青さんの映画レビュー・感想・評価

青

最期の祈り(2016年製作の映画)

4.0

決断を下すのは、医師だけでも家族だけでも本人だけでもなく、その場に居合わせた全員である。ただし、医師が方向性や見通しを示すことはある。その示し方が「こっちの選択肢の方が良い」という誘導であってはいけな>>続きを読む

ANIMA(2019年製作の映画)

3.9

モヤモヤした音楽って、抽象的なダンスと合うよね。Chemical Brothersの『Wide open』のMVと雰囲気が似ている気がした。
箱や改札の意味は分からなかったが、主人公は何かを探し続けて
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スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

3.5

日本語字幕が表示されないトラブルに見舞われたので、英語字幕で鑑賞した。細かい内容は分からなかったが、全体的なストーリーは把握できた。次々と新たな展開がやってくるので、会話についていけなくても、お話の大>>続きを読む

ラン・ローラ・ラン(1998年製作の映画)

4.0

たまたま目に入って鑑賞した。「試合後とは試合前のことだ」のような格言が表示されていたため、体育会系な終わりなき挑戦を題材にしているのかと思ったが、某哲学者による永劫回帰的な発想のもと、愛の理想に向かっ>>続きを読む

寫眞館(2013年製作の映画)

3.5

写真は半永久的に残る。そこに写された表情も半永久的に残る。写された人物が亡くなった後も、その表情は残る。写真は表情をはじめとする何かを後世に伝達する。被写体の一瞬の表情は、意図や目的を抜きにしても、次>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.8

時間について考える時、①立脚点(意識をもつ主体)を常に現在に位置づけるか、それとも②立脚点(意識をもつ主体)の位置を時間軸上で自由に設定するかを想定することができる。
前者①の場合、意識は常に現在にあ
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絶好調(1965年製作の映画)

3.8

何だこの映画。
ぐだくだキャンプを楽しんでいたら、鉄条網で囲われたテントばかりの街に連行(というより収容)され、あてがわれた住所は不快な土地で、他人が作った脱出口から鉄条網の外へ脱出する……という、社
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地球へ・・・(1980年製作の映画)

3.4

原作を流し読みしてから鑑賞。本作は話が詰め込まれている割に、テンポはゆっくりなので、途中眠くなってしまった。
宇宙船が蒸発する描写やテレパシーを使うときの頭が光る演出が不気味でかっこよかった。80年の
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幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

4.0

ある人物の面白おかしい行動が別の人物の面白おかしい行動のきっかけをつくり、その面白おかしい行動が更なる別の人物の面白おかしい行動を導き、この時の面白おかしい行動は始点となった最初の人物の行動に影響を与>>続きを読む

破局(1961年製作の映画)

3.9

快活で陽気な音楽とは裏腹に、「破局」の体現が描かれている。ガサツな男がいかにガサツなのかが、テンポよくコミカルに描写される。ラストの展開は笑えないし、結局結末は明かされないのが、かえって恐ろしくて良い>>続きを読む

キューティーハニーF(1997年製作の映画)

3.8

セクシー、かわいいー、かっこいー!!
全部のハニーに憧れる。綺麗で可愛くってカッコイイ。もちろんサービスショットはあるのだが、女体を全く隠そうとしないのでむしろいい。女の子の放つ綺麗さが、隠すべきもの
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地球の静止する日(1951年製作の映画)

3.6

古典的SFと聞いて鑑賞。
地球における「制圧」とか「征服」がテーマか。宇宙人のための地球征服マニュアルのようだなと個人的には感じた。
地球に宇宙人の言うことを聞かせるためには、宇宙人が地球にとっての脅
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.1

・子どもを失う親の気持ちは分かりたくないな、と思ってしまった。10年は長い。だからこの点数。
・子供の死を匂わせる画にアメリカ国旗を配置するだけで銃乱射が起きたことが分かってしまう。
・シンプルな線で
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狭霧の國(2020年製作の映画)

3.6

閉鎖的な村に伝わる言い伝えと古い慣習を神と外国人差別に結びつけたストーリーだと思われる。革新的な物語ではない。おそらく、この映画の一番のテーマはストーリーよりも魅せ方にある。
見どころはほとんどが人形
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

-

社会批判を目的とした映画や、映画を通して現実がよく見える映画は、現実を参照することで解釈が可能となる映画でもある。
私は最後の描写に対して、フィクションとしても現実を反映した映画としても「よくやってく
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.2

全然分からなかったのだけど、めっちゃ好き。全然分からなかった。ほんとに分からなかった。お気持ちだけ受け取った。おそらく今後も何度か見返すと思われる。夢に出てきそう。というか、かつて夢の中で見たことがあ>>続きを読む

月世界旅行(1902年製作の映画)

3.7

アマプラにて、14分のカラー版を鑑賞。映画の歴史と技法に疎いので正当に評価できない。カメラの視点は固定されており、舞台演劇を鑑賞するかのように観ることができる。
100年前以上前の作品になる。当時から
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ゴジラ(1954年製作の映画)

3.6

特撮モノにあまり触れてこなかったので観た。

背中のヒレ(?)が光る演出は初代からなされていたのですね!
オキシジェンデストロイヤーの作用機序に納得することはできなった(そもそも説明がなかった)。とり
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

平日の朝一の回なのにも関わらず、結構席が埋まっていた。

常に不安がつきまとうことも含めて平穏な日々を肯定する映画だと感じた。
「木漏れ日」という表現から連想されるのは、少なくとも私にとってはキ
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

二人だけが助かったことに納得がいきません。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

決して若くない2人の恋愛模様。二人が身を置く環境は世知辛く、世界情勢さえ終わっている。しかし希望を捨てるには惜しい世界でもある。スーパーの店員同士が示し合わせることなく連帯したように、また事情を察して>>続きを読む

アメリ(2001年製作の映画)

3.4

流れるようにカメラからの視点がぬっとりと動く。水平方向だけでなく、垂直方向にも動く。冒頭でのアメリが川に石を投げる場面では、アメリを真上から捉えていた視線はそのまま垂直方向に降りてきて、アメリ全体を風>>続きを読む

666号室(1982年製作の映画)

3.5

最後のトルコの監督の発言を深読みすると、そもそも本来は映画を撮ること自体が目的だったはずなのに、芸術を生み出すこと、ないし経済的利益を生み出すことが目的となり、現在では映画そのものは手段となっているこ>>続きを読む

アタックNo.1 涙の世界選手権(1970年製作の映画)

3.1

・猪熊監督の登場。
・視覚的なインパクトが優先された作戦や技ばかりで、なぜその作戦や技を繰り広げるのかについての理屈は全くわからなかった。
・世界大会決勝戦の前日なのに22時まで練習しちゃう。しかもそ
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志ず江(2011年製作の映画)

2.5

新しい発想も手法も特に感じられなかった。独自性が垣間見えてよいはずの絵も、よく見かけるゆるふわ系だった。そのうえ、「馬鹿にされる人生」を提示しているようにもみえる。
マイナス方向にしか評価できない。

ハウリング(2013年製作の映画)

3.9

もし私が役者だったら、この映画の主役を演じ切ることは己の腕の見せどころなので、張り切ると思う。実際、役者さんの演技はとても良かった。

未来が過去に干渉することで過去の視点から始まる物語は、そもそもの
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アタックNo.1 涙の回転レシーブ(1970年製作の映画)

3.2

本郷に期待していたのだが、今回は影を潜めていた。
・ハマキ中四天王の四天王たる所以が全く分からなかった。
・大学バレー部の合宿にアポを取って参加する中学生2人、すごい。
・中学生にも容赦しない大原キャ
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アタックNo.1(1970年製作の映画)

3.0

・アンダーフローターサーブ!
・鮎原こずえのキャラにびっくりした。バレー部の練習を「下手だなぁ〜」と思いながら毎日眺めていたことになる。
・早川みどりの身体能力が半端ない。連続壁打ちスパイク(ノーバン
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

長距離移動中に鑑賞。移動の場面が多い映画だったので、私も時間を遡行している気分になれた。
点と点が繋がらないので、もう少し整理したい。
女優さんがとっても綺麗だった。
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分からなくて2
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機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982年製作の映画)

3.8

やっぱりカッコイイし面白い。シャアが最後に乗った機体がダサすぎるのが残念。段々ザクが可愛らしく見えてきた。ソーラーなんとかっていうビーム攻撃が、ほんとにほんとにかっこよかった。
ただ、恋愛要素を盛り込
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

まさかのSF。飛行船(?)のわざとらしいチープさがかえって良かった。「そんなことありえる?」という観客の心理を逆手に取っているともいえようか。最後の最後にタイムパトロールものでしたというオチを設定する>>続きを読む

マスマティックな夕暮れ(2017年製作の映画)

3.8

甦った不良くんが「夜の向こう側を見たかったのさ」と言ったことに対して、ほどほどに賢くなった元不良くん達は「夜の向こうって朝かな」とか「虚数界か」と返す。つまり、比喩が通用していないか、「夜の向こう」は>>続きを読む

機動戦士ガンダム II 哀・戦士編(1981年製作の映画)

3.7

一作目と比較すると作画のレベルが上がっていた。
ガンキャノンで無双するアムロがカッコよかった。ガンダムの機体が優秀だからアムロが強いのかもしれないが、パイロットとしての腕も良いからアムロは強いことを説
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スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

3.8

主人公が登場するまでに結構尺を使っていて、そのことに驚いた。今後どのようにお話の筋がテキパキ進行していくのかと思っていたら、ご都合主義的展開のオンパレードだった。通常であれば、ご都合主義の物語は人間関>>続きを読む

機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.5

ガンダムはもはや古典的作品だと思うので、教養の一環のノリで鑑賞した。
戦闘シーンのアニメがかっこよかった。人型マシーンがライフルと刀を使って闘う姿は確かにロマンがあるかも。
全体的な設定はまだ掴めない
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

4.0

なんて冷たい映画なんだ!なのに、見終わった後に深刻な気持ちにならないのはなぜなのだ!
という不思議な感想をもった。
安っぽい解釈になるのだが、少女は自分の世界に革命を起こしたのだと思う。妊娠の報告とい
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