富と知恵が仇となって、殺人鬼なのかテロリストなのか。村社会の団結が産み落としてしまった鬼。好青年のこめかみにじわじわと角が生えていく様に、寂しがり屋の女たちの優しくも妖艶なぬくもりが刺激を与える。カウ>>続きを読む
どうやらシリーズものの最後から観てしまったようだ。それでも、音楽を生み出すというプロットが好きだから、楽しい。時空を超えて、自分と向き合う感覚も面白かった。
人をメインに構図を決めると、全身が映らないメガロドンのデカさに興奮してしまうのだが、なんといってもパーフェクトなステイサムが圧倒的にかっこいい。ステレオタイプなグローバル集団というパニック映画のお約束>>続きを読む
嘘をつけない、嘘を見抜けない彼たちに代わって、彼女たちは、現実を虚構で上塗りし、今という世界を創り続けている。娼婦も妻も母も皆、彼女であり、不器用な笑顔で、何とかそれを続けていられる苦悩を、彼らはいっ>>続きを読む
不穏な闇夜も、愛または欲望の前ではただの接吻。明かされる秘め事も淡く、嘘や裏切りもまるで人間のようだが、陽の光を浴びることの出来ない薄明さが美しい。
悪魔が最後に笑っていたら、結末としてはやるせない。死よりも重い罰はないのだろうか?と思ってしまう、私の中にも悪が伝染してきたかのように不愉快であった。
過去は失敗し、未来には破滅しかない。そして現在は、無秩序である。まるで、YOHJI YAMAMOTOのコレクションのようなディストピアの中で、徐々に姿を現す新世界秩序。しかしながら、そこになにか新しい>>続きを読む
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冒頭の肉片が飛び散る銃撃の後、その場から立ち去る馬車の屋根の上に、歯の形をした立体看板を見つけた瞬間、もうすでに確信した。fucked up 最悪で最高だ。口笛の音色の似合う男前。
永遠という言葉の悲しき宿命に、それを手に入れられない生命たちが、記憶という抵抗をしてみせる。本物を知ってしまったその時から、忘れることの出来ないものができた。人肌が恋しい時、あの温もりがあたえてくれる>>続きを読む
11年ぶりに人と目を合わせたら、それが蒼井優でした。見慣れた街に一滴のセンスが垂らされて、その滲みていく模様と、切り取る着眼点の面白さ。または、どことなく感じる、日本人監督の映画のような確信のない既視>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
イヤミ、サザエさん、ねずみ男、横尾忠則、、『レディ・プレイヤー1』級の友情出演で、サービス精神旺盛なエンターテインメントと虫プロの芸術的な曲線美。小ボケが過ぎるけど、冨田勲の電子音が過ぎる(テレポーテ>>続きを読む
Sun Raの映画なのでヤバいのはわかっていたけど、想像をはるかに超えるヤバさ。音楽活動の軸にもなっている思想と啓蒙。ドキュメントではなく、言うなればSF映画の枠におさまる感と、ブラックムービーのトラ>>続きを読む
こんなにもかみ合っていないのに、人生は、世界は、偶然のような必然、または必然のような偶然で、進んでいくのだと、まるでどこかを切り取ることで映画が出来てしまう妙技。そして、どうしたってお洒落におさまって>>続きを読む
モゴモゴと内輪ノリ、ヘラヘラと青春裏街道。全然、ついていけなかったのに、皆の、大っ好きって熱い気持ちに感動した。これでもなく、あれでもなく、それなんだよな、答えは。だから友達って大切なのよ。
ベタというか、オリジナルというかはさておき、怪奇の創造性に、なぜか笑ってしまえるのは良いことだと思うし、犬鳴村って意外と近くなーい?って、突っ込みを入れられてしまうのも、楽しい。一人で見るより、二人以>>続きを読む
なぜ制服のシャツの色が白いのか、なぜ教師に混ざって白衣をきた大人がいるのか。誰にも邪魔することの出来ない心の尊さと、精一杯の汗に、その理由が何かを教えてもらったような気がする。青い空と同じように、白い>>続きを読む
この世に生まれて唯一約束されているのは、喪失という悲しみであるように、喜びや希望はそれに抗っていることにすぎないのだろう。先人たちは、人生を自足の歩みのように例えるけれども、現代を生きる僕にとって、そ>>続きを読む
娘チョイス、Exactlyキムタクのやーつ。なんだけど、長澤まさみで観てられた。あ、あと、勝地涼の配役ね。
幸福の完成と思えたものが、不変であるほど時の流れは優しくはない。弾けたパズルの一片同士が、寂しさ故か引き寄せられるのも必然のように、逃避行のような愛の刹那。不倫愛といえども、決して倫理を失ったわけでは>>続きを読む
精神なんて見えないものをカタにはめようとすること自体、人間は弱いものなんだ。感情と思考が互いを知って恋に落ち、誰にも見えない愛に翻弄されながらも、最後にそれを感じとれるなんて、素敵なラブストーリーだな>>続きを読む
牛、関係ないというか、ただのトリガーに過ぎず。群衆、結局、人間社会の愚かさを終始露呈する。誰一人として好感のもてなさが、習慣・風習・伝統を膿のように絞り出すあたり、これはグローバリズムのプロパガンダか>>続きを読む
何事も無かったかのように堂々と松方弘樹が別役で出演してるのは良かったけど、結局全てお縄落ち。警察や世論を相手に、仁義もただの暴力として片付ける結末が、大きくなり過ぎてしまったこの物語のカオスを表してい>>続きを読む
くねくねと曲がりくねった外道ばっかりの世界を、侠道が真っ直ぐ通っていくのがスカッとして気持ちがいいし、なぜかかっこいいと思ってしまう。善悪はっきり分かる配役が最高。ついにシリーズ初の、続、で終われない>>続きを読む
A.M.4:00、この映画のように。車窓から見える、静寂の空に場違いのように輝く月や、誰もいない静止画のような街並みが、まるで自分の為にあるかのように自惚れながらクールな気分に浸っていると、二人きりの>>続きを読む
生から死へとつながった膨大な1冊のたった数ページにすぎない日常に、クリスタルのような輝きをあたえる病。終末を予感させる世紀末へのカウントダウンが始まった90年代にしかないあの時の空気をもう一度吸い込ん>>続きを読む
おでこに交した口づけが、悪夢への封印を解いてしまったかのような純心。かすれた口笛の音も、哀哭も、必死に生きる証のようで、不憫でならない。
しかしながら、狂いまくった千葉真一のこの喋り方はなんだろうか>>続きを読む
楽しい時間。至極のエンターテインメントパレードが過ぎ去った。エスプリかぶせ芸の失笑の嵐に抱腹絶倒(禿げた眼鏡の男性、素人じゃないな)。そして、誰よりも笑いの渦を巻き起こす、スポットライトに照らされたジ>>続きを読む
ロキサーヌ・メスキダが観られるのならなんだっていい。というのと、ミステリーを途中でやめられるほどクールじゃない。ということ。IQ高いとついていけるのかもしれないゲームからサイコへのグラデーション。やっ>>続きを読む
損傷からくる苦痛に意識朦朧とした浮遊感と、社会との疎外感とが、生と死の境に曲線を引く。生きるということが、まるでトリップとなんら変わらないかのような時の流れ。川は流れてどこどこ行くの。重ね合わせた幾つ>>続きを読む
the shape of animation to come アニメーションくるべきもの。といったところではないだろうか。1959年フリージャズを聴いた人達の驚きはこんなだったのではと思い馳せる。音楽>>続きを読む
20億年先の人類からメッセージ。20年後の生存も危惧する現在からは少し緩めの計算式な未来感に、興醒めと思ってしまったが、原作ものだったのを良い意味で完全に忘れてた。人物を一度も使わず、現実にある異空間>>続きを読む
安定の中の無意識は嘘の安心を生み、見失いそうな存在意義を考えさせないように助けてくれる。しかし、無限のような時間、すなわち暇は、残酷にも無気力を露呈し、存在意義をこちらに問いかけてくる。虚構の中で本当>>続きを読む
皆麻薬が大好きだってことくらいかな、あとはよく分からない。それと、音楽が苦手だった。
いたずらな思いつきが、口からこぼれて驚かせる。都合が悪い事を聞かれたら、最高の微笑みで、はぐらかす。
四人(こども一人)+故人一人の交差点が綺麗な渦を描く。時と成長とともに流れる物語に、人生のスパイ>>続きを読む
某国は何時も、若者を戦場に送っている。PTSDの友人の治療のためか、やっぱり自分が飛びたいだけなのか、スペースレベルのマリファナを吸いにいた時のトリップ。マンキー面が好感触。ジェットコースターのように>>続きを読む
ジメジメの対義語は、ピカピカでしょう。見たことのない色をした光の落下、家族、父ニコラス・ケイジ。見たことあるよなヒューマンドラマのフィルターをかけてみると、とてつもなく怖い。怖いのに美しくて気持ちが良>>続きを読む