かえるさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.3

「東京クルド」を鑑賞したことをキッカケにこの作品にも足を運んだ。「東京クルド」はドキュメンタリーだが、こちらは異なり創作の物語が加えられている分、観やすかったように思う。現実はもっと閉鎖的で厳しい世界>>続きを読む

グレート・インディアン・キッチン(2021年製作の映画)

3.5

これはいつの時代の話なんだろう。いや、時代は関係ないし。宗教の問題、だけとも言い切れない。滑稽なくらい理不尽で不合理な習慣や文化に疑問を抱かず、それどころか自分の正しさを信じている。だけど、振り返って>>続きを読む

GAGARINE/ガガーリン(2020年製作の映画)

4.0

やっぱり建築が好きなのかな、私は、と思った。壊される予定の団地を何とかして守ろうとする少年ユーリ。瞬間を捉えれば単なる「ねぐら」に過ぎないが、重ねた時間を振り返ればそこには人それぞれの思い出が染みた人>>続きを読む

白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

3.5

とても楽しみにしていたのに、うたた寝してしまった!細やかな機微は理解できていません!ごめんなさい(涙)お部屋が素敵で素敵で、それだけは楽しめました。ラストは余韻があり、好み。

シャウト・アウト(2020年製作の映画)

4.0

普段だったら絶対に選ばないこの映画を何故観たのか。高田世界観と言う築109年の映画館に 7時間もの時間をかけて行った。そこでその時、上映していたからだ。クラッカー、紙吹雪上映。選択肢はなかった。が、頭>>続きを読む

ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)

4.6

予告で目にした犬目線のローアングルの風景、「この映画は絶対に観る」と決めた。愛犬家としての感想はひとまず置いておく。野犬(犬)と人の間に共通の言葉はない。野犬は宗教をもたず、生活も文化も人と異なる。そ>>続きを読む

なれのはて(2021年製作の映画)

4.0

「ああはなりたくない」「自業自得だ」と最初に思ってしまえば、この映画は始まらない。題名から察しがついていたが、そこに何が見えるのかを知りたくて映画館に足を運んだ。フィリピンに住むまったく別々の4人を追>>続きを読む

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

4.5

誰にでもトラウマはある。誰にでもコンプレックスはある。だからこそ、それが人並みを超越したものの場合、どれだけ闇は深く苦しいものなのだろうと思う。個人の中にある心模様は個人固有のものであって、決して理解>>続きを読む

ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

4.0

私達はいつも目の前の利益や合理性に迷わず飛びついてきた。その裏にある犠牲に興味も持たず、理解することもなく、迷わずに。その意味では、農夫にとってはなんら企業と変わらないのかもしれない。科学の発展は人類>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.6

突然の予期せぬ幕切れ。
それを本当に想像することができたら、生き方は変わるのかな。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.6

タイミングはずれちゃったけど、みんなちゃんと自分の人生掴もうとしてる。ラストがいいよね。

薄化粧(1985年製作の映画)

3.9

旅行で別子銅山に立ち寄り、この映画を知った。今はまばらな観光客が立ち寄るに過ぎないあの山奥の場所が、賑やかに繁栄していた時代があり、同時にその影でこのような事件が起こっていたことに、どうしようもない時>>続きを読む

グレタ ひとりぼっちの挑戦(2020年製作の映画)

4.1

涙が出ました。自分でも理由がわかりません。アスペルガーかどうかは、重要なことでしょうか。たくさんの大人や、それだけでなく一見同志と見える若者にすら時に誤解を受けたり、勝手に祭り上げられたりして、神経を>>続きを読む

PASSION(2008年製作の映画)

3.5

製作年とは逆に、「ドライブマイカー」より後の鑑賞となった。デジャブ感あり。感情の源流を知るためには、鬱蒼とした森を分け入って、細やかな草までも踏み倒して目をこらさなければいけない。

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まず、美しいポスターに強く惹かれた。エッジのきいた台詞の数々。心模様をそのまま表現したトーベのダンス。どれも良かった。
何よりも一番良かったのは、結末。哀しみを背負いながらも、自分からきちんと別れを告
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

不思議な映画だ。これでもかと言うくらい不幸の連続にもかかわらず、「ドン底」を感じさせない。
それは、多分信じる人の裏切りがないからだ。そして息子に希望があり未来を感じるからだ。母子家庭へのエールのよう
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

3.8

会場は物凄い緊張感。しかも、その空気は最後まで張り詰めたままだった。何度もひっくり返される事実、何度もひっくりかえる立場。その都度、正義と誠意が大きく揺さぶられる。

恋の病 〜潔癖なふたりのビフォーアフター〜(2020年製作の映画)

3.5

目の覚めるような色使いとコミカルな動きの表現に、ウッカリと惑わされそうになるけれど、この物語はメタファーだ。人を好きになることの本質は、もしかしたらとんでもない自己中心的な自己愛でしかないのかもしれな>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.8

表面的にはデタッチメントをどんなに装っても、自分自身に対してそれは通用しないと云うことだ。村上節炸裂作品。