bluebeanさんの映画レビュー・感想・評価

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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

3.5

大人になった主人公たちが新たな視点でキャンプと向き合っていく姿がすごく良かったです。社会人としての責任を持った上で、やりたいこととできることのバランスをうまくとっていく。その中で仲間たちと協力して何か>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.5

2001年風の冒頭からの、ピンクでミニチュア感のあるバービー人形の世界に入っていくオープニングで一気に引き込まれました。

女性が活躍し、職業、人種、体型などなど、あらゆる差別のない世界の描き方が見事
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怪物(2023年製作の映画)

3.5

序盤は「怪物だーれだ」というフレーズにのっとって、かなりホラーな展開です。登場人物全員がサイコパスに見えてきて怖かったです。母親が学校スタッフと面談するシーンとか、かなりゾッとしました。

そこからの
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.5

宇宙船が荒れて未曾有の事態が起こって数年後の世界。3.11やコロナを経て変化した現実世界も、ミクロのレベルで見るといつもの変わらない日常が続いている。そんな空気感を象徴しているようでした。でも確実に世>>続きを読む

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.0

冒頭に主人公が怪我をするまでのシーンが鳥肌ものでした。オレンジと青のライディングが世界の境界や、人生における乖離を象徴しているよう。そこに一流のダンサーの臨場感ある生々しいダンスが重なります。息を呑む>>続きを読む

グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.0

ゲームの世界から現実のレースに挑むということで、大きな挫折を繰り返しながら奮闘していく話を期待していましたが、思っていたものとは違っていました。ゲームと実際の違いは技術的にはあまり語られません。クラッ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

宮崎駿監督が作り出したイメージをつなぎ合わせたような作品で、どちらかというとオムニバス的な印象でした。フェリーニ監督の『8 1/2』になんとなく似てる気がします。それでも各シーンのビジュアルイメージが>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

事前情報なしで観に行ったのですが、まさかこんな時代設定とは。序盤からドラマ部分が長いなーと思っていたら、最後までドラマが中心でした。戦争を生き残った人間の葛藤を描き、ゴジラはその戦争の象徴として現れま>>続きを読む

BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.0

絵とセリフで演奏の凄さを表現した漫画が、アニメや実写になって実際の音が入ると全然凄く聞こえないというのは良くあることですが、このアニメの演奏は違和感を全く感じさせない本物感がありました。ジャズの即興感>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

アーティスティックなアニメーションの表現が前作以上に洗練されていて、最初から最後まで完璧におしゃれでかっこいい映像を楽しめました。3Dアニメを手書き風にアレンジしていますが、グウェンのいる水彩画風の世>>続きを読む

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.0

車で宇宙まで行ってしまって前作と比較して、なんとなく落ち着きがあって洗練された雰囲気を感じました。それでも十分めちゃくちゃですが。いろんな要素が定番と化していて、もはや様式美の域です。個人的にはやっぱ>>続きを読む

クリスチナ女王(1933年製作の映画)

3.5

男装する女王、身分も国も違う同士の恋愛といった、今ではレンプレ化している設定の古典的名作です。それだけ魅力的な設定だということで、古い作品ながら純粋に面白かったです。

女王や王女がお城の外の世界で恋
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

60歳を越えたトムクルーズが危険なスタントに挑んだ数々のアクションシーンんを楽しむための映画でした。そして文句なく楽しかったです。

観る前はCGでもできるのに実際に撮影する必要あるのか?という疑問も
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

4.0

マルチバースによる過去作のメタ的な扱いはスパイダーマン・ノーウェイホームに続くものですが、マイケル・キートンのバットマンは好きなのでかなり盛り上がりました。個人的に、バットマン & ロビンを観ていなか>>続きを読む

上海特急(1932年製作の映画)

3.5

マレーネ・ディートリッヒとアンナ・ウェイ・ウォンのオーラがすごすぎました。美しいのはもちろんなんですが、男性遍歴がすごそうな背景がさらっと説明されることと、その妖艶な演技によって、ミステリアスな魅力が>>続きを読む

劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる(2022年製作の映画)

4.0

当時TV版を観た時は、溢れる情報を整理できず、テーマ的なものがほとんど理解できませんでした。鑑賞後に巷の考察を見てもわからず、なんとか理解しようと色々考えてなんとなくわかったような気がしていた記憶があ>>続きを読む

劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略(2022年製作の映画)

4.0

TV版の前半の総集編ですが、もともと情報量がものすごい作品だけに、映画の時間にまとめられるのか心配でした。でも観てびっくり、驚くほど自然に編集されていて、ほぼ違和感なく1本の映画として楽しめました。総>>続きを読む

ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

3.5

続編を重ねるごとにカーアクションが派手で非現実的になっていきていましたが、前作がちょっといき過ぎていたせいなのか、逆に少し落ち着きを取り戻した感のある本作でした。氷上のアクションは確かにトンデモですが>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

4.0

象と女性の汚いシーンから始まり、とんでもなく豪華絢爛かつ醜悪で汚いパーティーシーンの長回しが圧巻で、圧倒されました。マーゴット・ロビーが踊るシーン、混沌を維持しながら、彼女を演出するために群衆が絶妙に>>続きを読む

極楽特急(1932年製作の映画)

3.5

見終わってまっさきに出てきた感想は、まるでルパン三世みたい、です。スマートでかっこいい泥棒が、盗みのために美人に取り入るが、本当に恋に落ちてしまう。でも最後はその人のもとから、かたぎの世界から去ってい>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

これは観客の芸術に対する見方とか倫理観があぶり出される映画ではないでしょうか。ターの神がかった芸術家としての側面ははっきりと魅力的に描く一方で、プライベートの闇の部分はたくみに暗示されるだけななってい>>続きを読む

浮草(1959年製作の映画)

4.5

やはり小津監督はカラー作品も素晴らしいです。おなじみのローアングルで、望遠で完璧に均整の取れた画面に、色彩の美しさも加わっていて、それぞれのショットを眺めているだけでも楽しいです。得に本作は赤の使い方>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.5

シベリアに抑留された男が、家族と再会するために必死で生き抜き、その姿を見た周囲の人間も生きる力を得ていくというお話です。このストーリーをベースに、抑留の厳しい状況を結構リアルに描写したり、役者の演技が>>続きを読む

グランド・ホテル(1932年製作の映画)

4.0

ホテルに訪れる人々の様々な人間模様が描かれています。お金、死、恋愛、ギャンブル、誠実さ。人生とは、を考えさせられる映画です。その中でもメインテーマはやはりお金です。貧乏人も金持ちも、性格の良い人も悪い>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.0

前半のストーリーが面白すぎて見ていてワクワク感がすごかったです。拉致された妹マッリに徐々にたどり着いていく流れとか、お互い秘密を持ったビームとラーマの友情とか、展開と演出がエンタメとして完璧すぎました>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

ところどころで見られる平面的で絵画みたいな美しい画面に見とれてしまいました。

特に色彩が美しかったです。電球の光の中で人物の顔だけに月明かりを当てたり、森に敷き詰められた落ち葉の中に青い服の主人公を
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M(1931年製作の映画)

3.5

トーキー初期の作品ですが、音楽がない分、作り込まれた構図の中で小さく動くもの(揺れる鍵など)や効果音に意識が向き、かなり集中して画面を見させられました。また、画面に写っている場所の外の音声をかぶせたり>>続きを読む

民衆の敵(1931年製作の映画)

3.5

冒頭の字幕によれば、本作はギャング個人の悪を描くというよりは、社会問題として描こうとしているです。場面はトムの少年時代からスタートするのですが、そこでは軽い盗みをするまだ可愛げのある少年が描かれていま>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

PCやスマホなどのデバイスの画面だけをつなぎ合わせて映像を作るサーチシリーズのですが、今回もあまりに面白かったです。デジタル上で進むサスペンスの展開はすごいテンポの速さで、息つく暇がなさすぎです。>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

仮面ライダーシリーズについてあまり詳しくないと楽しめないのではないかと心配していましたが、意外と単純に面白く観れました。オタク知識を持っていればオマージュをより楽しめるのでしょうが、それを差っ引いても>>続きを読む

犯罪王リコ(1930年製作の映画)

3.5

ギャング映画の初期の名作です。リコ役のエドワード・G・ロビンソンは不気味で悪そうな良い顔をしていますが、身長が低く小太りで、どこか根本に小物感が漂っている絶妙なバランスが印象的です。圧倒的に格好良いギ>>続きを読む

オットーという男(2022年製作の映画)

3.5

『幸せなひとりぼっち』のリメイクということで、スウェーデン版を当時観ていたのですが、実際ストーリーはほぼ変更はなく、洗練された演出とトム・ハンクスの円熟した演技によるアップグレードという印象でした。そ>>続きを読む

フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

4.0

今ではいろいろ問題あって撮ることができない、すごい映画だと思います。内容的にちょっと観るのが怖かったのですが、見始めるとフリークス達のあまりに自然で日常的な演技の数々に、むしろ愛らしさすら感じたのが驚>>続きを読む

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

4.0

ゴシックホラーの様式を確立した作品ということですが、なるほど、今見ても安っぽさを感じさせない完成度でした。規模も作り込みもすごい研究室のセットもさることながら、怪人のメイクと俳優の演技が素晴らしいです>>続きを読む

今晩は愛して頂戴ナ(1932年製作の映画)

3.5

導入のシーンがとにかくおしゃれでびっくりしました。朝、街の人々が起き出していろいろな生活音を鳴らし始め、それが重なり合ってリズムになり、音楽につながっていきます。トーキー映画の黎明期の作品とは思えませ>>続きを読む

劇場版 Fate /stay night - UNLIMITED BLADE WORKS(2009年製作の映画)

3.0

ただただ戦闘シーンの素晴らしい作画を満喫するための作品でした。ストーリーはTVを端折ったあらすじになってます。それでもラストに明かされる意外な事実はなかなか衝撃的で楽しめました。

あいかわらず現実的
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