力士ホラー。昔レンタルビデオで見たなあ。劇場で観る日が来るとは。バブル期、商社。高価な絵の売買をする部署。元力士のシリアルキラー。殺される社員たち。生き残りにも死者にも理由はない。
隅々まで不穏で素晴らしい。やっぱり映画館で観ると音が違う。生活そのものが不愉快なノイズに増幅されていく感覚。でんでんが交番で同僚を、さらっと射殺するシーンが一番好き。
いわゆるピンク映画の一般劇場公開版を想像していたら、特殊造形クリーチャーやらロボ的なアレやらが登場する、とても野心的で複雑な死のイメージの溢れる映画で、とても良かった。
前半が余りにも退屈。しかも説明し過ぎに思えたりして。60分でもうちょっと刺激的であれば、と。長谷川博己は十分エロくて二階堂ふみは特に話し方が良かった。
クリストファー・マッカリー。ベラルーシで始まる。イルサ登場。クソかっこいい。ベンジーは完全にお姫様になる。
不気味と言うよりかわいらしい、死んでない人達による幽霊譚。自由な物語、自由な映画に癒された。