boxmanさんの映画レビュー・感想・評価

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不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)

4.7

おじさんと若者がクーしたのちクーする映画。



異星カルチャー・ファースト・コンタクトとしては、結構親切な(?)宇宙人たちがなんでも母語で教えてくれるので、そのへんはご都合よく展開する。
コメディ色
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.2

お父さんが尊厳を失う話


バリバリ働いて金銭的にも社会的にも充実してきたお父さんが家族サービスのスキー旅行で起こした致命的なミスが、終わりのない夫婦喧嘩を引き起こす。
妻に詰められ、子どもに責められ
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レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝(2019年製作の映画)

2.7

CG VS 人間を見る映画

絵がキレイなんですが、これはあんまり褒めてないキレイさで、
自分にとっては映画として観たい画ではないなぁ、、、というような。
時代設定も含めて。

完全ファンタジーと言わ
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

あの頃の特撮、どれくらい理解してますか試験を受ける話

30分番組の感覚がそのままに映画になっているように思う。
説明されることは徹底的に言葉で説明して、説明されないことは全くされない感じや、人物たち
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.4

なんか可愛くなっちゃったな、を味わう映画。

そりゃそうか二十年たてば、というのがよく感じられるし、観客側もそうだし。トレインスポッティングを見た時、なんかソワソワしたりゾッとしたところも、今見たら違
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オールド(2021年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

はっきり言ってオチは納得いかず、全然頭の良い計画に思えないんすよね…
理不尽な現象だとしたら恐ろしいと思えたことが、杜撰すぎる計画に巻き込まれたってのがわかるとただただ悲しくなってしまった。事故死率み
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.0

シチュエーションが良い。
ところどころで時系列をかき混ぜたり語り手の信頼できなさがあったりと工夫をこらしているのだけど、それよりも「地下室に閉じ込められた翻訳家」たちという設定を掘っていって欲しかった
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バトルシップ(2012年製作の映画)

3.0

チキンブリトーアタックだ。

ホッパーがいかに駄目な男かというのを散々見せつけられる前半シーン。何故微妙に評価されているのかわからない男、ホッパーの駄目さ加減を楽しんだら、
にょきにょき動く謎のエイリ
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来る(2018年製作の映画)

3.0

人間の嫌なところをひたすら見る映画。

随所随所で人間~!!となり、怪異に感じる畏れはむしろ清々しく感じるくらい。
いや、ホラー的演出ももちろん良いんですけどね。何者かが全部を破壊していくところは目を
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.8

怪しげコミュニティで行方不明の子どもを捜索する、燃える展開の映画。

キリスト教に心身を捧げる男、ハウイーが異教の地サマーアイル島にてカルチャーショックをめちゃくちゃくらうストーリーライン。
とはいえ
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地雷を踏んだらサヨウナラ(1999年製作の映画)

3.7

浅野忠信がイケメン。

カメラマン、一ノ瀬泰造の伝記的映画。
クメールルージュの台頭していたカンボジアにて争いや人々の生活を記録し、危険地域であり神聖な場所でもあるアンコールワットへの到達を目指す。そ
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キサラギ(2007年製作の映画)

4.5

密室でスーツのおっさんが侃々諤々する、というだけで無限に笑える。

自殺した全く売れなかったアイドルの、恐らく地上で五人しかいないであろうファンが集まり、その死を悼む会。しかし、その中の一人が彼女が自
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.5

ウィッカーマンと違ってぶち転がされる人々は名前ばかりクリスチャンながら道徳とか倫理観がヤバい。なんならほっといてもトリップしてる。
そんなキリスト教圏の妙に悩み多き人々を異教の儀式でピースにしていく映
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デンデラ(2011年製作の映画)

3.0

老人がひたすらイジメに遭った後、よくわからないが暴力が因縁を破壊する話。

棄老伝説ですが、楢山節考的ストーリーラインではなく、迫害されたもの達が生存をはかるぞというもの。
徹底的に社会的弱属性の枷を
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

3.4

ある女性に掛けられた元夫殺しの嫌疑について、12人の陪審員のうち12人が無罪を支持する映画。

元ネタのシチュエーションを援用し、日本のお話に置き換えられている。日本人の典型か?というと、そうかなぁと
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.3

おっさんが狭いところで喧嘩するのを見る映画。

陪審員の決定は全員一致をもって行う。この原則が最初から最後まで、おっさんたちを議論の渦に巻き込んでいく。
部屋の中だけで完結するシチュエーション、ムサい
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12人の怒れる男(2007年製作の映画)

3.9

自分語りがとにかく長いおっさん達による議論を見る映画。

養父を殺したとされる少年。陪審員12人中11人が彼の有罪を支持する中、たった1人だけが反論を試みる。傑作密室劇、12人の怒れる男のリメイクであ
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.5

良い映像と良い音楽にのせて、14歳の少年少女が人間をやっているところを観る映画。

青春の残酷な営みの中で謎めいたアーティストの感傷的な音楽にリアルを置く。少年が何かを感じるとき、脆い心臓を守るように
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

3.5

死は偉大なので人間を凄くするタイプの映画。でも闘病ものと思って観ると肩すかしになる。カラッとしているので、気楽に観ればいいと思う。

学生をいじめたり娘の前でラリったり、お前の善いとか豊かに生きるがわ
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イントゥ・ザ・ワイルド(2007年製作の映画)

4.5

廃バスの上にのってアラスカの大地に叫ぶシーンがとにかくピークになる。

システムから逃走したい気持ち、自由や幸福について自分で考えることを大事にしたい気持ちについて、同意してしまう。
次々とIDを破棄
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エコール(2004年製作の映画)

3.0

耽美と少女性と閉鎖。脆さ無垢さの風景が悪いわけがなく、幻想的な映像になる。
もちろん、それは自然にできたものではなく、たぶん程よく汚れきった古きヨーロッパ社交世界的な力で成立している。
この道徳的観念
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.0

地獄のごった煮で生を受けさせられた少年が、自分を産んだ罪で親を訴えるまでの物語。

観た直後に書いた文章がメモにあったけれども、感情が爆発していた。あなたも観ると感情が爆発する。

ゼインの瞳が真っ暗
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ぜんぶ、フィデルのせい(2006年製作の映画)

4.0

ユーモラスに、子どもの視点から共産主義にヒートアップする人々を見つめる映画。
イデオロギーに血肉を捧げるというのは、当人たちにとって最高の体験ではあるけれども、そこに巻き込まれる人々にとってはどうだろ
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グッバイ、レーニン!(2003年製作の映画)

4.8

激動の時代に翻弄されるドイツと、その中で母の為に嘘を吐き続ける青年、あと宇宙やザントマンへの憧れ。
これまでの世界が次々に塗り替えられていくことに戸惑いながら、必死に社会主義の遺物を集める姿がコミカル
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

スタンド・バイ・ミーについて何も語ることができるものがないので、ひたすら好きな情景について書く。

テディとバーンがロリポップにあわせて歌って踊るのが良い。
ゴーディと兄の優しい思い出が良い。
テディ
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.5

フード理論と向き合う。
下品で醜悪な男がひたすらに嫌悪感を撒き散らす。避けられない悲劇があからさまに提示されて、その通りになる。インテリ君も正気ではなかった。正気な人物がいたか?
悲惨でグロテスクなも
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.5

マルコとクロの仲がいい時、お酒を飲んで、腕を組んで、スキップしてて嬉しい。
どこにでも楽隊が居り、金管楽器が陽気に奏でられ楽しい。
最後には何もかもうまくいった楽園で歌うし踊る。最高のひとときがある。
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.0

マット・デイモンがディスコミュージックで楽しくなりながらジャガイモを栽培する愉快な映画。

ワトニーが底抜けに明るい。結構な絶望なのに重くならないのはワトニーがいつでも前向きでユーモアに溢れているから
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