本作がなければ、白人社会の中で黒人としている事の怖さがどう言う事なのか分からなかっただろう。
ここまで既存のホラーのフォーマットを使って、全く新しくて新鮮な物を見せられる物なのか!前半のジワジワ来る違>>続きを読む
個人的には「ミッドサマー」の方が好み。
だけど超怖かった。
ヤダヤダ、やめてやめて、のオンパレード。
上を向いたら母が。
ノートを燃やしたら父が。
鹿を避けたら妹が。あの鈍い「ゴン」が耳から離れない。>>続きを読む
色、クリーチャーの絶妙な気持ち悪さ、世界観、はぐれ物、世界に対する批評性はデル・トロ作品の特徴だが、それが見事に名作童話「ピノキオ」に落とし込まれていた。
時代設定を両世界大戦においた事で、その残酷さ>>続きを読む
先ず、本当の金持ち、この映画の言う所の「貴族」とはこう言う人々なのか、と言う発見。
そして、その貴族にも、田舎のごく普通な家庭にも、一定の距離を持って良さと嫌さが描かれる。ジャズ好きの女を語る男、家族>>続きを読む
一言で言えば「フィンチャーによるヒッチコック映画」。どこに連れて行かれるのか分からない怖さ、サスペンスはヒッチコックの十八番だが、そこにフィンチャーの主人公に対する距離感が加わった結果、ヒッチコックに>>続きを読む
今敏作品、全作網羅。
日本のアニメとしての快感と、映像作品としての素晴らしさが同居していた。カット毎に声を上げる程、映像がキマっている。雪の上を走るシーン、時代(主人公の出演作品)が変わるシーン等が兎>>続きを読む
1960年4月16日3時1分前、君は僕といた。この1分を忘れない。
映画には色々なジャンルがあるが、本作のそれは「詩」だと思う。言葉に落とし込む度にその魅力が損なわれる。
人の顔のアップ、懐かしさ>>続きを読む
タイトルの出方が滅茶苦茶かっこよくて最高。
震災をテーマにした本作だが、東日本大震災への言及は余り予告編等の段階で言われていない。然し、その補助線がないと大変見辛い作品に思えた。とは言え、知った上>>続きを読む
公開2日目の鑑賞もあり、お祭映画ってこう言う事か、と初めて実感した。
MCUはある程度は観て来ているし、前作の映画史的な重要性もある程度は理解しているので、どうしてもチャドウィック・ボーズマン亡き後の>>続きを読む
個人的に特別な映画体験だった。
日本にいない間に公開された為に見逃していた本作。閉じてしまう直前のギンレイホールにて鑑賞。土曜だったのもあってか、満員だった。映画好きな人たちが集まって観ていると言う感>>続きを読む
以前観たロン・ハワード監督作品「ダ・ビンチ・コード」と「ソロ:ア・スター・ウォーズ・ストーリー」が余り好きではなく、その2作もそこまで記憶に残っていないのだが、映画好きの友人の強い勧めで本作を観た。結>>続きを読む
カラフルで絵がとても綺麗。夕焼けや空の美しさ逆光には目を奪われる。カラー映画を創る事ってどれだけ色に気を配れるかでもあるのだな、と木下恵介監督作品等を観ていても思う。
然し、思想的には本当に相容れない>>続きを読む
妹とジャームッシュ好きの母と、ハロウィーンに観た。
映画好きが映画好きの為に作った様な映画だった。
反物質主義やMAGAに対する批判等のメッセージと、「ナイト・オブ・ザ・リヴィング・デッド」、「スター>>続きを読む
スティーヴン・スピルバーグ監督作品への目配せだとか、日本アニメへのオマージュだとか、UAP (未確認航空現象)が神、目と女性器のメタファーであるとか、立っている靴であるとか、考察のし様は幾らでもあると>>続きを読む
終始御伽噺的で綺麗な絵とは裏腹に、話は重く暗い。それを絵力と主演のハーレイ・ジョエル・オスメントの可愛さでカヴァーした様な作品。
スティーヴン・スピルバーグは本作をスタンリー・キューブリックから受け継>>続きを読む
怪獣映画と言う体を取って、公害、格差、就職難、学歴社会、公権力の暴走、近代韓国史の引き摺る問題等の当時の、そして今にも通じる韓国の社会的なイシューを取り込むそのポン・ジュノ監督の手腕には本当に驚く。>>続きを読む
皆に、とりわけ日本人には観てもらいたい一本。
難民の話以前に、家族物、青春物として面白かった。何回か泣いた。
鏡の前で主人公・サーリャがやる事が最初と最後で異なり、それが美しくて希望が見えた。
木は最>>続きを読む
本作は、復讐物と言うジャンル映画である一方でフェミニズム映画でもある。近年そう言う映画が増え、ひとつのジャンルとして成立するまでになった。いい事だと思う。そして今や、サブジャンルまで出来ている。そして>>続きを読む
「ドライヴ」を初めて友人に紹介されて一緒に観た時、ニコラス・ウィンディング・レフィン監督の世界観に惚れた。
そして東京で彼の過去の作品を上映している事を聞きつけ、いてもたってもいられず駆けつけた。「ド>>続きを読む
つくづく映画館で観たかった。
正直今更新作を創る事に対する疑問もあったが、本作には意味しかなかった様に思う。
本シリーズに対する、ウォシャウスキー姉妹の本意ではない解釈が広がった今、「マトリックス」と>>続きを読む
スティーヴン・スピルバーグの「ウェスト・サイド・ストーリー」の250頁以上にわたるパンフレットを読んでいる。映画を創ると言う事は、とても労力、思考、人手とお金が必要だ、と言う事をこの映画とそのパンフレ>>続きを読む
この古典的な語り口はここで始まったのだろうか等、最早今となっては当たり前な話な為、ここまでやられるとどこが凄いのか判らない。では翻ってどこが凄かったのかと想いを巡らす。巨大なセット、沢山のエクストラ、>>続きを読む
この映画の舞台にも成っているデトロイトとニューヨークに数ヶ月前に行っていた。何気ないカットが場所や一緒にいた人々思い出させる。「あいつらとここ行ったなぁ」と。
結論から言えば、私は本作に一目惚れをした>>続きを読む
正直、最後のドーナツ屋のくだり以外、ひとつの映画としてはイマイチだったと思う。が、それ以上にドーナツ屋のシーンはMCU史に残る名シーンだった。それ以外はメイおばさんが死ぬくだり等、ご都合主義に見えるシ>>続きを読む
何故「キューブ」の後に、胸糞悪い終わり方で評判の本作を観たのかが分からない。評判は聞いていたので、心の準備は十二分にしていたつもりだったが、甘かった。と言うより、他の部分を考慮していなかった。私個人の>>続きを読む
カナダ映画を観るのは多分初めて。
「ソリッド・シチュエーション・ホラー」と呼ばれるジャンルの中では「ソウ」と並んでカルトな人気を誇る作品。「ソウ」にも言える事だが、低予算ながらカッコよく、ぶっ飛ぶ作品>>続きを読む
ウォン・カーウァイ作品を観るのは3作目にして、彼の映画が好きだと言う事を確信した。粗い画面、暴力的なまでの愛、官能的なキャラクターと話、色、撮影等、今やればダサくなりかねない、少し時代を感じる画面が何>>続きを読む
現実の、今にも通じる当時の日本の隠喩として、深作欣二監督映画として、1作目「バトル・ロワイアル」が好きだ。暴力的で、力強く、気持ち悪くてどこか可笑しい。暴力映画を好き好んで観る事は余りないが、日本映画>>続きを読む
日本に来て1本目。
東京の、必要以上の情報量、東京の魅力のひとつでもある可愛くない建物たち、行き交う人々のギスギスした様子は、北欧の大自然に1年いた私にとってはとてもしんどいもので、逃げる様に映画館に>>続きを読む