mahさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.0

LA、NY、パリ、ローマ、ヘルシンキを舞台に、同時刻の夜、タクシー運転手とその乗客との間で繰り広げられる何気ない会話を楽しむオムニバス形式の映画。

一期一会、その場限りの意味の無い会話でありながら、
>>続きを読む

カランコエの花(2016年製作の映画)

4.0

ある日、唐突に行われたLGBTの授業。ほかのクラスではおこなわれていなかった事を知った生徒たちは、自分たちのクラスの中に当事者がいるのではないかと探り始める。

養護教諭が黒板にでかでかとLGBTと書
>>続きを読む

サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.8

地方都市のショッピングモールを中心に、コミュ障の俳句少年と出っ歯が気になる生配信少女のボーイミーツガールな夏物語。

今作の絵柄はポスターから感じられるように、鈴木英人や永井博を筆頭とする80年代のシ
>>続きを読む

そこにいた男(2020年製作の映画)

3.4

片山慎三監督の短編映画ということで『岬の兄妹』に引き続きこちらも鑑賞。

新宿歌舞伎町で起きたホスト殺害未遂事件に着想を得ているとの事で、冒頭からTwitterでも話題になった血だらけの女性が電話して
>>続きを読む

岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.7

片山監督の初長編作品である『岬の兄妹』。歪な兄妹愛をこれでもかと痛々しく描いている。福祉が届かない場所で、一生懸命に生きる兄妹。

話題になっている『さがす』はなかなか劇場へ足を運べず、まだ鑑賞できて
>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.8

2人なら、永遠に”今日”でも構わない!?
新感覚タイムループラブコメディ。

まずなんと言ってもポスターが素晴らしい。パーム・スプリングスでのバカンス感と、直線上に永遠と続くプールが期待感を高めてくれ
>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.2

ジェームズ・ガン監督が描く『ザ・スーサイド・スクワッド』はとにかくグロくてお下劣で不謹慎極まりない、それなのに美しくもあり社会派でもあり感動的でもある。決死の作戦が今始まる。

ジェームズ・ガン監督と
>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.0

キングスマンシリーズ3作目は、第一次世界大戦を舞台にキングスマンの起源を描く、スパイ×戦争映画の意欲作。

つい最近、劇場公開されたばかりなのに、もうDisney+で配信されているとの事で早速鑑賞。成
>>続きを読む

愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.0

信仰と洗脳、パンチラと盗撮、愛と虐待、そしてエロとグロ。ありとあらゆる要素をドバドバと注ぎ込み、凝縮することなく約4時間という長尺でお届けする闇鍋映画。園子温ワールド炸裂の超傑作。変態よ、勃起に泣け。>>続きを読む

ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.8

小説家である主人公の引越し先には超ド級のモンスターおばちゃんが。仕返し程度のつもりで描いた『ミセス・ノイズィ』をきっかけに事態はまさかの方向へ。

序盤は割とコミカルに描かれており、主人公vsおばちゃ
>>続きを読む

ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.6

1980年代、世間を賑やかしたあの名作が新たなキャストで帰ってきた。今度のゴーストバスターズはリケジョ!?

『ゴーストバスターズ』、『ゴーストバスターズ2』に続く物語ではなく、あくまでもリブートとい
>>続きを読む

ゴーストバスターズ2(1989年製作の映画)

3.5

世界的大ヒットを記録した『ゴーストバスターズ』の続編を、ほぼ同じキャスト同じスタッフで描く。

前作から続けて鑑賞したため、映像技術の進化をより実感することが出来た。脚本も綺麗にまとまっており、話がと
>>続きを読む

ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.6

ホラーとSFとアクションを混ぜて、適量以上のコメディで味付けしたら超傑作が誕生。あのテーマソングとロゴ、そしてマシュマロマンは誰もが聞いたこと見たことあるはず。

本家ゴーストバスターズの正当続編であ
>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.6

ひと夏の激しくも儚い禁断の恋の物語。
と言ったところだろうか…

少年のいけないと分かっていても抑えきれない衝動との葛藤を、丁寧に美しく描いていて良い映画だったと思う。しかし、理解はできても共感はでき
>>続きを読む

ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.0

死ぬほど面白いアニメ映画に出会えて最高。

不仲家族が旅を通じて絆を取り戻すという、在り来りのストーリーにも関わらず、3Dをベースにしながら様々な表現技法が混在するアニメーションで新たな試聴体験をもた
>>続きを読む

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.8

この映画の結末をハッピーエンドと捉えるか、それともバッドエンドか。ギレルモ・デル・トロ監督のラビリンスへ。

まず何と言ってもギレルモ・デル・トロ監督が描く独特の世界観が良い味を出している。(少女がフ
>>続きを読む

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

聖なる夜に訪れる奇跡の物語。
久しぶりに『パプリカ』を見て今敏欲が湧いてきたのでこちらも鑑賞。とっくのとうにクリスマス過ぎてるけど。

血の繋がりはないけど家族のように暮らす3人のホームレスが、赤ちゃ
>>続きを読む

パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

過去に何度か見ているが、地上波初放送を記念して鑑賞。

今敏監督作品のテーマである「虚構と現実」の極地に至った『パプリカ』。シームレスにつながった夢と現実が激しく切り替わり、虚構と現実の境目が分からな
>>続きを読む

真実の行方(1996年製作の映画)

3.9

エドワード・ノートンの演技がとにかくやばい。アカデミー助演男優賞にノミネートされるのも納得の怪演だが、なによりもそれがデビュー作だというのだから驚き。

ロイの次はタイラーか。
なんて。

シックス・センス(1999年製作の映画)

4.0

「大どんでん返し映画といえこれ!」と何度も耳にしていた『シックス・センス』。ホラーが苦手なのでレンタルを試みてはやめを繰り返していたが、この度やっと勇気を出して鑑賞。過去の自分に言ってやりたい。「死ぬ>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.8

病的なまでにこだわったビジュアルにより醸し出される圧倒的な映像美。ウェス・アンダーソンの世界ここにあり。

映像よりも絵画でよく見られる左右対称(シンメトリー)を徹底することで独特な世界観を創り上げて
>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.6

女の子に振られた腹いせがまさかの世界規模のSNSへ。マーク・ザッカーバーグの天才的な発想に驚かされる。

ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド出演、監督はデヴィッド・フィンチャーとい
>>続きを読む

ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.8

しっかりグロいけど、かなりコメディ要素多めの笑えるゾンビ映画。ゾンビの振りをして難を逃れようとするところめっちゃ笑ったし、その後のオチも含めドリフのコントを見てるみたいだった。
そしてなんと言ってもエ
>>続きを読む

マーベル・ワンショット:”チーム・ソー”のその後(2018年製作の映画)

4.0

ソーが去った後にやってきたのはまさかのグランドマスター。チーム・ダリル結成。

グランドマスターに振り回されてる感が見ていて面白い。ギタリスト溶かすなよ。
最後はソーへの寂しさが。なんだかんだ言ってお
>>続きを読む

マーベル・ワンショット:帰ってきた”チーム・ソー”(2017年製作の映画)

3.8

ソーとダリルのラブラブホームビデオ。
便座の蓋にムジョルニア置かれたらトイレできないじゃん。ダリルが不憫すぎて笑える。

「脳は筋肉だし腕もそう。つまりは俺は全身が脳でお前より賢い。」は名言。

マーベル・ワンショット:”チーム・ソー”結成(2016年製作の映画)

4.0

シビルウォーの裏側で休暇中のソー。
ムジョルニアが昼寝してて笑った。

『マイティ・ソー』、『マイティ・ソー ダークワールド』も良いんだけど、タイカ・ワイティティとの出会いはソーという存在を大きく変え
>>続きを読む

とっくんでカンペキ(2012年製作の映画)

3.5

キスの特訓をする少年の微笑ましい姿にきゅんです。初めて好きな人ができた時の「どうやって手をつなごう。もしかしたらキスもいけるんじゃないか。でも経験ないしどうすれば。」という誰にでもある〝あの頃〟が3分>>続きを読む

一分間タイムマシン(2014年製作の映画)

3.6

赤いボタンを押せば何度でも1分前の世界へ。意中の美女へ一点集中タイムトラベルナンパは上手くいくのか…

ワンシチュエーション、たったの6分で物語を展開する脚本力。コント好きとしては非常に楽しめた。これ
>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.5

話題になっていたので鑑賞したが、起伏のない淡々とした展開で正直キツかった。考察系YouTuberが「Netflixで観るにはあまりにも静寂で退屈に感じてしまうかも。映画館でじっくりと集中してみるべき。>>続きを読む

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

3.8

愛と死の物語。
まさに湯を沸かすほどの「熱い愛」。

突然の余命宣告を受けながらも持ち前の明るさで「やるべきこと」をこなす強さと、死というものは絶対に避けることが出来ない人間の弱さ、そんな二面性を見事
>>続きを読む

アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.8

戦艦大和の真の意味と役割とは。
数学の力で国家と闘った男の姿に熱くなる。

戦争映画でありながら激しい戦闘シーンは冒頭のみ。戦争映画はどうしても痛々しいシーンが多いため苦手なのだが、今作は上層部での出
>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.8

職場の先輩が狙ってる女性と裏でこっそり付き合っちゃいました的なラブコメを観ていたはずなのに…森田剛が画面に映った瞬間に「こいつはやばい」と確信。

上映時間の半分ほどをラブコメに費やしておきながら、森
>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.0

全員が加害者でありながら、被害者でもある。そんな不確かなグラデーションに自分の正義の秤は揺さぶられ、終始心臓がキュッと締め付けられるような感覚だった。

万引きをした疑惑からスーパーを飛び出し、逃走中
>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

皮肉とユーモアたっぷりの令和版オールスター・ディザスタームービーの誕生。コロナ禍で大々的に劇場公開ができていないのが悔やまれるが、むしろコロナ禍だからこそ意味を成している作品。

巨大彗星の衝突により
>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

3.8

アメリカが抱える終わりなき人種差別を、タイムリープというアイデアに落とし込み、エンタメへと昇華した作品。
たった30分足らずの尺の中に怒り、諦め、希望など様々なメッセージを感じ取ることが出来る。隔たる
>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

今泉力哉監督がおくる青春群像劇in下北沢の最高峰作品。

映画なのに映画じゃないという不思議な感覚が味わえる作品。東京03やシソンヌ、かが屋などの上質なコントを見ているようだった。本人たちは面白いと思
>>続きを読む