骨折り損さんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

骨折り損

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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

登場人物たちが歌って踊っている理由が、どれも全くハッピーではない。

なのに歌って踊っているから見ているこちらは最高に楽しくなってしまう。

ダンス会場のシーンで、キレッキレのダンスと、キレッキレのカ
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NIMIC/ニミック(2019年製作の映画)

4.5

ゾクゾクする謎と恐怖は、ふとした瞬間に快楽に変わっている。

あぁ気持ちがいい。

ミックステープ 伝えられずにいたこと(2021年製作の映画)

3.7

『エイス・グレード』と言いこの映画と言い、丸顔のちょっとイケてないけど元気ある中学生女子にめっちゃ共感しちゃうんだよなぁ。20代男性のはずなんだけどなぁ。

とにかくこの主人公の時点で、そりゃ映画は楽
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.6

まぁ割と楽しかった。

けれどゴールデングローブとかサンダンスとか言われるとやたらハードル上がるし、それ前提で見ると、そこまでか?って思う。

気軽に楽しく見れる映画という意味ではいい映画だった。
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.7

短編とはまた違う物語になっていたのは割と驚いた。

違う話になっていて、メッセージもかなり変わっていたように感じたので、短編映画の長編映画化ってなんだろうなぁと改めて考えた。なんかもう、タイトル別で良
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.5

言葉を失う。

一瞬で引き込まれた。

なんとよくできた21分なのか。

長編をすぐに見たくなる。

DEATH DAYS(2021年製作の映画)

3.1

『金魚〜』で独創的な世界を見せてくれたこの監督に興味を持ち、『WE ARE LITTLE ZOMBIES』をとても楽しみにしていたが、長編だと『金魚〜』のような映像の楽しさだけで乗り切れなかったという>>続きを読む

天才スピヴェット(2013年製作の映画)

4.1

爽やかな観賞後感を味わえる。

可愛くて独創的な世界観の中に、毒っ気たっぷりなアクセントが魅力のジャン=ピエール・ジュネ監督。今作はアメリカが舞台であることもあって、これまでの彼の作品と比べて、ハリウ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.3

世界観が〜とか、美術が〜とか、一旦置いておいて、話は退屈でした。

そもそも観る前からウェス・アンダーソン作品にはそこまで物語の面白さを期待していなかったし、あらすじを読んでも、よく分からなそうだなと
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.7

俺には理解できないあの老害も、はじめから老害だった訳じゃない。

人は好きな人に影響されたり、失敗や成功体験、全部全部ぐちゃぐちゃにかき混ぜて、誰かになっていくんだ。

生きるということの不可逆性みた
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

4.1

世界観大好き、最高、愛してる。

この監督の色彩感覚は目を見張るものがある。あとカメラアングルがどのカットも特殊で、色の構成と相まってとても独特の世界観を作り上げている。

人物の斜め上から広角レンズ
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さがす(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

コン、コン、コン、コン。

卓上を弾むピンポン球の音が今も耳の中で響き続ける。

これは、本当に面白い映画だった。
社会性がふんだんに盛り込まれた題材なのに「面白い」が感想として最初に浮かぶ。それだけ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

アダム・ドライバーとレディ・ガガの二人がケンカしたり愛し合っている映像がなんか既視感あるなぁと思っていたら、おそらく『マリッジ・ストーリー』のスカーレット・ヨハンソンだ。
レディ・ガガと見た目というか
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

なんかずっと笑ってたんだよなぁ。

今泉力哉って、他のそれっぽいほのぼのした雰囲気で笑わせる気満々の激寒邦画と違って、台詞が作為的に感じられないのが良いよなぁ。

ともすれば日常系邦画は長回しで台詞と
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.4

大袈裟ではなく、この映画は生きる希望を与えてくれる。

救いようのない悲劇だって、笑いに変えられたら怖いものなんてない。それがたとえ地球を滅ぼす巨大隕石の襲来だったとしても。

いつだって人が「物語」
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こんにちは、私のお母さん(2021年製作の映画)

3.6

総合的には良かったんだけど、なんだろうなんかずっと微妙にノリがズレていた感じがする。

コメディセンスがあまりハマらなかったところは確かにあった。というかお笑い以外にもうっすら気になるところは沢山あっ
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.5

笑い声、鼻を啜る音、湧き上がる歓声。

その時確かに、知らない人たちと「好き」を共有していた。

満員の劇場で体験した時間が心から楽しかった。

映画がまた、好きになった。

浅草キッド(2021年製作の映画)

3.8

すごい魅入ってたんだろうなぁ、エンドロール流れた時、あぁもっと見たいなぁと思った。

柳楽優弥ってなんなん?稀に見るバケモンだろ。芝居上手すぎ。表情好きすぎ。この映画見終わった時、すぐ巻き戻して好きな
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音楽(2019年製作の映画)

3.6

主人公をはじめとするキャラクターたちがみんな魅力的。
始まって割とすぐにキャラを好きになっちゃうからもう何言っても笑える。

シュールでゆるい笑いをただ楽しむ作品かと思っていると、実はそうじゃなかった
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GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.7

音の勝利。

豚の息遣いを、葉が風で擦れる音を、こんなにも心地良い音だと思ったことはない。

生きているという事実を、耳から感じることができる極上の映画体験。

画面に映る何匹もの子豚たちそれぞれの小
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.9

そういう話なんだな。

映画が主題として扱っていたテーマが予想していなかったものだったので、なるほどと感じた。

それは全く悪い裏切りではなく、ただ純粋に想像できていなかったので、いい意味での驚きがあ
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

4.0

期待通りの面白さ。

映画館の予告で見た時から、車椅子と怪しげな母親、サーチの監督作品ってだけで絶対おもろいやんけ!!とテンション爆上がりだった。

そして、その予告を見た時からだいぶ経ってしまったが
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ラブ・ハード(2021年製作の映画)

2.9

信じられない綺麗事は腹立つな。

マッチングアプリで知り合ったイケメンが実はブサイクアジア人だった話。

いやーこんなどストレートにアジア人を非モテキャラクターとして描くからには、それなりの納得できる
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.4

誰も悪くない。

誰かを責めたいのに、責められない。

認知症を患う本人も、その周りも、ただ戸惑い傷つき、疲弊する。

そんな不条理で出口のない暗いトンネルのような現実を、人々が「見たい」と思える作品
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ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

4.4

こんな笑うことあります!?ってくらい笑った。

誇張抜きで腹筋痛くなった。

冒頭の、主人公の語りで家族を説明していくオープニングはありきたりで、そこまでテンションは上がらなかったが、そこからキャラク
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ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

3.8

世界観大好き。よだれダダ漏れ。

毒のあるファンタジー。綺麗なんだけど怪しくて、なんなら気色の悪い造形も平気で出てくる。この映画が描くそんな世界が大好きだ。

一生見ていたいわ〜と思ったくらい美術が好
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.2

端的に言って、微妙だった。

曲は良かったってめちゃめちゃありきたりなミュージカル映画の感想だけど、今作は本当それが感想として最初に出てきた。

それだけ話に入り込むことができなかった。

才能なんて
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.9

のめり込んだ。

激しいアクションや劇的な展開を見せつけてくる訳でもないのに、静かに、でも確実に主人公の気持ちに没入することができた。冒頭、ドラムを叩いていた時はどうでもいい他人くらいの心の距離だった
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.6

それは、時限爆弾なんかじゃない。

30歳という年齢、夢を追うということ。
なかなか花開かないと、だんだんと自分を疑う時間が増える。

それはまるで時限爆弾のように、抱えきれなくなっていつか爆発するそ
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

3.4

気になる。気になる。

どんな世界なのか、どんな時代なのか、スクリーンに映る人たちは何者なのか。その全てが分からないまま、黙々と映画は進んでいく。

それがなぜだかとても気になる。

ただ、その謎が自
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