かえるさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

かえる

かえる

映画(339)
ドラマ(3)
アニメ(0)

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

3.5

病気に詳しくはありませんが、主人公の持つ孤独感は私にもある。同棲をしている恋人であっても、夫や家族であっても、感情を重ね合わせているとは限らない。むしろ生活を共にしているからこそ、トラブルは避けたいし>>続きを読む

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジョナサンの前で抱き合うふたり、もう口づけはしない。始まりの抱擁ではなく終わりの抱擁だからだ。そんなことはふたり自身がいちばんわかっている。切ないね。季節が過ぎるとゆうのはそうゆうこと。春を過ぎて、夏>>続きを読む

走れロム(2019年製作の映画)

4.0

ベトナムの労働者階級のアパートメントに魅力を感じて映画を観た。闇くじの世界で生きるロムにとっては、走ることは生きること。友情等という生やさしい言葉では言い表せない人間関係。「走れロム」は「生きろロム」>>続きを読む

happy しあわせを探すあなたへ(2012年製作の映画)

4.8

「トゥルーノース」の監督がプロデュースした作品。「トゥルーノース」に関して理解を深めたくて観たのがきっかけ。出てくるのは世界中の幸せな人ばかりのドキュメンタリー。悲しいシーンや辛いシーンはどこにもない>>続きを読む

ベルヴィル・ランデブー(2002年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

今日はちょっと落ち込むことがあった。そんな1日の終わりにこの映画を観た。食べることと電車に向かって吠えること以外には興味のない犬、やけに四角い悪党、蛙を美味しそうに頬張る三つ子の歌姫、ツール・ド・フラ>>続きを読む

犬部!(2021年製作の映画)

4.0

ご縁をいただき愛犬と共にエキストラとして出演した。見届けるために映画館へ足を運んだ。このようなあふれる愛情の中に揺るぎない志を持つ獣医師のたまごがいることに感動。そして社会に出て、さまざまな経験を経て>>続きを読む

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

子供が親を相手に裁判をおこす。罪は自分を産んだこと。それは、貧しい家庭に出生証明書もないまま生まれた少年の数年後の姿だ。彼は被害者で、両親は規律も愛情もないだらしない加害者だと思い込んでいたが、もしか>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

下北沢で髪の毛を切り始めたのは40年前。以降いろんな思い出がある街、下北沢。トリウッドでこの映画を観られるのは幸せ以外になにものでもない。これもひとつの物語。たくさんの物語が重なる街、それが下北沢。「>>続きを読む

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.2

期待が大きすぎたかな。わかる、わかるよ、あの学生時代の空気感。どんなに取り戻そうとしても戻らない特別な時代。それぞれがキャラ立ちしてて、複雑なパズルのごとくピッタリはまっている。そのひとつを失ったのだ>>続きを読む

彼女は夢で踊る(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ラディオヘッドのクリープがこの映画の全てを握っている。「あなたの愛したのは私ではなくてこの場所」なんて切ないのだろう。それが真実だったとしても、違っていたとしても、いずれにせよだ。肉体そのものをさらけ>>続きを読む

WALKING MAN(2019年製作の映画)

4.0

「ルポ川崎」という、かつて読んだ本を思い出す。このような世界が現実に在るのだろう。そして、ラップが救いの音楽だと知った。最後に流れる歌に涙がでるのは、悲しいからではない。這い上がろうと底から涌き出るエ>>続きを読む

トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.3

以前アニメという手法は、実写では苛酷過ぎることもアニメなら伝えられるという話を聴いたことがある。そこに懸けてみた。薄々わかってはいたが、アニメでも想像以上に辛い内容だった。理不尽な負の連鎖の中で、それ>>続きを読む

ラプソディ オブ colors(2020年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリーにスコアを付けるのは苦手。事実や現実に良いも悪いもあるのかなと思ってしまう。こんな場所が、こんな人が、直ぐ側にあることを教えてくれたと言う意味でスコアを付けた。決して登場する人々を評価>>続きを読む

うつくしいひと(2016年製作の映画)

2.5

姜尚中さん、好きだったんですが。今回ばかりは申しわけないけれど目を覆いたくなる演技。物語もピンときませんでした。残念。

HOKUSAI(2020年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

表現の自由が何らかによって虐げられることは、何時の時代も共通だ。それでも表現することは命そのものだ、と戦う姿も形は違えども何時の時代も共通だと感じた。
また、当時目利きの版元が仲介することで、芸術と言
>>続きを読む

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.3

「命より大切なものはない」と思っていた。でも、そう思えることはもしかしたら、幸せの上に生きていると言う大前提があってこそなのかもしれない。人が信念に忠実に生きる為には、命を顧みずに信じる道を進まなけれ>>続きを読む

いのちの停車場(2021年製作の映画)

3.8

役者の個性がそれぞれ際立ち、楽しめます。
特に田中泯さんが素晴らしかった。立ち姿の向こうに骨格が透けて見えるような気がした。舞踏家としての人生が、後姿のシーンひとつとっても表れていたと思う。生きること
>>続きを読む

狼をさがして(2020年製作の映画)

3.5

知らなかった、おぼろげに記憶の残るあの出来事の背景。
彼らはどこかで間違えた方向に進んでしまったが、それでも生きることを許された者は希望を持ち、人として何らかの再生の道が開かれるのだと感じた。だからこ
>>続きを読む

台風家族(2019年製作の映画)

3.3

娯楽としては悪くないが、「あのパターン」とゆう感じです。
しかし、新井浩文さん。
いい俳優さんだったのに残念。

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「吃音」と言う本を読んで良かったよと友人に話すと、この映画を薦めてくれた。本で吃音についての知識を得た後とあって、さまざまな状況が深く理解できたように思う。ひとつの悩みを共有し真剣にそれぞれの立場で立>>続きを読む

旅立つ息子へ(2020年製作の映画)

3.8

予告を観て、観に行きたくなりました。想像通り期待を裏切られることもなく、逆に言えば期待以上でもなく。役者は父も息子も自然で素晴らしい演技。お涙頂戴になり過ぎず、サラリとした進行は好感度大。

きまじめ楽隊のぼんやり戦争(2020年製作の映画)

3.7

表現は自由であって良いことをあらためて感じさせてくれる作品。異色な表現の中に、いくつもの普遍的なメッセージを見出すことができた。しかし、撮影現場を想像すると笑えてきます。

二重生活(2016年製作の映画)

3.3

演者や運びは良く、集中して観ることができたが、終わってみると何だか物足りなさを感じる作品だ。失礼な言い方だけど制作側の自己満足になってしまったような気配。

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

職を失い、家を失い、家族を失った女性の物語。そんな最悪からの物語だが、最後まで淡々と進む。人との出会いが少しずつ彼女に影響をもたらしてゆく様が、なんとも心地良い。何かを失うことは同時に何かを得ることな>>続きを読む

ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

4.0

時間があまりなかったので「短い」という理由だけで飛びついた映画。それがこんなに良かったのは儲けもの!住宅の設計を仕事にしているだけに居住空間にはそもそも興味あり。ビジュアル的にも刺激いっぱいの作品でし>>続きを読む