biwacovicさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

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グウェンのドラムで始まる。目が喜ぶ。脳が喜ぶ。至福のアニメーション体験。ドラッグのような映像、アクション、音楽、テクスチャ、あらゆる情報量と密度に圧倒される。カッコいいスパイダーパンクはダニエル・カル>>続きを読む

現代好色伝/テロルの季節(1969年製作の映画)

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2人の刑事が、ある男をテロリストだと目星をつけて盗聴、監視し始めたら、男はずっと食って寝て女2人とセックスばかりしている。コントのようでもあり、唐突なラストも含めて面白い。

スローなブギにしてくれ(1981年製作の映画)

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80年代。今見るとお洒落で豊かで、同時に粗暴で貧しくも見える。ラスト良い。

処女ゲバゲバ(1969年製作の映画)

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もうすぐ解約するFODで若松孝二シリーズ。自衛隊の演習場のような荒野、磔、セックス、銃撃
、とにかく裸で走り回る。「安心してください」の完全に逆。

新宿マッド(1970年製作の映画)

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これも未見だった。1970年の新宿の風景いい。音楽いい。内ゲバ、革命のための革命、空虚。出演者たちが火炎瓶の扱いに慣れてるのが時代を感じる。

新日本暴行暗黒史 復讐鬼(1968年製作の映画)

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若松孝二で見てなかったやつ。津山事件モチーフ。シンプルな復讐劇。村の人々は昼間からヤリ過ぎるが、そのおかげで襲撃しやすい。

カード・カウンター(2021年製作の映画)

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オスカー・アイザック良い。映画を見る前に必要な知識はカードではなくアブグレイブ刑務所について。強欲なギャンブラーになるのではなく、勝率を少しでも高めようとする努力。ギャンブルを勝利のカタルシスではなく>>続きを読む

アシスタント(2019年製作の映画)

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素晴らしい。87分、緊張感が続く、名前を呼ばれないアシスタントの一日。ジャンヌ・ディエルマンのようにひたすら続くのは丁寧な「仕事」の描写。もちろんブルシットなジョブ。恫喝と懐柔で構成される搾取と支配の>>続きを読む

マックス、モン・アムール(1986年製作の映画)

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ずっと避けてきたがここまで見たら仕方ないと覚悟して見た。で、やっぱりこんな感じになるよね。。異色ではあるが、なんとなく緩めのコメディのような。

愛の亡霊(1978年製作の映画)

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これは更に面白くない。でもカンヌで監督賞。愛も欲も快楽もなく、ただ恐怖と罰だけが待ち受ける地獄。

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

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大島渚マラソンもいよいよ終盤。今見てもやっぱりそんなに面白くはない。ハードコアでポルノでずっとワンコードのノイズのような構成はすごいが。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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とてもよかった。無為に過ぎてゆく夏の時間と、ぼんやりと姿を現す死の予感。北野武のソナチネを思い出しながらみた。映画が終わってからダメージが徐々にやってくる。もう2度とカラオケでlosing my re>>続きを読む

儀式(1971年製作の映画)

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「満州男」と書いてマスオが語る、特殊な、あるいは普遍的な日本の家父長制の呪いと盲従と反抗の物語。凡庸な主人公の女神たる律子が純真→淫美→眉無しの狂気へ至る過程はとても平易に描かれている。美しい美術と撮>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

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ミニマムな舞台の上で、特殊に見えて普遍的な支配と搾取の構造とそれに対抗する手段について会話する「だけ」の話。そのシンプルさが美しい。大切なのは言語、記録。そして行動。祈りも赦しも何もしてくれない。

FUNAN フナン(2018年製作の映画)

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1975年からのカンボジアの数年間。クメール・ルージュ。強制労働。恐ろしい時代をフランス語の台詞、アニメーションで描く。余りにも愚かで残酷。脱出はあるが希望はない。

悪霊島(1981年製作の映画)

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U-NEXTにて。これは配信版なので最初と最後のビートルズは原曲がかからないらしい。確かにカバーなの不自然だと思った。鹿賀丈史、室田日出男、古尾谷雅人みなスタイル良くてかっこいい。ロケ地の島の断崖、岩>>続きを読む

ヴァルハラ・ライジング(2009年製作の映画)

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2009年のニコラス・ウィンディング・レフン作。ヴァイキングの主人を殺した隻眼奴隷が、クリスチャンたちと旅をする。海を渡り辿り着いたのは褐色のインディオたちのいる世界。ローラン・ビネ『文明交錯』にも通>>続きを読む

ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

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スミス解散にショックを受ける若者たちの一夜。優れてはいないが優しい映画。自転車のファンたち良かった。やたらメタルとかを馬鹿にするあたりは若き日の自分と重なって楽しい。あと1987年の設定で「ニルヴァー>>続きを読む

死刑執行人もまた死す(1943年製作の映画)

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これもハイドリヒ暗殺事件が題材だった。フリッツ・ラング。亡命後の1943年作ということはまだ戦争中。事件から1年。実際はこの映画よりももっと悲惨なことが起こっているが、映画にはほんの少しの救いがある。

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦(2016年製作の映画)

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ハイドリヒ視点はゼロで、ガブチークとクビシュのパラシュート降下から始まる。他にも『ナチス第三の男』との違いは、リディツェ村の虐殺シーンは台詞で説明されるのみ。アタの年齢、最後の教会のシーンの死亡順がお>>続きを読む

ナチス第三の男(2017年製作の映画)

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『HHhH』読了直後に見ると、小説がなんとか避けようと苦心するナラティブの誘惑に映画がいともたやすく屈服しているのがわかる。このような屈服を批判する小説を、更に映画にするのだから恐ろしい。

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

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横尾忠則なんとも言えない存在感。ウメ子はクールで美しい。俳優たちはセックスの話ばかりする。怪しいアジトのような紀伊国屋書店。騒乱の新宿。文字の入り方かっこいい。

夏の妹(1972年製作の映画)

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珍しく明確なストーリーがあると思ったら、結局最後は空想的な浜辺の会談とでも言うべき世界へ。日本/沖縄/異母兄妹/不在の父。そしてあのラストシーン笑うわ。

TAR/ター(2022年製作の映画)

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特に後半ずっと面白かった。少しずつ追い詰められたのか、それともとっくに詰んでいたのが露わになるだけなのか。上り詰めること、権力とは何か。ヘーゲルの主人と奴隷の話とか色々と考える。最後はとてつもなく優し>>続きを読む

麻雀放浪記(1984年製作の映画)

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目黒シネマにて。映画館で見たのは初めて。戦後間も無い上野界隈の再現性。80年代に作られた映画であることを忘れそうになる。ガンダムで例えると真田広之がアムロで鹿賀丈史がシャアだなと思いながら。麻雀がモビ>>続きを読む

蒲田行進曲(1982年製作の映画)

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目黒シネマにて。35ミリフィルム上映。途中からずっと号泣。本当に好きな映画だと再確認。支配と服従の構造でしか人間関係を構築出来ない悲しさ。それでも生まれる愛情と時に反転する立場。それらを圧倒的なスピー>>続きを読む

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語(1970年製作の映画)

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敢えてなのか常軌を逸した棒読み台詞、ループする展開。あいつ=私 を延々と議論する終わらない会議のよう。かっこいいと言えばかっこいい。昔の国立競技場周辺や平河町周辺の風景。

はりぼて(2020年製作の映画)

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アマプラにて。ユーモラスな音楽でなんとか笑える演出を施してあるが、写っているのは震えるほど酷い現実。まだ恥を知って辞職する議員がいるだけマシとさえ思ったり。最後にも希望は感じず、終わった国の終わった地>>続きを読む

帰って来たヨッパライ(1968年製作の映画)

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過激な脚本。トリッキーな構成。これがフォーククルセイダーズ主演作。そんな時代および大島渚凄い。

無理心中日本の夏(1967年製作の映画)

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ネジ子すごい。堂々たる台詞と身体。美術もすごい。アジトとのアジトらしさ。ロケーションも全ては観念的な日本の夏。

ウイークエンド(1967年製作の映画)

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追悼ジャン=リュック・ゴダール映画祭にて。最高に面白い。ゴダールの映画で1番好きかもしれない。カーアクション、不倫、階級闘争、スプラッター、不条理ギャグ。遺産相続狙いの週末の旅から、人類史の終末まで軽>>続きを読む

小さな兵隊(1960年製作の映画)

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追悼ジャン=リュック・ゴダール映画祭にて。記録。