tarakoさんの映画レビュー・感想・評価

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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.0

鬱蒼とした熱帯雨林にノスタルジックな音楽が戦時という幻染みた異常の中の日常を過ごす人々を表すのに凄くマッチしていた。
ストーリーにそれほど起伏が有るわけでもなければ、何かが際立って強調されている事もな
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バタリアン(1985年製作の映画)

3.1

まるで観るホラーアトラクションって感じで楽しめる映画。
ゾンビにも個性満点で面白い。特に最初に飛び出して来た元死体が一番シュールで好き。リアクションも一々面白いし、やられ方も大胆で陰湿さがなくて良い。
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

2.2

日常的だけどそれぞれ個人の変わったこだわりがあったり、自己主張しない個性の滲み出る感じが面白くて荻上監督の作品は好きなんだけれども、この物語はやや中途半端に思える。
それはテーマ的なものが「子供にとっ
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.0

実際に事件が起きた場面を飛ばした後から始める事でストーリーに客観性が生まれ、より登場人物の言葉に見る方も重点が移っていると思う。
これは黒澤明監督の生きるでも見たやり方だが、それにインスパイアされてる
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

2.5

衝動的な男と理性的な女、フランス人とアメリカ人。
よく恋愛において男は理屈で女は感情というステレオタイプがあるが、人生や死という深い面においてそれが全く逆であるように感じた。
パトリックがハンフリー・
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

4.0

ティムバートン監督の美術センスはさておき、ストーリーのプロットがすごく面白い!初めは追い出そうとする幽霊夫婦と家族の対立で、その間に家族の一人娘のリディアが割って入る形だったが、途中で家族が取り返しの>>続きを読む

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

3.8

この話の面白いのは、明らかな本来の敵、マックスを意図的に狂気に陥れたバリーとエンジニアの男その二人が驚くほど重視されていないところ。前作のスキャナーズもだが、普通の人なら何かと説明つけようとする箇所を>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.8

エンタメ作品でよくある超能力バトルものだが、演出は終始暗く偶にグロく、それに対してストーリー展開がやけに軽妙で嫌な重さを感じない上に、設定の甘さや説明の少なさなどの抜けてる感じが絶妙なバランスでこの世>>続きを読む

一度死んでみた(2020年製作の映画)

1.0

cmを貼り付けて繋げたみたいな映画だった。
個人的に音楽の多用が気になるところで、企画の段階でヒャダインさんに頼んでたならそれは使わざるを得ないのだろうけど、スメタナ、シュトラウス辺りは本当に必要だっ
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ストロングマン/ストロングマン 最低男の男気大決戦!!(2015年製作の映画)

3.3

これはコメディ?というかそもそもエンタメ作品なのか?
ギリシャの映画と言うことだけれども、どことなく日本っぽさを感じるのは、この映画の人物が罪ではなく恥の文化に生きている事と、基本的に音響をあまり使わ
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生きる(1952年製作の映画)

5.0

前半部は主人公がいかに自分と向き合い生まれ変わるかと言うことが主に置かれ、後半部はいかに官僚的な社会が死んでいるかに焦点が当てられていた。

脚本として、生まれ変わった主人公が奮闘する所を直接的に表さ
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ウィッチサマー(2019年製作の映画)

2.5

最初の主人公が来る5日後のシーンとやたら絡んでくるいじめグループは必要なかったように思う。
そこを削った分、伏線や魔女の能力についての意味付けをしてストーリーに説得力を持たせて欲しかった。

ライトの
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.8

役者の演技もさながら話の筋やテンポがすごく良かった。
段々と歪みが生まれていく流れは自然で、愛することと憎むことはコインの裏と表であると誰かが言っていた言葉がとてもしっ
くり来る映画だと思う。

二人
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.5

自然とそれを破壊する人間という対立構造においてはナウシカと似ているけれど、もののけ姫はそれよりも人間らしさ、特に愛情と憎悪がより強調されているように思う。ポジション的にはナウシカと同じ立ち位置のアシタ>>続きを読む

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.2

風の音を使わずに風の強弱を表現しきる所に表現者としての強いこだわりを感じる。
最後のナウシカ復活のレクイエムは久石譲さんの当時4歳の娘さんが歌っているそうで、それ自体も普通じゃあり得ないアイデアだが、
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.6

耳が聞こえず、人に心を開けない彼女にとって、心理的にも肉体的にも普通の光は強すぎるから、夜の河川敷や下町の薄暗いボクシングジムが丁度良かったのかな。

後半にかけて徐々に影が減って明るくなっていくのは
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.2

キャラクター、セリフ、演技、脚本どれもよかったと思う。
良いものを作るためにみんな全力で働けれる職場って熱くて羨ましくもある。

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

1.5

何というか不自然な所が多すぎてフィクションというよりもはや精神操作できる能力を持った人間のファンタジーな気がする。犯人は抑圧されてきた子供をターゲットにしていたという事だが、主人公が抑圧されている理由>>続きを読む

13ゴースト(2001年製作の映画)

3.5

幼少の頃、これを観た折りには少なくとも二夜三夜と寝付くに寝付けない日々をおくるはめになった因縁ある映画だが、今回観てみると案外コミカルで突っ込みどころも多く、ホラーではあるけれどもエンタメを意識したB>>続きを読む

悪夢のエレベーター(2009年製作の映画)

2.8

筋自体は良くできてると思うが、あまり人間味が感じられなかった。

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

4.0

なんというかイカれてはいるけどここまで好きなもの成し遂げたいことのために奔走できるのは羨ましくもある。
爽快感と好感の残る良い映画だった。

ミッドナイト・ランナー(2017年製作の映画)

3.0

敵の悪事がなまなまなし過ぎる当たりさすが韓国映画。
論理主体と感情主体の二人だと思うが、相対するほど極端でもなく、凸凹なコンビがどう折り合いをつけて悪に向かうかと言うよりは、無垢な二人が社会に屈せず正
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デトロイト・メタル・シティ(2008年製作の映画)

3.8

物語の起承転結のバランスや主人公の内面の葛藤、変化も意外に無駄なくまとめられていて面白い。
メタルとコメディは相性が良い。

オレの獲物はビンラディン(2016年製作の映画)

3.4

ニコラス・ケイジこんな役も出来るとは驚いた。
彼が信じているのは神の啓示ではなく、イカれた行動がイカれた結果を生むと言う信念ではないかと思う。

キングスマン(2015年製作の映画)

3.6

エンタメとしてとても良い作品。
劇中の台詞にもあるようにスパイ映画やアクション映画の定石外すようなシニカルな演出が多く、結局リッチモンドの強行する環境問題解決法を止めただけで、それに対する答えを何一つ
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しあわせはどこにある(2014年製作の映画)

4.3

物事はいつもシンプルで、難しくしているのは自分自身だと気付かされた。
Listing is Lovingと言う言葉にはなるほどと思わされるし、本当に為になる映画だった。
この映画のおかげで変わり続ける
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.0

単調にもならず盛り上がるわけでもないのになぜか面白い不思議な映画

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.5

殺人を犯した人物はそれぞれ催眠にかけられて殺してしまったのだったが、本当に催眠のせいか。
鬱屈した心、漠然とした不安や理由もない苛立ち。それらは常々から表へ現れるきっかけや理由を探していて、催眠はその
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アリバイ・ドット・コム カンヌの不倫旅行がヒャッハー!な大騒動になった件(2017年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

何が嘘で何が本当か、とても笑えるしコメディとしても優れているが、それより皮肉なのは日常の中にも嘘や欺瞞が溢れていて、少なからずこの映画を観て笑っている人たちもそれにのせられてるよという事だと思う。やっ>>続きを読む

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

3.8

良い子や真面目と言う言葉が、大人の都合の良い子や社会の決まり事に真面目と言う意味のようで昔から嫌いだったので、型破りのチックにつられて自分の殻を破り、人生を楽しみ始めるマイクの姿が嬉しかった。その反面>>続きを読む

ハッピーエンドの選び方(2014年製作の映画)

4.4

最近安楽死のテーマが身の回りに現れることが多く、この前にも映画とは別に実際安楽死を選び、家族に見守られながら死んでいく様子を映したドキュメンタリーを見たことがある。そこでは安楽死を選んだ本人は幸せな人>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.3

笑えるようなどん引くような終盤のシーンは流石だと思った。あの時代のハリウッドには詳しくもなく、何かのネタなのだろうけどわからない事も多かったが、それでも十分に楽しめた。序盤のモンティパイソンのコントみ>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

アーサーのうねりは屋内から公衆トイレ、やがて白昼堂々と繰り広げられる。そのうねりは人間の根源にあるものではなく、人と人との関わり合い、社会の中で生じてくる負の感情の混濁だと思う。それをやり場もなく抱え>>続きを読む

あぜ道のダンディ(2010年製作の映画)

3.8

畦道のダンディと言うタイトルが本当にしっくりくる内容。
たとえ子供に謗られようとも父親として泥臭く子供の事を思い働く姿は心動かされる。ただそれを基としながら決してシュールさやユーモアを忘れずに造り上げ
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