コメディでありながらも、いつもの、いや初期の北野映画的構図になぜか心安らぐ。全体的に緩く、不穏な空気は隠されている。でも感じる気配。
ブラッド・バードなりのディズニー世界観の愚直な解釈と、古き良き未来、ケープカナベラルのロケット発射台が解体される現在地からその未来の奪還についての優しいSF。良かった。
ずっと狂ってて、お祭りで、倫理も神話も笑いもグロテスクも血もゲロも混ぜてワンプレートでどーん!な迫力。面白いなあ。
香港、サイバー感満載で始まったけど、あくまで夜、銃、女でソリッドに進む。あの銃撃戦、そしてラスト、良かったなぁ。
本来は対立すべきではない同士の対立劇をミニマルな反復で描く。でも簡単に対立ではなく連帯を!とならないところがとても現実的で示唆に富んでいる。闘争ではなく、彷徨のような土曜と日曜。
優しくて悲しい、電脳時代のおっさんの為の童話。これでもかとテリーギリアムな絵の連発で、シビアなメッセージと癒しの女。とても良かった。
第9地区、クロニクルの系譜ではなく、もっと閉じた電脳的で切ない話として理解した。主人公の名前のニックはNICってことかな。異なる世界への接続経路。
絶対に笑ってはいけない潜入捜査、大学編。俺もアイスキューブが上司の警察署に入って潜入捜査して生きていきたい。
Design for Livingってタイトルからして最高なのに洒落ていて幸せな気分に包まれてミリアム・ホプキンスちょう可愛くて本当に素晴らしい。しかもよく考えるとかなり狂ってる「設計」。
最高にグルーヴィ。PTAの映画の中で一番好きかもしれない。ピンチョン原作だから、というわけでなく、いつでもPTAはアメリカ文学の感触があったけど、今回は特に強烈だった。そして優しい。