レッドアップルさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

π(1997年製作の映画)

4.0

数字そのものではなく、その配列・関係に意味がある。それに気づくことはつまり、太陽を見ることと同じである。
そしてそれに気づくためには、風呂に入ってはならない。

ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

オードリー・ヘプバーンがグレゴリー・ペックの部屋で目を覚まして最初に見た天井の角は、この映画で最も異様な光景。そんな『ブラッド・シンプル』的リアルの追求が、あのビターエンドに繋がっているのかもしれない>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.5

『Apocalypse Now!』を引用する時点でアジア蔑視な訳がない。

The Big Swallow(原題)(1901年製作の映画)

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人に寄るのではなく人が寄る。クローズアップの技法が人に向けられた時代。
あの忌々しいスターシステムの下地が整ったと同時に、シネマトグラフが一度死を迎えた時代。
本作の公開は1901年10月。その約1ヶ
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5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

4.0

絶望から置いた距離は、誰かと過ごした時間に表現される。

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

3.8

A24ブランドから離れて、黒澤的なわかりやすさが加わった両極端。その間を目指そうぜ。

四月物語(1998年製作の映画)

3.9

180°ルールを是見よがしに破る過激さを持ちつつも、桜や雨、傘の使い方、梯子やPOVショットによる画面外の演出、引越し屋とタクシー運転手の場面の同時多発的な演出はあまりにも映画的。

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ロビンらが、狼男アメリカン的な死者からフォースの霊体へと移行する鮮やかさ。
そこでさらにロッキーの精神を受け継ぐ者が主人公として動き始めることで、ついに『ヴァインランド』のカルマ清算を完遂する。お見事
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花とアリス(2004年製作の映画)

4.0

それまでの物語すべてを吹き飛ばすクライマックス。終わりよければすべてよしの真理。

消費社会を生きるすべてのコンテンダーに祝福を。

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.7

相変わらず文脈の入れ方が雑。グァダニーノ版『サスペリア』と似た読後感。わかるけどわかんない。
文脈から物語を作ってるような感じで、両者が切っても切り離せないものになっているから、MCUやM:Iシリーズ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

1.0

ウルトラマン同様、テレビシリーズの切り貼りによる映画化作品がもつ物語の問題と、仮面ライダーの映画なのにバイク移動もアクションも全然撮れてない監督の適性の問題。