探検に
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.1

結婚するよりも離婚する方が労力が要る、と離婚経験者は言う。
その事がとてもよく分かる映画になっている。
冒頭の、円満だった時代のシーンがすごくハッピーで理想的な家庭を映していたからこそ、崩壊後の苦しさ
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ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.4

私には難解な、何を訴えたいのか理解不能な映画だった。

アダム・ドライバーの存在感。あれ?こんなお腹出てる人だったっけ?というのも含め良い味出してる。

何しろエンディング。これ映画館で観てたら途中退
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.8

震災によって家族を失い家を失い、先行き分からない不安の中で見つけた新しい家族。
ひっそりと身を寄せ合って生きていた彼らの絆の物語だった。

登場人物の全てが被災者で、それぞれが辛い経験をしてきている。
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

4.5

長い長い旅も終わりに近づいている。

過去、1夜で三部作ぶっ通し上映会を銀座?有楽町?に観に行ったことを思い出す。
さすがに夜から朝にかけて、休憩はさみながらもキツかったわー。未見である王の帰還まで睡
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

4.2

やっぱりアラゴルンかっけぇ〜!と思わず唸ってしまう。

やや中だるみ感は出てしまうものの、戦闘シーンの迫力、壮大さ、20年前に作られた映画とは思えない程の映像のクオリティに新鮮さすら感じる。

三手に
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

5.0

DVD三部作セットを買ってしまうほど、どハマりした約20年前。

プライムの新シリーズが始まったことで、ロード・オブ・ザ・リング熱が再燃。やっぱり面白い!

多種の種族が寄り集まって旅に出る、なんとワ
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記憶の夜(2017年製作の映画)

3.9

映画が始まってから終わりにかけての印象がガラッと変わり、演者のキャラクターもコインの表と裏のように様相が変わる。
そう長くはない映画の中で魅力的な展開が起きたのが予想外だった。

まさか事実があんなに
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藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

3.8

タイトルまんまの映画だった。
やっぱ愛とか恋とかじゃなく、お金が無いことには人間生きていけないのよね。人の心の真髄を見た。

たちまち人が死んでいく、この韓国映画の気持ち良さ。主演のチョン・ドヨンさん
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