このレビューはネタバレを含みます
裁判の特徴の中から「時間」という映画的主題を取り上げた映画。あのジャンプカットの使い方にもそれがよく表れてる。
『6才のボク〜』には届かないまでも、告発的な題材だからこそ、実際に被害と共に成長した身体>>続きを読む
彼も討論に魅力を感じていたということが、ただただ嬉しい。時代考証とかどうでも良さそうな感じも良い。
いつものブレッソン節を期待したら肩透かしを喰らうが、その代わりに彼は人物の発話・対話に着目した。意>>続きを読む
アクション要員として駆り出される阪元裕吾組。
江野と国岡の対決はアツいが、結局はモキュメンタリーの先輩としてパワーバランスを強調しているようにしか見えない雑な処理で終わる。
恋愛における性別の線引きの無効性を主張していながら、世間に流通するLGBTという別の線引きを持ち込む思考停止。ここら辺の軽薄さは良い。
しかし討論映画として圧倒的に構造が足りないし、テーマに連携した>>続きを読む
話の引き際の悪さが作家性になる特異な監督。ストーリーとジャンル映画的遊戯に振りすぎていた『お嬢さん』から一変、現代を描くことに焦点を絞ったおかげでめちゃくちゃ面白くなった。
数字そのものではなく、その配列・関係に意味がある。それに気づくことはつまり、太陽を見ることと同じである。
そしてそれに気づくためには、風呂に入ってはならない。
オードリー・ヘプバーンがグレゴリー・ペックの部屋で目を覚まして最初に見た天井の角は、この映画で最も異様な光景。そんな『ブラッド・シンプル』的リアルの追求が、あのビターエンドに繋がっているのかもしれない>>続きを読む