biwacovicさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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彗星まち(1995年製作の映画)

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何年ぶりに見ただろう。『天国か ここ?』の後に見ると、あの光景の30年前はこんなに死に取り憑かれた若者たち(まんまリバーズエッジとか)だったのかと感慨深い。もう死んでしまった人たちも映画の中に生きてい>>続きを読む

天国か、ここ?(2023年製作の映画)

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缶チューハイとともに現れる天国。カメラ、音響、音楽、声へのエフェクトで天国はなぜか自然に説明される。もういなくなった人たちと、少しの間語り合う。その普通のセリフに、彼ら彼女らの名前を呼ぶことに、こんな>>続きを読む

青の稲妻(2002年製作の映画)

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タバコ吸いまくり、自転車、バイク、酒、1ドル札、理髪店の奥、様々な構成要素が全て良い。邦題はよくない。北京五輪が決定する瞬間、テレビを見てる人たちのシーン良かった。ポップソングのような人生。呆然と生き>>続きを読む

プラットホーム(2000年製作の映画)

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旅芸人の記録in中国。絶対に主人公顔じゃない主人公が良い。後のジャジャンクー映画の要素は既にここでほぼ描かれているような気がする。時の流れ、田舎、開発、民営化、家族。階段を降りる、坂道を登る、列車を追>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

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1994年。台北。表面的には豊かで、色々探してみたりする若者たちは滑稽だが真剣で、あんな朝の風景は見たことがあるような気がする。2日間の物語。マルカム・ラウリーを少し思い出しながら見た。

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

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ディズニー/ピクサーが描き続ける世界の最新版。はっきりと多様性と共生について。我々は皆全て移民(もしくはその子供たち)である、と宣言し、そこで生まれる軋轢を乗り越えることを目指す。本筋と関係ないけどガ>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

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マイエレメント上映前の短編。高齢化する世界を反映して(?)カールじいさん、デートのお誘いの巻。ダグかわいい。よい相棒。

空山霊雨(1979年製作の映画)

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大僧正の後継者選びと、その寺にある三蔵法師の経典の奪い合いが交差する話だが双方が上手く絡むわけではない。冒頭の寺院内の移動シーンと、最後の美しく妖しいバトルシーンが素晴らしい。動きは超人的でも、戦闘の>>続きを読む

大輪廻(1983年製作の映画)

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台湾巨匠傑作選2023にて。3話構成のオムニバスで胡金銓が第一部の監督。これだけ異様にカッコよくて、二部と三部はかなり面食らう。何度輪廻転生しても愛し合う2人と、それを阻止する男の話。

バービー(2023年製作の映画)

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グレタ・ガーウィグがバービーを撮るという時点で強烈なフェミニズム映画になることを予想していたけど、その予想を超えて更なる深みと皮肉と笑いと優しさに溢れていた。スティーブン・マルクマスとルー・リードのく>>続きを読む

0課の女 赤い手錠(1974年製作の映画)

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ラストバトルの映像はかっこよくて美しかった。敵は全てが出鱈目、警察も頭が悪過ぎてビックリする。とりあえず丹波哲郎が悪人ということだけは確か。

晩菊(1954年製作の映画)

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成瀬巳喜男の映画版。初めて見た。原作に別の短編を足している。主人公は守銭奴だし他のおばさんたちも愚痴やら陰口だらけだが不思議と陰鬱な印象はなく、戦後をサバイヴする女たちの映画に見えるから不思議だ。

最も危険な遊戯(1978年製作の映画)

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脚本はぼんやりしてるけど、撮影、音楽(大野雄二かっこいい)、そして優作の暴力と疾走がスタイリッシュ。しかし組織側も警察も無能すぎるやろ。。

インビジブル(2000年製作の映画)

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ポール・ヴァーホーヴェン。透明人間になったら即座にエロ目的で行動する。全体的に知性的な人が見当たらない。特に教訓もない。人間なんてこんなもん感がすごい。

放浪記(1962年製作の映画)

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あんまり放浪はしない。原作からダメンズウォーカー的部分にフォーカスしたような作り。高峰秀子がちゃんと性格も容姿もまぁまぁ悪い芙美子になっててすごい。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

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トムはもちろん、脇役の銭形警部的役者までみんな見せ場があるのがいい。空港の屋根走るだけで泣ける。フィアットのシーン最高。ベンジーへのクイズ責めも萌える。イルサの件は許さない。まさにトムクルーズ一座の世>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

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先日dommuneで見た爆笑シャイニング鑑賞会がとても良かったのでシャイニングとドクター・スリープを連続で見てみたらやっぱりすごく楽しい。キングは幽霊譚を書いてるのに、キューブリックは超能力とDV親父>>続きを読む

娼婦ケティ(1976年製作の映画)

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ポール・ヴァーホーヴェンの1975年作。この時からヴァーホーヴェンはこうだったんだぁ、と、なる描写満載。ド貧困、汚物、性器、汚い人間ばかり。ルドガー・ハウアーも丸出しになる。でもケティは健気で強い。一>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

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ブラッド・バード。クレムリン爆破される。ドバイのシーンなどで狂気の実写映像が確立されてほぼ現在のフォーマットになる。ベンジーが完全にイーサンのコントのパートナーとして機能している。

ミッション:インポッシブル3(2006年製作の映画)

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JJエイブラムス。悪役のフィリップ・シーモア・ホフマンが素晴らしい。「ラビットフッド」なるマクガフィンが最後まで謎なのも抽象度高めで楽しい。ベンジーがついに登場。

ミッション:インポッシブル2(2000年製作の映画)

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ジョン・ウー作品。やたらとアップとスローモーション。6作中もっとも話もショボく、アクションもつまらない。

ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

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新作公開されるし、過去作復習と思い先週一気に6作品見た。第1作はブライアン・デ・パルマ。イーサン若い。ちゃんと合成でアクションやってるし、後に狂気のシリーズになる予感はない。

スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

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久しぶりに見たがやはり素晴らしい。これディズニーで配信してるの凄いな。知能ゼロ映画の体裁で、戦時のプロパガンダをコケにしまくる。虫だけでなく人も虫ケラのように死んでいく。

カラビニエ(1963年製作の映画)

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架空の国の「王様」の命令で戦争に行く。いろいろなモノが手に入るから。極端に戯画化された戦争の中で、銃声が鳴り続ける。手紙の朗読のおかげでとてもわかりやすい。可愛らしく、愚かで残酷。

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

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80年代ゴダール。わりとストーリーがちゃんとある。繰り返される波。裸体多め。弦楽四重奏と映像のミックス。やはり眠気に誘われる。デカいラジカセ持ったゴダールはかわいい。

サントメール ある被告(2022年製作の映画)

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ル・シネマ渋谷宮下にて。再現ドラマではなく法廷劇を演じるドラマにしたことで、彼女だけでなく彼女に吸い寄せられてしまった人たちを描く。更にそれに吸い寄せられる映画の観客、という構造。裁判記録そのままがセ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿の夢、妄想、傲慢、正義、興奮、老い、過去その他諸々が詰め込まれて、圧倒的なイマジネーションで迫ってくる。
インコの国は何の比喩か?もちろんジブリ帝国でもあるし、日本のアニメ界なのかもしれないし、
>>続きを読む

赤い闇 スターリンの冷たい大地で(2019年製作の映画)

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ホロドモールを目撃した英国人記者の物語。後に書かれるジョージ・オーウェル『動物農場』と接続して語る。彼はなぜ無事だったのか?不思議だったがガレス・ジョーンズはその後満州の取材中に殺されている。完全にN>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

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2人の会話、3人の会話、4人、5人と増える。横並び。流石に5人の時は向き合ってた。みんなある程度は本音を言い、ある程度は何かを語らず、それでも何かしらモノは作るしマッコリのボトルは空いていく。最後は放>>続きを読む

0線の女狼群(1960年製作の映画)

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国立映画アーカイブにて。東京マジでこんなに危険な街なの?!から始まる地獄めぐり。万国の搾取されし女性よ団結せよ!な強引なラストに向けて、割と細部は粗く進む。丹波哲郎の死に方よ。

ミュンヘン(2005年製作の映画)

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ベストオブ映画欠席裁判でスピルバーグの人体破壊描写フェチぶり等についての言及があったので見返してみた。確かに容赦ない。でもマチューさんの組織とか、ハニトラの女とかかなりエンタメよりの演出で、やっぱりど>>続きを読む

火宅の人(1986年製作の映画)

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原田美枝子も松坂慶子も今や朝ドラのおばあさんかあと思いながら何故か久しぶりに見た。檀一雄自身の不倫生活を書いてお金にする生活。更に死後に映画化。今だったら炎上系。それもまたよし。

エロス+虐殺(1970年製作の映画)

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その昔に見た時はとにかくアヴァンギャルドで難解な映画という印象だったが、大杉栄も伊藤野枝も日陰茶屋事件も知識として十分に持った状態で見るととても分かりやすくて、純粋にクソかっこいい構図とか音楽を楽しめ>>続きを読む

映画監督とは何か(2008年製作の映画)

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神宮外苑いちょう並木を歩く岡田茉莉子と吉田喜重のシーン!吉田喜重を松竹時代、反メロドラマ、近代日本三部作など時系列で概観する。

戒厳令(1973年製作の映画)

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シネマヴェーラで吉田喜重。多分見たのは2回目。極端な絵は覚悟していたが、一柳慧の音楽は忘れていた。宇宙からの信号のよう。かっこいい。安田善次郎暗殺に始まり、二二六事件までを描く。高橋是清の暗殺シーンは>>続きを読む