mさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

髪結いの亭主(1990年製作の映画)

3.0

素直に気持ち悪いと思ったが、なぜか余韻が残る作品だった。
……こんな嫁欲しい、と思ってしまったよ笑

圧倒的変態映画。
おフランスはセクシャルなものを真っ向から真剣に描くので、それはそれで面白いと思っ
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罪と女王(2019年製作の映画)

4.5

人はそんなにも残酷になれるのかそんなことを呆然と思ってしまった作品。
静かな狂気だ。

私と好みが似ている方がレビューしていて気になった作品。
大好きなミシェル・フランコ監督『母という名の女』に似てい
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

4.5

映画は娯楽だと再確認した作品。
けれども、その中にアート的側面があり、政治的側面もあり、詩的でもある。
不思議な感覚と、共にこれが本来あるべき姿なのではないかと思った。

ジャン=リュック・ゴダール監
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ペトラは静かに対峙する(2018年製作の映画)

4.0

芸術だけが世の中に許されている暴力だ、と感じた作品。
ひたすらに重いがそれでも温かくなるラストに、ペトラを応援したくなる。

フォロワーさんに薦めて頂いた作品。
最近自分が好きになる作品の系統をフォロ
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ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ(2006年製作の映画)

3.0

ルパンに関してはホント申し訳ないけど、感想が甘くなるんだ。
惚れた弱みだ、ホントこの一味は愛してる。
一味になりたい。

今作は栗田ルパンだけが交代した作品。
今も次元を続けて下さっている小林清志さん
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(2007年製作の映画)

2.0

若かりし頃のグザヴィエ・ドラン監督を見られる作品。
今作で、ドランさんは監督ではなく俳優として出演している。
この作品からドランはセクシャルな問題について目覚めたのか、或いは今作より前からそれを感じ今
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軽蔑(1963年製作の映画)

4.0

なぜ、世界には男と女しかいないのか、を考えてしまった作品。
分かり合えないからこそ浪漫があるとも言えるが……。

デヴィッド・リンチ監督の作品『マルホランド・ドライブ』のラストにも使われたシレンシオと
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.5

どこか捉えどころのない前半から見事に伏線回収を果たし、すっきりとまとめ上げた後半。
虚構の世界をこんな美しく残酷に見せ付ける監督大好きだ。

『ロスト・ハイウェイ』で味をしめたデイヴィッド・リンチ監督
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ANON アノン(2018年製作の映画)

2.5

@「私に秘密はない
見せたいものがないだけ」


二転三転する、というよりはイベントが多い。
その割に起伏が少ないので少々退屈してしまう作品。

『ガタカ』『トゥルーマン・ショー』など手掛
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ゾンビと花束(2015年製作の映画)

2.0

普通のゾンビ、という新しい作品なんだけどそれが斬新かと言われたら悩む。
そしてあえていうならチープかな、って気がする。
普通のゾンビ、って書いて意味不明なんだけど笑
普通の(人間的な)ゾンビ。
tof
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最後の望み(2014年製作の映画)

3.0

これは辛い作品だなぁ。
腹立たしくなるし、ラストの泣き噦るシーンは胸が苦しくなる。
いろんなことに激しく感情を揺さぶられながらも冷静に「どうしたらいいか」と悩む主人公は立派だと思う。
20分という短い
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ブラック・ボックス(2020年製作の映画)

2.0

どれだけ早くアイデアを作品に仕上げるか、アイデアに著作権が無いという意味が分かる。
そんな作品。

ドラマ『ブラック・ミラー』がいかに早くこの手のSF作品を面白く作ったか、というのを感じた今作だった。
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ノクターン(2020年製作の映画)

2.0

『ブラックスワン』と比べられるのは随分と腹が立つ作品。
映像美を抜いたら、なにも残らない。

はじめてAmazonが制作した映画を観た。
正直、何番線じかしら?と思ってしまった。
『ブラックスワン』に
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見下ろすとそこに(2018年製作の映画)

2.0

ACジャパンみたいな作品だった。
確かに社会問題や問題提起になるかもしれないが、この誇張した極論はあまり好きじゃない。
確かにこんな感じに世間は冷たいのかもしれないが、ブラックな話を描くのならもう少し
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ザ・プレイス 運命の交差点(2017年製作の映画)

3.5

観終わってもなお余韻が残る作品。
今作に明確な答えは残されないが、それを私たちはどう噛み砕くか問われている気がする。

はじめにね、可愛い子がいるなぁ……、この子どこかで見たことあるなと思っていたら『
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dot the i ドット・ジ・アイ(2003年製作の映画)

3.0

爽快そして痛快な作品。
映画というよりかは映像作品だけれど、それでも楽しめる。

カルメン(ナタリア・ベルベケさん)は恋人のバーナビー(ジェームズ・ダーシーさん)と結婚することに。
カルメンは独身最後
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.5

あー!!くっそ好き!!
と皮肉的なラストカットで叫んだ作品。
人間の深淵を覗いてしまった。

リューベン・オストルンド監督作品、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』を先に観て、面白かったのだけど癖が強いな
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バウンド(1996年製作の映画)

3.5

レズビアンという先入観に騙されてしまい、あまり楽しめなかった作品。
タチ(攻め)とネコ(受け)、という姿のままストーリーを進めて欲しかった。

『マトリックス』をきちんと観ていないからここでのレビュー
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シモーヌ(2002年製作の映画)

4.0

ある意味、狂気である作品。
メリーバッドエンドに見えてしまい、心底、恐ろしく感じた。

アンドリュー・ニコル監督作品。
『ガタカ』『トゥルーマン・ショー』などのSFヒューマンドラマを得意とする監督。
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

2.0

考察などが好きな人向けだけれど、どうも既存のものから外れない気がする作品。

村上春樹さん原作、納屋を焼くという作品を大胆にアレンジしたものらしい今作。
読んだことないのに村上春樹さんの匂いがしたのが
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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

4.0

フリッツ・ホンカは、あの場あの選択から逃げることは出来なかったのかと酷く胸を痛めた。
エンドロールまで観て欲しい作品。

実在したフリッツ・ホンカさんという人間と、彼が実際に起こした殺人事件を描いてい
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トランス・ワールド(2011年製作の映画)

3.0

アイデア光る作品。
少々気になる部分もあるが、面白かった。

OPの赤いクラシックカーを豪快に走らせ、パンクファッションに身を包んだ女性が見えてこれから起こる事にワクワクした。
このOPはとてもオシャ
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レベル16 服従の少女たち(2018年製作の映画)

2.5

この手の話には稀な運営側が哀れな作品だった。
彼らの過去を少し知りたいと思ってしまう。

バズっていた今作を鑑賞。
予告PVやジャケット、SFスリラーというジャンルから察するにタネはなんとなくわかって
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グレタ GRETA(2018年製作の映画)

3.0

お願い!ふたりとも仕事選んで!な作品。
このふたりじゃなかったら、観る人少ないんじゃないかな。

仕事選んで!って思ったけど、ニール・ジョーダン監督作品なの?
え、どうなさった?脚本が駄目だったのかし
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血のお茶と紅い鎖(2006年製作の映画)

2.5

宗教的な意味合いを感じさせるが、それ以上につまらなさを体感する作品。
もっとダークさを散りばめても良かったのでは?

完全にヤン・シュヴァンクマイエル監督作品だと思って観てしまった。
違う監督だった…
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もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)

4.5

私のバイブル。
酸いも甘いも噛み締めた監督による厳しい作品。

まず大前提として、今作を観る前にチャーリー・カウフマンさんの手掛けた作品を観て欲しい。
『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』『エタ
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母親たち(2018年製作の映画)

3.5

淡々とした狂気。
本当に狂っていた方はどちらなのか?

アリスとセリーヌはお互いを親友だと思い、隣同士に住む仲。
ふたりの息子同士も仲が良く、お互いに思いやる日々が続いていた。
が、ある日不慮の事故に
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反撥(1964年製作の映画)

4.5

合間に挟まれる陽気なジャズ音楽がここちよい。
究極に削ぎ落とされたシンプルな作りの中に、キャロルの心情が浮き上がる。

ロマン・ポランスキー監督、初期作品。
近年の作品が私にはドンピシャだったので初期
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ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

4.0

考察、ということ柄はまったくもって無意味であると痛感した作品。
圧巻であり、そして清々しい。

観たいみたいと言っておきながら、敷居が高そうで観るのを躊躇っていたリンチ監督作品。
デヴィッド・リンチ監
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愛を複製する女(2010年製作の映画)

3.0

余白が多くまだら模様のような作品。
レベッカはなにを思っていたのだろうか。

邦題と思い込みが損をさせてしまっているように思う。
原題は『Womb』子宮らしい。
SFのようなジャケットや邦題がミスマッ
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特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)

2.0

2時間サスペンスドラマ、って感じがする作品。
もう少し話が入り組んでいてもよかった気がする。

未解決事件の書類を整理しろ、とだけ言われたがカールはその未解決事件を解決させようとアサドという相棒と奔走
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

4.0

サイコとかいうより、こういう生き方でしか生きられない男なのだろう。
そう思うと彼は本当の愛を知っているのだろうか。

いいね、良い映画。
色使いやカット割り、音楽など観ていて楽しい作品。
なんだけどス
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エレファント・ソング(2014年製作の映画)

3.5

家庭環境、そして愛について語られる作品。
とりあえずドランの演技力が凄まじい。

新進気鋭の監督、グザヴィエ・ドランが「これは僕だ」と出演を希望した今作。
彼の作品を観ている人間たちは、彼が今作に出た
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.5

愛情と支配、それに揺れるか弱き女。
かと思いきやアーティスト肌で気紛れな彼女の人生を描いた作品だった。

有名な不倫映画。
そして官能な作品だと聞きいつか観たいと思っていた作品。

だけど、不倫相手(
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まともな男(2015年製作の映画)

4.0

正しい生き方とは?
まともと異常の境は?
ラストの涙に胸を締め付けられる作品。

このジャケット本当に最高だよね。
この疲弊した主人公の顔。
そしてタイトルよ。
もろ好みだわ、と思って鑑賞。
人間の感
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.0

新鮮であり、緊張感あり、愛がある。
退屈さを感じさせない二転三転する脚本が見事な作品。

U-NEXTでポイント使って観たのだけど、その3日後ぐらいにNetflixで配信していて「失敗したー」とちょっ
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