clydebarrowさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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アリア(1987年製作の映画)

5.0

遠い昔に観て、その映像と音楽の素晴らしさに圧倒され、なんとレーザーディスク(ビデオテープより画像が美しいということで結構流行った。)を買ってしまったのであった。

収録作品全部が素晴らしいし、どの監督
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ワイルドシングス(1998年製作の映画)

3.7

遠い昔に観たような気がして、女子が爽快でカッコイイ映画だったというぼんやりした記憶があったので、もう一度。

途中で、「サムシング・ワイルド」と勘違いしてしていたかも?と思ったけれど、これもやっぱり最
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悪のクロニクル(2015年製作の映画)

3.8

何度も引き返すチャンスがあるのに暗闇に引き込まれ、正義と保身のあいだで揺れ動く課長。彼を演じたソン・ヒョンジュ、闇と絶望と深い愛を抱えた元俳優を演じたチェ・ダニエル、2人の演技にスコア3を。
パク・ソ
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8月の家族たち(2013年製作の映画)

4.0

ある家族の真夏の数日間の物語。
血筋なのか環境のせいなのか、いずれ劣らぬ(?)激しい気性と頑なさを併せ持つ女たちと、その連れ合いの優しい、でも、これまたそれぞれポンコツな男たち。
まあ、程度の差こそあ
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.1

役者(子役)がとても良いので星3つ。

きっと私は、是枝の優等生的な身なりの整い方がダメなのだと思う。

10人の泥棒たち(2012年製作の映画)

4.0

2度観したら漸く人間関係がよくわかったし、伏線とその回収もより楽しめた。

ダイヤや金塊より、誰が誰のハートを盗んだか、そして、本当に盗まれたのはどちらで、盗んだのはどちらか。そっちの方が面白かった。
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殺人の疑惑(2013年製作の映画)

4.2

白か黒か。決着に至るまでの流れも、ミステリーとして心理戦のドラマとしておもしろいが、最後の最後にもう一捻りあるのがいい。

誰もハッピーエンドにはならない結末だし題材も重いのに、観終わった時のある種の
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ザ・バッド・ガイズ(2019年製作の映画)

3.9

マ・ドンソクのシーンは、シリアスな緊迫の場面でも、too muchで痛快すぎて笑える。
極悪俗物日本人が卑劣で残忍極まりなく、「日本統治時代の人体実験のようだ」というセリフもあって、いろいろ申し訳ない
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.8

いいなあ、女の子が強くて頭が良くて、友だち同士互いに信じ合っていて。そういうの大好き。

キム・ダミはもちろん、地方に住む天真爛漫女子高生を演じたコ・ミンシもとても良かった。

「行ってこい。遅くなる
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

2.9

香川照之の怪優ぶりを満喫した。
最後にカタルシスがあるけれど、まあ、予測した通りだった。
とどのつまり、私がエンタメに求めるものはこれじゃない。
竹内結子、美貌が先に立ってしまいがちだけれど、上手い役
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スタートアップ!(2019年製作の映画)

3.4

気楽に楽しめる安定のコメディ。

おばあちゃんが孫の名前を忘れて「虎」と言うのは、チョン・ヘイン(丁 海虎)だから?

ご都合主義満載なのは目をつぶって、マ・ドンソクの怪演(まあ、彼の場合この作品に限
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

4.1

公開時に観たが、再び。
当時は若すぎてよくわからなかったけれど、この年になって漸く理解できた。

時代の渦に巻き込まれた男と女の、最後の鮮烈な恋の物語。
主人公が、地図(遺跡の)を作る現場で運命の人に
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

4.0

あらあら、どうしよう⁈ 「長江哀歌」同様全く期待していなかったのに、面白くて一気に観てしまった。
とにかく映像と音楽がいい。舞台が中国のシーンは赤が基調で、オーストラリアはブルーとイエロー。「Go W
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長江哀歌(ちょうこうエレジー)(2006年製作の映画)

3.6

全く期待していなかったのに、観始めたら面白くてやめられなくなった。
現代中国の(と言っても、制作は20年近く前)地方の現実を描いた作品なので、泥臭い映像を想像していたら、あらまあ、びっくりのポップな演
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殺人鬼から逃げる夜(2020年製作の映画)

3.8

殺人鬼を演じた俳優さんは、「よくおごってくれる綺麗なお姉さん」で、ソン・イェジンの弟だった人なんだね。上手いなあ。
ハンディキャップのある主人公がそれを逆手に取って危機を脱する、オードリー・ヘップバー
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茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)

4.3

ラスト、島影が現れて、モノクロだった画面が初めてカラーになる。緑豊かな島の姿に「茲」の意味を思った。
教え、教えられる、つまり共に相手に敬意を持って謙虚に向き合う、師弟の理想的な姿がとても美しい。学問
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楽園の瑕(きず)(1994年製作の映画)

4.0

人の孤独をテーマにした映画だという理解で正解なのか?
スタイリッシュで美しい、ミュージック・ビデオのような映像。削ぎ落とされたセリフ。美しく儚い役者たち。
返還直前の香港の、美しい幻のような作品だった
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太秦ライムライト(2013年製作の映画)

3.9

まずは福本清三さんの静かだが、たしかな演技と存在感に拍手を。
展開はだいたい読めるものの、端正な映像と役者の技量で全く飽きずにラストまで引っ張られた。
終盤の圧巻の殺陣は、時代劇の様式美満載。
ラスト
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チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2(1990年製作の映画)

2.7

これは公開当時まったくノーマークで、初めて観た。
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」は、つまり「バック・トゥー・ザ・フューチャー」なのか⁈ そしてイン道士は、つまりドクなのか⁈
“1”と”3”を
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チャイニーズ・ゴースト・ストーリー(1987年製作の映画)

3.5

公開当時観たのだけれど、すっかり忘れているので改めて。
こんなにお色気(←死語)シーン満載だったのね。キッチュな感じ、悪くない。
セリフと口元が微妙にズレているのはご愛嬌。マンガみたいなヴィジュアルの
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八月のクリスマス(1998年製作の映画)

4.3

噂に違わぬ名作だった。
公開当時、大事な友だちが旅立ってしまったばかりで、ストーリーを知ってとても観られなかった。四半世紀を過ぎて、漸く。

スマホがない時代、写真も今みたいに簡単に撮ってアップするも
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1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.9

ゆるい展開と、少し紗がかかったような映像、ノスタルジックな風景と海の匂い。そして温かい余韻。「ザ・台湾映画」という感じがした。
一秒遅い彼はその一秒を貯金し、一秒先をいく彼女は、予めその一秒を得ている
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初恋(1997年製作の映画)

4.2

公開当時観たような気がするけれど、今回改めて観たらとても面白くて、きっとこの先も見直すと思う。
これ、2つの物語ではなくて、一つの初恋の話なのではないか。ウェイウェイのカメラと、写真店を経営する彼女。
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ニューイヤー・ブルース(2021年製作の映画)

3.5

いくつかの物語が相互にゆるく繋がって、温かな余韻を残し、観る者の心に小さな希望の火を灯す。

もはや年齢不詳、韓国の八千草薫になりそうなユ・インナがステキだった。この人、恐怖に凍りつく演技とか、じっと
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マイ・ボディガード(2004年製作の映画)

4.0

映像がスタイリッシュで、好きなテイスト。殺戮の場面でも、噴き出る血は捉えているものの絵的に不快になるような描写はなく、品格と美学がある。
細かいカットの重ね合わせや動きが多いので少しクラクラするけれど
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.3

“全てが元に戻って大団円のハーピーエンド!”のバブルガム・ムービーではないところがよかった。
まあ、本当はグリム童話も残酷で理不尽だし、アンデルセンの人魚姫はアリエルじゃない。日本の昔話だって、おばあ
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殺人の告白(2012年製作の映画)

4.7

ものすごくゴージャスな映画だ。
冒頭のド派手なアクション、一般道を使ったカー・アクションとカー・チェイス。最近の日本映画ではついぞ見たことがない豪華さ、豪快さで、ぐんぐん迫ってきて、ぐいぐい引っ張られ
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ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

3.6

展開はだいたい読めるけれど、アメコミみたいで面白かった。
子役の男の子、上手い。
父と子の物語でもあり、まさにキリスト教の世界観。

ママおうちが燃えてるの(1961年製作の映画)

3.5

バナナが貴重品だった遠い昭和のモノクロ映画だけれど、映像が古臭く感じないのは、監督のセンスだと思う。
家族が時に取っ組み合いのケンカをしたり、ビンタの応酬があったり。80年代〜90年代によく観た台湾映
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眠る村(2019年製作の映画)

4.2

2回目の鑑賞。ドキュメンタリーについては定評のある東海テレビの制作。

名張。駅の周辺しか知らないが、歴史あるいい街だ。名張の名は、「隠れる」という意味の「なばる」から来ているときいた。忍者で知られる
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.5

加賀まりこと塚地の演技に3点。あとは、このテイストが好きかどうかだと思う。
色々な意味で日本的、というか、ここ最近の日本映画的。
「梅切らぬバカ」とは、梅の木は切らないと、いい花が咲かないよ、という意
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タリナイ(2018年製作の映画)

4.2

BGMは、ウクレレに乗せて歌われる現地の歌。どこまでも美しい海と空。陽気で心優しく大らかな人々。
戦死した父の足跡を辿るドキュメンタリーだが、逆に日本の加害責任を思った。

最後に、日本語によく似た現
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偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

3.5

コメディかどうかはともかく、別の意味でも面白かった。韓国って、国の歴史に則った社会的なテーマをエンタテイメントに仕上げるのがとても上手い。

大統領候補の言葉「君には君の仕事があって、私には私の仕事が
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12番目の容疑者(2019年製作の映画)

4.5

評価が低いのは、カタルシスのないストーリーだからか。ただ、個人的には、密室に一筋の光が差すようなラストだったと思う。白いカーテンが風を受けて膨らむ映像は、真実とイノセンスの象徴。

ホ・ソンテ、キム・
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サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

3.8

まず、四半世紀前を舞台にした物語を、なぜ今あえて映画にしようとしたのか、その理由をあれこれ考えてしまった。

誰が味方で誰が敵なのか。ミステリーとしての要素もあって面白かった。
正義は主人公である高卒
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私たちの偽装結婚(2018年製作の映画)

3.1

結局なにも始まらず、なにも終わらないのに、いろいろなことが起こって、それぞれの背景が明らかになっていく物語。期待していなかったのに一気に観たということは、それなりに面白かったということだな。